テッカ(湯田伸一)の中学受験伴走記

私立・国立中学受験生を応援し続けて35年。
中学受験『エデュコ』を主宰するテッカ(湯田伸一)の応援メッセージ。

「子どもの怯えを取り払い、子どもを伸びやかにする」声掛けを続けましょう。

2017-10-04 04:35:29 | 中学受験


 エデュコの後期講座に、毎週日曜日に実施される「答案練習会」があります。本講座は、エデュコ近隣の私立中学入試に向けた解答練習会であり、本番と同じ要領で実施されます。1万人前後の参加者で形成され、相対的な評価基準となる偏差値(他者との比較)を目安とするテストと異なり、本テストは、特定の学校の入試問題を練習するもので、過年度生のデータを織り込んだ絶対評価的なテストです。
 つまり、過年度生の実績を下敷きにして、合格までの距離(合格基準点までに必要な点数)を測るもので、例年60名~80名くらいの6年生集団で入試に挑むエデュコ(生)にとっては、この「答案練習会」が「受験戦略の肝」と位置付けられるものです。

 今年の6年生(25期生)も9月3日から開始し、5回目が終了しました。1回目、2回目ではおぼつかなく見えた解答作業も、4,5回目となると、少しずつ解答要領を得て、頼もしい顔つきで、鉛筆を走らせているように感じられます。
 通常授業では、常に「問題研究意識を持って、解法をじっくり考えよう」を合言葉としていますが、本練習会では、「限られた時間内で、問題の質を見抜き、自分の実力と照らして、最高の対応をする」ことを目的としています。ですから、受験予定校以外の学校の練習会であっても、得点力の向上には資すると言えるでしょう。
 「テストを受けさせられる」という意識ではなく、「どんどん練習する」という意識で参加してください。

 解答作業を終えた子どもたちが復習をしている間に、スタッフは採点を完了させ、結果表を配布しますが、その際の子どもたちの表情は例外なくシリアスで、ガッツポーズをとる子、ニンマリする子、うつむく子、涙ぐむ子など様々で、保護者の評価以上に子どもたちは真剣な受け止め方をしているといえます。中には、他の子たちが帰るのを見計らい、大粒の涙を流しながら私のところへ相談に来る子もいます。
 とはいっても、魔法のような薬はないわけで、問題用紙を広げさせ、「この問題、それにこの問題などは、君の力量ならできるはずだね。損のないように、落ち着いて答えよう」「この読解文は読めていないね、国語も算数と同様に手を使おう、例えば…」などと指摘して、改善の余地があることを伝え、プラス思考を促します。

 同様に、家庭でのトリートメントにおいても、例えば、「何やってんだ!」「何だこれは?」というような声掛けは、叱責とは限らず、期待でもあり、信頼の確認でもある会話ですから問題ないとしても、会話の最後は「出来るようになるよ」で締めくくってください。
 子どもから見たとき、アドバイスのつもりでも、親のいらだちと捉えられるような言葉(例えば、ミスをしないで、もっと急いで解いて、問題を残さず、等)だけ並べられると、負荷がかかるばかりでしょう。思うような点数が取れないとき、子どもは言われなくても戸惑い、改善策を探す気持ちになっています。
 「改善できそうなところはどこだと思える?」「基礎から確認し直した方がよさそうな点はあるかな?」「じゃ、そうしてみたら」「無駄な努力はないはずよ」などと、「子どもの怯えを取り払い、子どもを伸びやかにする」声掛けを続けていきましょう。
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