児玉真の徒然

峠にたつとき
すぎ来しみちはなつかしく
ひらけくるみちはたのしい
(真壁仁 峠)

いわき7/28

2011年07月28日 | いわき

東京に比べるといわきはまだじめじめした感じがないのでいくらか過ごしやすい。とはいえ今日は雨で前線が上に居そうな降り方。この辺に前線が来るのは太平洋の高気圧がそれほど強勢でなく、北の高気圧がぶつかっていると云うことなので、前線の以北では涼しく過ごしやすいという事でもあるが、一方東北の太平洋岸では夏の北東の風は決して良い風ではない。霧が発生して気温上がらず日照が足りなくなるので農作物に影響が出るからだ。昔からやませ(東風)とけがじ(凶作)はセットなのである。何でやませ(山背)というかはわからないが、太平洋岸では山を背にして風を受ける格好になるからか・・・。

太宰の「津軽」にひどい冷害の話しが出てくるけれども、まあ今年はこれから1週間ほど東北では25℃前後の「過ごしやすい」程度かもしれない(そうあって欲しい)。昔は農作物の問題がほとんどすべてだったと思うけれども、今はそれだけではなく、涼しいと電力消費が少なくて済みそうだというホッとする面もあるが、特に福島では陸に向かう風を嫌う理由もある。福島は日本有数の農業県であってその心配もある。色々と複雑な気持ちだ。

さて、アリオスは今は比較的静かである。復旧工事は着々と進んでいると思われる。けれども、9月から、施設の方もシビアな点検とか大変そうだし、事業もコミュニティプログラムを中心に昨年以上の多くの事業が予定されている。震災を受けて、今年は会館での公演はかなり絞り込んだが、こういう時に必要だと思われるアート提供の数を減らしたわけではないので、手間は却ってかかるくらいだろう。それとは別に、秋から来年春にかけていくつかの復興支援的な企画の申し入れがあって(アリオスが10月に再オープンするので特に音楽で大型のものが多い)、これらは基本的には主催でやる事はあんまりないとはいえ手伝うことは必要であろう。秋からはスタッフは忙殺されそうな予感である。