さて、アニメ版とは一味違うのだよ、な第230回は、
タイトル:冒険者たち―ガンバと15ひきの仲間
著者:斎藤惇夫(著),薮内正幸(画)
文庫名:岩波少年文庫
であります。
名作の誉れ高いアニメ『ガンバの冒険』の原作。
でも私はこっちの方が気に入ってたりします。
夢見が島のネズミ達は追い詰められていた。
圧倒的なカリスマを誇るイタチ――ノロイの軍団に襲われたのだ。
忠太は単身逃げ延びて海を渡り、外海のネズミ達に助けを求める。
台所の床下の貯蔵穴に暮らしているガンバ。
彼は喰っちゃねの生活が続けばそれで満足できるネズミだった。
しかし、友人に誘われて港に行った時、彼の生活は一変する。
忠太は港に着き、船乗りネズミ達に島の窮状を訴えた。
だが、敵はノロイ率いる67匹のイタチ軍団、生きて帰れる保証はない。
結局集まったのは、ガンバと命知らずの冒険者たち、僅か十五名だった。
ガンバ達十六匹のネズミは夢見が島に降り立つ。
想像以上に統制されたイタチ軍団は精強そのもの。
さらに、実体の見えない首領ノロイの恐怖が迫る。
ネズミ達は島からの脱出を計るが、逆に包囲されてしまった。
次々と繰り出されるノロイの巧妙な作戦が全員の士気を低下させていく。
そして、ガンバは最後の策にすべてを托し、単身包囲網を抜け出した!
妖怪大戦争ではない。
ネズミ版、七人の侍です。
アクの強いメンツがイタチに勝ち目のない戦いを挑みます。
好きなキャラクターが結構いるので、キャラ紹介をしてみます。
イカサマ……多分、この話で一番人気のあるキャラ。表面上はクールで皮肉屋だが、内面は寂しがり屋というハードボイルドを地で行く男。サイコロに選択を委ねて生きているが、場合によっては自分でサイコロを操るイカス奴。×××との別れは最高の名場面。
ヨイショ……船乗り達の親分。冒険のために冒険する男で、目的意識はかなり薄い。町ネズミだったガンバに海と冒険の素晴らしさを伝える役と言えるが、宝島のシルバーほど格好良くはない。彼の不幸なところは、飽くまでネズミの中では強いという点にある。
ガクシャ……ヨイショの参謀役。名前の通り、知識と計算で世渡りしてきた方で、教師然とした態度は度々仲間達の反感を買う。だが単なる頭でっかちではなく、重要な場面では妙に漢臭い台詞を吐いたりする。イカサマとの掛け合いは絶妙。
マンプク……ガンバを港に連れていった友人。食べることが生き甲斐の快楽主義者で、今回の戦いも直情型のガンバに引きずられるように参加した。義侠心というより、戦うことが目的のヨイショ達に疑問を提示する重要なキャラ。
ノロイ……イタチのリーダー。この話は常にネズミの視点で書かれているので、彼の心理とか性格とかは最後まではっきりしていません。ただし、単なる力押しではなく心を攻めてくるあたり、かなり狡猾なキャラだな、とは思います。最後の台詞は結構好き。
あんまり書くと内容をそのまま書くことになっちゃうのでこれぐらいで。
ジャンル的には児童文学ですが、内容的には少年漫画の王道を行ってます。
少数精鋭、強大な敵、仲間割れと友情、悲劇と勝利……他にも色々。
読み始めたら止まりません、オススメ。
アニメ版を気に入っていた方にも合う、とは断定できないけど。
タイトル:冒険者たち―ガンバと15ひきの仲間
著者:斎藤惇夫(著),薮内正幸(画)
文庫名:岩波少年文庫
であります。
名作の誉れ高いアニメ『ガンバの冒険』の原作。
でも私はこっちの方が気に入ってたりします。
夢見が島のネズミ達は追い詰められていた。
圧倒的なカリスマを誇るイタチ――ノロイの軍団に襲われたのだ。
忠太は単身逃げ延びて海を渡り、外海のネズミ達に助けを求める。
台所の床下の貯蔵穴に暮らしているガンバ。
彼は喰っちゃねの生活が続けばそれで満足できるネズミだった。
しかし、友人に誘われて港に行った時、彼の生活は一変する。
忠太は港に着き、船乗りネズミ達に島の窮状を訴えた。
だが、敵はノロイ率いる67匹のイタチ軍団、生きて帰れる保証はない。
結局集まったのは、ガンバと命知らずの冒険者たち、僅か十五名だった。
ガンバ達十六匹のネズミは夢見が島に降り立つ。
想像以上に統制されたイタチ軍団は精強そのもの。
さらに、実体の見えない首領ノロイの恐怖が迫る。
ネズミ達は島からの脱出を計るが、逆に包囲されてしまった。
次々と繰り出されるノロイの巧妙な作戦が全員の士気を低下させていく。
そして、ガンバは最後の策にすべてを托し、単身包囲網を抜け出した!
妖怪大戦争ではない。
ネズミ版、七人の侍です。
アクの強いメンツがイタチに勝ち目のない戦いを挑みます。
好きなキャラクターが結構いるので、キャラ紹介をしてみます。
イカサマ……多分、この話で一番人気のあるキャラ。表面上はクールで皮肉屋だが、内面は寂しがり屋というハードボイルドを地で行く男。サイコロに選択を委ねて生きているが、場合によっては自分でサイコロを操るイカス奴。×××との別れは最高の名場面。
ヨイショ……船乗り達の親分。冒険のために冒険する男で、目的意識はかなり薄い。町ネズミだったガンバに海と冒険の素晴らしさを伝える役と言えるが、宝島のシルバーほど格好良くはない。彼の不幸なところは、飽くまでネズミの中では強いという点にある。
ガクシャ……ヨイショの参謀役。名前の通り、知識と計算で世渡りしてきた方で、教師然とした態度は度々仲間達の反感を買う。だが単なる頭でっかちではなく、重要な場面では妙に漢臭い台詞を吐いたりする。イカサマとの掛け合いは絶妙。
マンプク……ガンバを港に連れていった友人。食べることが生き甲斐の快楽主義者で、今回の戦いも直情型のガンバに引きずられるように参加した。義侠心というより、戦うことが目的のヨイショ達に疑問を提示する重要なキャラ。
ノロイ……イタチのリーダー。この話は常にネズミの視点で書かれているので、彼の心理とか性格とかは最後まではっきりしていません。ただし、単なる力押しではなく心を攻めてくるあたり、かなり狡猾なキャラだな、とは思います。最後の台詞は結構好き。
あんまり書くと内容をそのまま書くことになっちゃうのでこれぐらいで。
ジャンル的には児童文学ですが、内容的には少年漫画の王道を行ってます。
少数精鋭、強大な敵、仲間割れと友情、悲劇と勝利……他にも色々。
読み始めたら止まりません、オススメ。
アニメ版を気に入っていた方にも合う、とは断定できないけど。