ここ数年、夏のライディングにメッシュジャケットは欠かせなくなった。でも、メッシュは突然の雨だけは如何ともしがたい。上に合羽を着ると、風の当たらないナイロンメッシュ生地は、体の発汗で中が蒸れてかなりの不快を覚悟しなければならない。そこで、外気温度で生地が変化して、暑ければ風を通し、寒ければ遮断するなんて信じられ無いc_changeTMフィルム素材を、BMW開発チームが初めてこのスーツに使用してきた。
カリフォルニア在住じゃあるまいし、高温多湿なニッポンに住んでるんだから雨は覚悟だが、降れば着けて、止めば脱ぐなんて面倒&不快三兄弟の合羽、ブーツ&グローブカバーのようなもんとはそろそろお別れしようじゃないか!出かけたスタイルのまま帰宅するのが理想だ。だから、多くの人に体験してもらいたくて、今回試着用のジャケットを用意した訳だ。
その、コンフォートシェルライダースーツを一足早くテストする為、日曜日に妻と色違いのジャケットで茨城方面へ常磐道を走った。曇りで気温が27℃程度なので暑くはないが、殆ど蒸れないことを、グローブをしている部分と比較して感じ取れる。普通ナイロンの春夏ジャケットは、ありとあらゆるとこにエア抜きを付けすぎて、なんだかSF映画に出てくる制服みたいで、どれもデザインがいただけない。 まずは、友部ICで降りてお客さんのブログで知った笠間稲荷に寄る。私は信心深いくはないが、今年も従業員のバイク事故があったし・・・ご利益があればいいと思い、おみくじを引き、お守りも買ってきた。友部や笠間なんて、もてぎのサーキットに来るとき通過するだけだったが、笠間稲荷は期待以上の神社だった。ここで小一時間観光している間も、通常ならジャケットをパニアケースに入れて歩き回るが、着たままで何ら不快な心地がしない。綿素材ならならいざ知らず、これって初体験だ!
腹も空いたし、R1200RTを水戸市内まで下道を走らせる。ナビ任せに走ること30分、ネットで調べた洒落たインテリアのレストランイイジマに到着。こんなとこでも、シンプルなジャケットだから、周囲から好奇の視線を感じることなく席につける。期待の常陸牛はランチセットだったので今ひとつだったが、もう一度訪れてみたい店だった。
帰路も半分を過ぎたあたりで、予報より早く常磐道で雨が降り出した。ジャケットの機能テストには絶好の天候になってしまったようだ。ジッパーの凝った造りからも予想していたが、防水は殆どレインスーツのレベルにある。RTのメーター外気温計は25℃程度まで下がるなり、雨に濡れたジャケットの中が不思議なことに、自分の体温で暖かくなってきた。インカムから聞こえる妻も快適なスーツに満足らしい。私はこの日ストリートガード2のパンツを組み合わせてきた。上着と接続するジッパーが共通の位置にあるのも、モトラッドウェアーの利点だ。ソフトで馴染みやすい魔法のプロテクターについてはモトラッド京葉のブログと重複するので、省略させてもらおう。今や脊髄を守る右写真のプロテクターは、気分的にも必須、妻も「後ろに乗るには申し訳ないくらい、立派なスーツ・・・」だって呟いていたが、後席のパッセンジャーにだって、万一の備えは怠りたくないものだ。ブラックを選べば、ハーレーやDUCATIにも組み合わせられる。これ程見た目のシンプルなジャケットに、大枚99,750円を散財しようって洒落もんにはお薦めのアイテムに違いない。