1989年に初めてハーレーの初代FATBOY(今でも所有)に惚れ込んでハーレービジネスを生業にして今年で28年になる。
当時のエボリューション1340CCエンジンは最も非力なカリフルニア仕様のカムシャフトで、恐らく50馬力程度だった。
ハイリフトカムシャフトや強制開閉のキャブレターに交換、パワーアップしてから点火系のチューニングで低いアイドリングを奏でる仕様に変更するのが仕事だった。
そう、ハーレーは重くて非力なエンジンで悠々とクルージングする貴重なバイクでファンを増やし続けた。
さて、1999年に新設計のツインカムエンジンをダイナとツーリングモデルに、翌年にはソフティルフレームにツインカムBエンジンを搭載して、エボリューションエンジンはその役割を終えハーレーのソフティルは排気量を大きくしながら今日に至ってる。
そして、2018年モデルでいよいよ、フレームの下に納めるリヤサスペンションの30年の歴史に幕を閉じることになった。
初代ソフティルサスの設計された時代はオイルショック後でアメリカは55マイル(時速88キロ)の時代で、最小限の衝撃吸収しか持たなくても大した問題ではなかった。日本でも、二輪車は10数年前まで軽自動車と同じ80キロが制限速度だった。
ソフティルのオーナーなら、あの道路のギャップや轍を通過する度に、腹筋を鍛えられるのを何の意識もせずに行っていたのだ。
昨年から、ツーリングモデルに搭載されたパワフルなミルウォーキーエイトエンジンを納めるソフティルフレームの剛性が65%向上して車体は17キロも軽くなったたそうだ。
ABSや豪華なオーディオ、大きなヘッドのニューエンジンで年々ツーリングモデルの重量が増して、平均的な日本人の体格ではもて余す重量感になってしまった。
1800CCを超えるパワフルなエンジンと柔やかなリヤサスペンション、12度増したバンク角に高剛性フレームとプログレシップなフロントサスペンションで、前年モデルよりも30%は走行性能が向上したのではなかろうか?
まあ、保守的なスタイリングを好む人の割合が多い日本では異型のヘッドランプの面構えに違和感を感じる方々も少なくないだろうが、これから四半世紀はこの新しいフレームと付き合わなくてはならない。
これから日本の高速道路が110kmから段階的に120Kmに引き上げられるのだから、この新しい走りのハーレーを試乗したいものだ。