20160210今日の一手

12月13日の名南将棋大会からMさんとNさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さの比較は難しく、後手玉は横の攻めに強く先手玉は広くて上部に厚い感じです。同程度と見ておきます。
先手の攻め駒は11角23と で2枚。
後手の攻め駒は47と 持ち駒角で2枚。
総合すれば互角です。
大局観として
ほとんど互角の局面です。攻め駒が少ないので増やすことを考えるのですが、23と を移動して飛車が成り込むというのが自然な考え方です。また、後手の攻め駒を増やさないという意味で、42飛を抑え込むというのも一つの考え方です。後手からは39角があり、細いかもしれませんが攻めはあります。受けきりはできないでしょう。どこかで飛車を成って寄せ合いに行くことになりそうです。
○ 実戦は22とでした。重いのですが確実な手です。

44飛12と46飛21飛成58と

先手は桂香を得しましたが、後手は と金を捨てて飛車の活用を優先します。58同金49飛成59香47歩57銀39角

ここで先手Kさんは48歩成が受からないからと85歩から動いたのですが

うまく寄り付けませんでした。
85歩ではなく54歩がありました。

54同歩なら66角成で受かります。

54歩に48歩成同銀同角成の時に

59香の利きを生かして53歩成同銀48金59竜66馬

あるいは59竜で48同竜53香成同金66角成

と、66角成を実現することで手厚く受けることができました。
また、先手としては12とではなく32とのほうを選択して

この図になります。香車は取っていませんが と金が使えます。68金右79角87玉68角成同金99竜76玉

2枚換えでも上部の広さを生かした戦い方にすることもできました。桂馬を取っているので角金交換で42ともありますから長くなれば有利です。
△ 22角成は欲張った手なので少し指しにくいでしょうか。

44飛とさせない手です。でも馬は質駒になります。39角26飛22飛同と33桂

32と45桂21飛成57と31飛

この局面は互角ですが、2枚飛車に と金のほうが速そうで、先手が勝てそうな展開です。
× 12とは駒得を優先する手です。

44飛22角成46飛

飛車成が遅くなると39角を狙われてまずそうです。
44飛に22飛成と行けば58と

58同金49飛成では実戦の手順では21竜となっていたわけですから1手損で形勢不利。52竜でも同金44角成69と で後手有利。後手は46飛を省略できたということになります。
○ 最後は32と

32同飛なら22角成42飛11馬

22歩には12馬

飛車を抑えられては悪くなるので36歩同歩44飛45香34角というのがさばきの手筋ですが

飛車を取ってもいいですし、34同馬同飛22飛成で

42香成や25角があるので先手が有利です。
32と に44飛が仕方ないのでしょう。

22角成46飛12馬39角でどうか。

21飛成66角成(あるいは66飛かも)同金同飛42と

あっさり2枚換えでも と金を活用すればよさそうです。12馬が受けに利いています。
☆ まとめ
問題図では と金を作り合ったのでその と金をどちらがうまく使うかという展開かと思ったのですが、Kさんは桂香を拾ってと金の活用はせず、Nさんは と金を捨てて飛車を成り、また垂れ歩で と金を作りに行きました。実戦というのは不思議なものです。
実戦では11角が使えないままの寄せ合いになってしまったのですが、54歩から66角成に気が付けば先手が指せたはずです。
それよりも、12と では働かないから32と とできる順を考えるのがスマートだと思います。すぐに32とと捨てて指せるかどうかは読まないとわかりません。本筋に見えるので時間があれば読みたいです。
22と から32と と使うのがわかりやすかったかと思います。後手に58と と捨てられた時に焦るのですが、79角を許しても後手の攻め駒が少ないので上に逃げて指せそうだと気が付けば(というか香を持っていなければそれしかない)十分指せるでしょう。
ですから、最初に12と というのは候補になりません。他が悪い時に一応考えてみる手です。
22角成は質駒なので、目には映っても後回しで考える手でしょう。そのあと32とまでは許してくれなくて、すぐに飛車を切られることになります。22同と の味が悪く、そのあとの寄せ合いに成算が持てればやっと決行する手です。

12月13日の名南将棋大会からMさんとNさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さの比較は難しく、後手玉は横の攻めに強く先手玉は広くて上部に厚い感じです。同程度と見ておきます。
先手の攻め駒は11角23と で2枚。
後手の攻め駒は47と 持ち駒角で2枚。
総合すれば互角です。
大局観として
ほとんど互角の局面です。攻め駒が少ないので増やすことを考えるのですが、23と を移動して飛車が成り込むというのが自然な考え方です。また、後手の攻め駒を増やさないという意味で、42飛を抑え込むというのも一つの考え方です。後手からは39角があり、細いかもしれませんが攻めはあります。受けきりはできないでしょう。どこかで飛車を成って寄せ合いに行くことになりそうです。
○ 実戦は22とでした。重いのですが確実な手です。

44飛12と46飛21飛成58と

先手は桂香を得しましたが、後手は と金を捨てて飛車の活用を優先します。58同金49飛成59香47歩57銀39角

ここで先手Kさんは48歩成が受からないからと85歩から動いたのですが

うまく寄り付けませんでした。
85歩ではなく54歩がありました。

54同歩なら66角成で受かります。

54歩に48歩成同銀同角成の時に

59香の利きを生かして53歩成同銀48金59竜66馬

あるいは59竜で48同竜53香成同金66角成

と、66角成を実現することで手厚く受けることができました。
また、先手としては12とではなく32とのほうを選択して

この図になります。香車は取っていませんが と金が使えます。68金右79角87玉68角成同金99竜76玉

2枚換えでも上部の広さを生かした戦い方にすることもできました。桂馬を取っているので角金交換で42ともありますから長くなれば有利です。
△ 22角成は欲張った手なので少し指しにくいでしょうか。

44飛とさせない手です。でも馬は質駒になります。39角26飛22飛同と33桂

32と45桂21飛成57と31飛

この局面は互角ですが、2枚飛車に と金のほうが速そうで、先手が勝てそうな展開です。
× 12とは駒得を優先する手です。

44飛22角成46飛

飛車成が遅くなると39角を狙われてまずそうです。
44飛に22飛成と行けば58と

58同金49飛成では実戦の手順では21竜となっていたわけですから1手損で形勢不利。52竜でも同金44角成69と で後手有利。後手は46飛を省略できたということになります。
○ 最後は32と

32同飛なら22角成42飛11馬

22歩には12馬

飛車を抑えられては悪くなるので36歩同歩44飛45香34角というのがさばきの手筋ですが

飛車を取ってもいいですし、34同馬同飛22飛成で

42香成や25角があるので先手が有利です。
32と に44飛が仕方ないのでしょう。

22角成46飛12馬39角でどうか。

21飛成66角成(あるいは66飛かも)同金同飛42と

あっさり2枚換えでも と金を活用すればよさそうです。12馬が受けに利いています。
☆ まとめ
問題図では と金を作り合ったのでその と金をどちらがうまく使うかという展開かと思ったのですが、Kさんは桂香を拾ってと金の活用はせず、Nさんは と金を捨てて飛車を成り、また垂れ歩で と金を作りに行きました。実戦というのは不思議なものです。
実戦では11角が使えないままの寄せ合いになってしまったのですが、54歩から66角成に気が付けば先手が指せたはずです。
それよりも、12と では働かないから32と とできる順を考えるのがスマートだと思います。すぐに32とと捨てて指せるかどうかは読まないとわかりません。本筋に見えるので時間があれば読みたいです。
22と から32と と使うのがわかりやすかったかと思います。後手に58と と捨てられた時に焦るのですが、79角を許しても後手の攻め駒が少ないので上に逃げて指せそうだと気が付けば(というか香を持っていなければそれしかない)十分指せるでしょう。
ですから、最初に12と というのは候補になりません。他が悪い時に一応考えてみる手です。
22角成は質駒なので、目には映っても後回しで考える手でしょう。そのあと32とまでは許してくれなくて、すぐに飛車を切られることになります。22同と の味が悪く、そのあとの寄せ合いに成算が持てればやっと決行する手です。
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