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名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

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20190920今日の一手(その925);玉は包むように寄せよ

2019-09-20 | 今日の一手

20190920今日の一手

7月6日の名南将棋大会から、私とNさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。

 

 

一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

(枚数の)駒の損得はなく、成銀成香VS馬成銀成桂の作り合いで、後手のほうがわずかに得です。

玉の堅さは先手のほうが堅いです。

先手の攻め駒は23成銀31成銀と持ち駒金桂で4枚。46角は入れるかどうか悩むところです。

後手の攻め駒は47成桂を入れたとして持ち駒金と合わせて2枚。

 

総合すれば先手有利です。

 

☆ 大局観として

先手の劣っているのは少し駒損と言うだけですが、角取りに成桂を引かれました。駒得にするのは難しそうですが、うまい手があれば優勢に近くなります。

後手玉が薄いので攻める手を探すほうが普通です。すぐに詰めろになる手があるのですが見えますか?ところが落とし穴もあり、先手の私は間違えてしまいました。

 

☆ 簡単なまとめ

55桂がぴったりの寄せでした。

63への脱出ルートを塞げば寄せやすいです。

 

 

× 実戦は16飛です。

12飛成以下の詰めろです。もちろん飛は馬で取られるのはわかっていますが、16同馬同歩46成桂

この図で後手玉が受けなしになるのだろうと勘違いしていたのです。今41角ではちょっと足らないので、32成銀51玉(52玉だと思っていた)42金同飛同成銀62玉43成銀39飛88玉86歩42飛63玉と進んで

この図でも悪いとは思っていなかったのですが、正解は49歩(これは見えていたのですが)で王手竜取り狙いです。しかしこの図の先手玉が詰まないと思っての44成銀に、87歩成同金78金同玉79金。尻金の筋に気が付かず、69角88玉87角成以下が詰まないと思っていました。勘違いが2つあり、私の負けです。

 

 

× 32成銀52玉を入れて16飛ならば

16同馬同歩46成桂は41角を打てるので先手の勝ち筋です。

しかし飛を取らずに46成桂12飛成63玉

これは駒得が大きく後手玉が安定しました。後手有利です。この筋では32成銀や32成香の王手はかけないほうが良さそうです。

 

 

○ 55桂も詰めろです。

対局中には全く気が付かず。55同銀同角52玉33角成

まだまだ長いですが先手の駒得になりました。優勢でしょう。

 

55桂を取らない後手の受けは難しいのですが、とりあえず52玉

41成香が良い手で、82飛63金

41玉43桂成で寄り筋です。

 

 

△か○ 32成銀52玉を決めて55桂でも詰めろです。

ただ55同銀同角63玉

というのは32成銀よりも33角成としているほうが先手の得です。やはり小駒主体の攻めではむやみに王手をかけない方が良いです。

 

 

△か○ 45歩も工夫で

45同銀55桂ならば55桂を銀で取られません。72金くらいでしょうか。

この図は16飛とか44歩とか、先手が勝ちやすい流れです。

 

後手としては45歩に46成桂

44歩45成桂41銀

54歩32成香53玉43歩成同玉33成銀53玉42成香63玉

小駒の攻めをかわしていくほうがまぎれやすいと思うのですが、先手として悪くはありません。

 

 

△ 46桂は歩で済むところを桂を使ったので、損な手のようですが

46成桂44桂

この桂を取らねばならないでしょう。44同歩46飛55角56飛同馬同歩

後手として受ける手段が乏しくなっていて、角も切って攻めるのがどうか。一手違いの寄せ合いです。

 

なお46桂に45銀ならば64角

56銀91角成は先手優勢です。

 

 

△ 36桂と打てば

45銀ならば55角で少し先手が良いとして

戻って36同香には同飛

46成桂には38飛で先手有利です。27馬34飛52玉13角成

大駒が使えたのでわかりやすくなった感じです。結構有力でした。

 

 

× 後はたいした手はありません。64角と捨てて

64同飛56桂62飛44桂同歩

これでは駒損がひどいです。

 

 

△か× 35角(香を取った)

35同銀55桂は

これは先手の攻めが結構厳しいのですが、

 

35同歩のほうは45歩55銀

55桂を打てないとどう攻めたものか。

 

 

△ 最後は88玉の早逃げ。

悪い手ではないことのほうが多いです(問題図の前に68玉を79玉と早逃げしたところでした)が、46成桂同飛37角16飛15歩56飛

駒損でも攻め駒が増えて攻めやすくなった、と言えるかどうか。形勢互角くらいです。

 

☆ まとめ

「玉は包むように寄せよ」というのですが、王手よりも左右挟撃や上から押さえつけるような攻め方が良いです。相手玉の守備力が小さい(玉を逃げ出しやすい)時や、自分の攻め駒が小駒だけ、というときにより有効です。

16飛は大駒の力で寄せるはずだったのですが、寄せられませんでした。

55桂のほうが良い手で、どちらも詰めろですが左右挟撃というか退路封鎖というか、包みながら寄せる感じができていました。



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