☆昨日の復習

先手番大山先生の次の手は?
☆ 今日の棋譜20171005
昭和57年7月、米長邦雄先生と第21期十段戦です。

大山先生の四間飛車ですが、52金左は珍しいです。玉頭位取りへの対応か、急戦対策の袖飛車の旗色が悪いと見たか。

米長先生は急戦で、45歩を狙ったのでしょう。45歩の急戦は優秀ですが、振り飛車が54歩をついた時だけにしたほうが無難です。

玉頭銀に出られると対策が難しいのです。端の突き合いがない分だけ対応しやすく(振り飛車から端を攻められる)はありますが。55歩と突いて飛車をまわる、というのが一番多い対策で

36飛と構えて76銀をけん制します。(この時に46歩と突いていなければ楽なのです。)

大山先生は中央へ向かいます。

米長先生は35歩のあわせ(銀取りになる)から34歩と押さえて

45歩も手順です。45同歩には54歩ですね。

大山先生は33歩のあわせから桂を使えば、米長先生も右桂を跳ねるのも当然です。

大山先生は56歩を利かせたのが大きそう。さらに34歩~45歩で桂交換になりそうです。

単純に交換しないで金を出るのですね。これは米長先生も困ったか。

桂を取るわけにもいかず、54歩の突き出しですが、桂馬を取られて

11角成~53香は勝負手です。57歩成を手抜くとはかなりの非常手段ですが。

大山先生の12飛!この図は何度か見たことがあります。飛をタダで捨てて、33角が好位置で53香が空振りになるのです。

米長先生は飛を取れず、香で角金と取りました。これでも駒損で、後手玉攻略にはまだ手数がかかります。

55金と攻め駒を取りに行ったのですが、大山先生の寄せをみましょう。66桂と打ち捨てて

76に銀を出て

77香から89角と下段に落とします。

これで投了図。88同金には76桂、98玉には78成銀で必至です。
大山先生の快勝譜なのですが、米長先生が疑問手を指したわけでもありません。玉頭銀があるので46歩のタイミングが大事、ということが認識された一局でした。
形勢が良くなると大山先生に筋の良い手が増えるのです。後手をもって多くの好手を覚えておきましょう。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:米長邦雄棋王
後手:大山王将
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 3四歩(33)
3 7六歩(77)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 6八玉(59)
8 4二飛(82)
9 7八玉(68)
10 6二玉(51)
11 5八金(49)
12 7二銀(71)
13 5六歩(57)
14 7一玉(62)
15 6八銀(79)
16 5二金(41)
17 3六歩(37)
18 8二玉(71)
19 5七銀(68)
20 4三銀(32)
21 2五歩(26)
22 3三角(22)
23 4六歩(47)
24 5四銀(43)
25 5五歩(56)
26 6五銀(54)
27 3五歩(36)
28 同 歩(34)
29 3八飛(28)
30 4三金(52)
31 3五飛(38)
32 3四歩打
33 3六飛(35)
34 5四歩(53)
35 同 歩(55)
36 5二飛(42)
37 3五歩打
38 同 歩(34)
39 同 飛(36)
40 5四銀(65)
41 3四歩打
42 5一角(33)
43 5五歩打
44 6五銀(54)
45 4五歩(46)
46 3三歩打
47 同 歩成(34)
48 同 桂(21)
49 3七桂(29)
50 5六歩打
51 4六銀(57)
52 3四歩打
53 3六飛(35)
54 4五歩(44)
55 同 桂(37)
56 4四金(43)
57 5四歩(55)
58 4五金(44)
59 同 銀(46)
60 同 桂(33)
61 1一角成(88)
62 5七歩成(56)
63 5三香打
64 5八と(57)
65 同 金(69)
66 5七歩打
67 5九金(58)
68 1二飛(52)
69 5一香成(53)
70 1一飛(12)
71 6一成香(51)
72 同 飛(11)
73 5五金打
74 6六桂打
75 同 歩(67)
76 7六銀(65)
77 7九桂打
78 7七香打
79 同 桂(89)
80 8九角打
81 同 玉(78)
82 7七銀成(76)
83 7八金打
84 8八銀打
85 投了
まで84手で後手の勝ち

先手番大山先生の次の手は?
☆ 今日の棋譜20171005
昭和57年7月、米長邦雄先生と第21期十段戦です。

大山先生の四間飛車ですが、52金左は珍しいです。玉頭位取りへの対応か、急戦対策の袖飛車の旗色が悪いと見たか。

米長先生は急戦で、45歩を狙ったのでしょう。45歩の急戦は優秀ですが、振り飛車が54歩をついた時だけにしたほうが無難です。

玉頭銀に出られると対策が難しいのです。端の突き合いがない分だけ対応しやすく(振り飛車から端を攻められる)はありますが。55歩と突いて飛車をまわる、というのが一番多い対策で

36飛と構えて76銀をけん制します。(この時に46歩と突いていなければ楽なのです。)

大山先生は中央へ向かいます。

米長先生は35歩のあわせ(銀取りになる)から34歩と押さえて

45歩も手順です。45同歩には54歩ですね。

大山先生は33歩のあわせから桂を使えば、米長先生も右桂を跳ねるのも当然です。

大山先生は56歩を利かせたのが大きそう。さらに34歩~45歩で桂交換になりそうです。

単純に交換しないで金を出るのですね。これは米長先生も困ったか。

桂を取るわけにもいかず、54歩の突き出しですが、桂馬を取られて

11角成~53香は勝負手です。57歩成を手抜くとはかなりの非常手段ですが。

大山先生の12飛!この図は何度か見たことがあります。飛をタダで捨てて、33角が好位置で53香が空振りになるのです。

米長先生は飛を取れず、香で角金と取りました。これでも駒損で、後手玉攻略にはまだ手数がかかります。

55金と攻め駒を取りに行ったのですが、大山先生の寄せをみましょう。66桂と打ち捨てて

76に銀を出て

77香から89角と下段に落とします。

これで投了図。88同金には76桂、98玉には78成銀で必至です。
大山先生の快勝譜なのですが、米長先生が疑問手を指したわけでもありません。玉頭銀があるので46歩のタイミングが大事、ということが認識された一局でした。
形勢が良くなると大山先生に筋の良い手が増えるのです。後手をもって多くの好手を覚えておきましょう。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:米長邦雄棋王
後手:大山王将
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 3四歩(33)
3 7六歩(77)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 6八玉(59)
8 4二飛(82)
9 7八玉(68)
10 6二玉(51)
11 5八金(49)
12 7二銀(71)
13 5六歩(57)
14 7一玉(62)
15 6八銀(79)
16 5二金(41)
17 3六歩(37)
18 8二玉(71)
19 5七銀(68)
20 4三銀(32)
21 2五歩(26)
22 3三角(22)
23 4六歩(47)
24 5四銀(43)
25 5五歩(56)
26 6五銀(54)
27 3五歩(36)
28 同 歩(34)
29 3八飛(28)
30 4三金(52)
31 3五飛(38)
32 3四歩打
33 3六飛(35)
34 5四歩(53)
35 同 歩(55)
36 5二飛(42)
37 3五歩打
38 同 歩(34)
39 同 飛(36)
40 5四銀(65)
41 3四歩打
42 5一角(33)
43 5五歩打
44 6五銀(54)
45 4五歩(46)
46 3三歩打
47 同 歩成(34)
48 同 桂(21)
49 3七桂(29)
50 5六歩打
51 4六銀(57)
52 3四歩打
53 3六飛(35)
54 4五歩(44)
55 同 桂(37)
56 4四金(43)
57 5四歩(55)
58 4五金(44)
59 同 銀(46)
60 同 桂(33)
61 1一角成(88)
62 5七歩成(56)
63 5三香打
64 5八と(57)
65 同 金(69)
66 5七歩打
67 5九金(58)
68 1二飛(52)
69 5一香成(53)
70 1一飛(12)
71 6一成香(51)
72 同 飛(11)
73 5五金打
74 6六桂打
75 同 歩(67)
76 7六銀(65)
77 7九桂打
78 7七香打
79 同 桂(89)
80 8九角打
81 同 玉(78)
82 7七銀成(76)
83 7八金打
84 8八銀打
85 投了
まで84手で後手の勝ち
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