大山将棋研究（669）；右四間飛車（谷川浩司）

☆ 昨日の復習

後手番大山先生の次の手は？

☆ 今日の棋譜20171011
昭和57年8月、谷川浩司先生と第21期十段戦です。

大山先生の振り飛車模様で谷川先生は腰掛銀から右四間飛車に。

大山先生は二枚銀を並べてから81桂馬の活用を封じようとして

雁木に構えます。谷川先生は7筋の歩を交換して

結局は大山先生の居飛車雁木、谷川先生は袖飛車から

仕掛けますが

右四間飛車に戻してから戦闘開始です。通常の右四間飛車よりは後手玉が薄く、代わりに7筋の歩を手持ちにしています。

谷川先生は85桂と跳ねてから65歩。大山先生は55銀や57銀もありますが

75に出ました。角を換えての66歩は取る変化もありますが、まあ逃げますね。

銀をへこまされて74歩と呼ばれて、かなり怖いです。（74歩では33角もあったか。）

64角は谷川先生の気持ちの良い角打ちですが、73角と合わせられてあてが外れたか。飛を取っても効果なし、86角にも84角成です。

これで銀の取り合いになって

馬を作ったところで大山先生が有利です。谷川先生も銀を打って攻めの継続を図ります。

大山先生は84の歩を取ると、馬で桂を取れるわけで

当然飛車よりも桂馬です。

大山先生の駒得で自玉もかなり安泰になりました。谷川先生も角を成って

飛を逃げて千日手になったらよいのですが、端に逃げられてかなわず。

早いのですが投了図。銀を取らせて桂を拾えばまだ指せますが逆転しないと見たのでしょう。

谷川先生の攻めが続きませんでした。しっかり組み合ってしまうと右四間飛車（対居飛車）は攻め切るのが難しいです。だからメジャー戦法にはなれない、魅力はありますけど。
相居飛車でも大山先生は馬を作るのが好きですね。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割：平手　　
先手：大山王将
後手：谷川浩司8段
手数----指手--
1 ７六歩(77)
2 ３四歩(33)
3 ６六歩(67)
4 ６二銀(71)
5 ７八銀(79)
6 ６四歩(63)
7 ６七銀(78)
8 ６三銀(62)
9 ５六歩(57)
10 ５四銀(63)
11 ４八銀(39)
12 ６二飛(82)
13 ５七銀(48)
14 ５二金(61)
15 ７五歩(76)
16 ４二玉(51)
17 ７七角(88)
18 ３二玉(42)
19 ７八金(69)
20 ７四歩(73)
21 同　歩(75)
22 ７二飛(62)
23 ２六歩(27)
24 ７四飛(72)
25 ２五歩(26)
26 ３三角(22)
27 ７六歩打
28 ２二銀(31)
29 ６九玉(59)
30 ７三桂(81)
31 ５八金(49)
32 ６五歩(64)
33 ８八角(77)
34 ６四飛(74)
35 ７九玉(69)
36 ６一飛(64)
37 ６八金(58)
38 ８四歩(83)
39 ３六歩(37)
40 ６六歩(65)
41 同　銀(57)
42 ８五桂(73)
43 ８六歩(87)
44 ６五歩打
45 ７五銀(66)
46 ８八角成(33)
47 同　玉(79)
48 ６六歩(65)
49 ５八銀(67)
50 ７四歩打
51 同　銀(75)
52 ６四角打
53 ７三角打
54 同　角(64)
55 同　銀(74)
56 ６五銀(54)
57 ８三角打
58 ６三飛(61)
59 ６四歩打
60 ７三飛(63)
61 ６五角成(83)
62 ３三角打
63 ５五歩(56)
64 ５四銀打
65 ６六馬(65)
66 ５五銀(54)
67 ８四馬(66)
68 ６四銀(55)
69 ６六歩打
70 ８三歩打
71 ８五馬(84)
72 ６六角(33)
73 ９八玉(88)
74 ３九角成(66)
75 ２六飛(28)
76 ８四歩(83)
77 ９六馬(85)
78 ４八馬(39)
79 １六飛(26)
80 ３八馬(48)
81 ７四銀打
82 ７一飛(73)
83 ６三銀成(74)
84 投了
まで83手で先手の勝ち