今日の棋譜20190502
昭和41年8月、佐藤大五郎先生と第14期王座戦です。
佐藤先生の向い飛車です。
大山先生は53金戦法(金立ち戦法)でした。対中飛車以外では見たことがないです。
玉が薄くなるのが難点なので、もちろん飛交換はできません。
右桂を跳ねてから中央の歩を突き
54金型を作れば戦法としてはまずまず。対向い飛車でも使えるんですね。
ねらいは65歩です。
佐藤先生は7筋に手を出し
角成を見せ
53歩を打たせてからまた7筋へ。
飛車を浮かれたら角を引いて65歩ねらい。
やはり7筋をねらっていきます。
だけど大山先生に と金を作られてみると
佐藤先生は作戦失敗です。
それでも7筋を攻めていくしかないですが
75歩同角に飛車を取られて
飛桂と飛銀の取り合いでは駒損をしています。74銀を取れればよいですが、79飛で困っています。
かまわず71飛の銀取りでしたが、二枚換えで攻められて
部分的には受けなしです。
41飛成から銀を取れば、受ける駒ができたのですが、39銀や38金と受けても二枚飛車で攻められるから勝てません。
31玉に41馬と捨てて
85角の王手竜取りで竜を抜いてみました。
後手玉も薄いですが、駒を使わせられるので攻撃力がないですし、数の攻めも受けにくいです。
一度52金51金同金同銀と乱してから59金の受け。
清算されて駒損が残ります。受けても仕方ないので
41飛はまたも王手竜取りねらいでしたが、玉をかわされて
51銀を取っても、先手玉が詰んでいるので投了です。
派手な手が出てくるので見ていると面白い将棋ですが、駒損で左桂がさばけていないのでは形勢が良くなりません。マキ割り流の振り飛車は、攻める振り飛車なので人気がありましたが、大山先生には分が悪いです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1966/08/12
手合割:平手
先手:佐藤大五郎7段
後手:大山名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 9六歩(97)
4 8四歩(83)
5 6六歩(67)
6 6二銀(71)
7 7八銀(79)
8 5四歩(53)
9 5六歩(57)
10 8五歩(84)
11 7七角(88)
12 4二玉(51)
13 6七銀(78)
14 3二玉(42)
15 8八飛(28)
16 5二金(61)
17 4八玉(59)
18 1四歩(13)
19 3八玉(48)
20 7四歩(73)
21 2八玉(38)
22 4二銀(31)
23 3八銀(39)
24 5三金(52)
25 5八金(69)
26 6四金(53)
27 8六歩(87)
28 同 歩(85)
29 同 飛(88)
30 8五歩打
31 8八飛(86)
32 7三桂(81)
33 4六歩(47)
34 9四歩(93)
35 4七金(58)
36 5五歩(54)
37 同 歩(56)
38 同 金(64)
39 5六歩打
40 5四金(55)
41 3六歩(37)
42 1五歩(14)
43 5九角(77)
44 6四歩(63)
45 7五歩(76)
46 6三銀(62)
47 7四歩(75)
48 同 銀(63)
49 2六角(59)
50 5三歩打
51 7八飛(88)
52 8四飛(82)
53 4八角(26)
54 7五歩打
55 7六歩打
56 8六歩(85)
57 7五歩(76)
58 8七歩成(86)
59 7九飛(78)
60 8八と(87)
61 7七飛(79)
62 6三銀(74)
63 7四歩(75)
64 同 銀(63)
65 6五歩(66)
66 7五歩打
67 同 角(48)
68 7七角成(22)
69 8四角(75)
70 6七馬(77)
71 7三角成(84)
72 7九飛打
73 7一飛打
74 4九馬(67)
75 同 銀(38)
76 同 飛成(79)
77 4一飛成(71)
78 同 玉(32)
79 7四馬(73)
80 3一玉(41)
81 4一馬(74)
82 同 玉(31)
83 8五角打
84 3一玉(41)
85 4九角(85)
86 7八飛打
87 4八銀打
88 6九角打
89 5八桂打
90 6七銀打
91 5二金打
92 5一金打
93 同 金(52)
94 同 銀(42)
95 5九金打
96 5八銀(67)
97 同 金(59)
98 同 角成(69)
99 同 角(49)
100 同 飛成(78)
101 4一飛打
102 3二玉(31)
103 5一飛成(41)
104 3九銀打
105 同 玉(28)
106 4九金打
107 投了
まで106手で後手の勝ち
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