昭和49年6月、内藤先生と第15期王位戦です。
大山先生の四間飛車に内藤先生は中央位取りです。
65の歩を交換しに行くのですが、かなり早い動きです。
もちろん大山先生が黙っているはずがなく、とがめに行きます。
44銀の形を作れば振り飛車が十分指せます。
というのは居飛車が55の位を保持できないからです。63金から動くのもあったでしょう。
中央を抑えられて、収めるわけにはいきません。銀をぶつける一手ですが
さっと引くのがよい感触の手です。
飛車を中段に引くのが頑張った手で、46銀打が気になりますが、飛車を引いて55銀左なら45歩、55銀右なら65歩で大丈夫。つまり45飛が好手でした。
内藤先生は57歩と我慢して局面を収めようとしましたが、垂れ歩が好手。25飛が含みで、どちらでも取れません。
端角からどうにか手を作りに行きます。
角を切って銀を打ち
飛車は成れます。
でも角を打たれて34の銀は助かりません。代償は
42の角のはずでしたが、42竜52金同竜同金では後手を引くので24飛くらいで自信がなかったか。金を取れるのですけど。角筋を先に受けて
11竜から12竜を選択しました。
この角打ちに期待したわけですね。
大山先生に派手な手がありました。銀を損するのですが
端の突き捨てがなければ88銀で難しいのですが、この場合は96歩で困ります。香で受けて
右辺に逃げ出せればまだ長いです。大山先生はどうやって阻止するかですが
桂馬で54歩の土台を作って、銀を手に入れる、この手順は見えません。歩ならまだ見えますが、どちらでもいいような気はします。
内藤先生は馬の利きでどうにかしようともがきますが
65歩から55銀で包囲します。
これで受け無し。
中央位取りから65歩の交換ができれば居飛車が作戦勝ちだというのが、次第にわかってきたのでしょう、今度はその交換が成立するかどうかの争いになってきます。本譜は交換がかなり早くて、44銀型で対抗されて困りました。中央の位を守り切れないのです。
大山先生が有利になって、そこから好手がいっぱい出てきます。自然な手というより、少し頑張った手が多いのですが、しっかり成立しています。振り飛車党には勉強になる将棋です。ひっくり返してみてください。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:内藤棋聖
後手:大山十段
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 3四歩(33)
3 5六歩(57)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 7六歩(77)
8 4三銀(32)
9 6八玉(59)
10 4二飛(82)
11 5八金(49)
12 6二玉(51)
13 9六歩(97)
14 9四歩(93)
15 5七銀(48)
16 7二玉(62)
17 7八玉(68)
18 8二玉(72)
19 5五歩(56)
20 7二銀(71)
21 5六銀(57)
22 6四歩(63)
23 6六歩(67)
24 5二金(41)
25 6五歩(66)
26 同 歩(64)
27 同 銀(56)
28 4五歩(44)
29 2五歩(26)
30 3三角(22)
31 6八銀(79)
32 4四銀(43)
33 5六銀(65)
34 6三銀(72)
35 5七銀(68)
36 5四歩(53)
37 同 歩(55)
38 同 銀(63)
39 6六銀(57)
40 4六歩(45)
41 同 歩(47)
42 5五歩打
43 6五銀(56)
44 5三銀(44)
45 6八金(69)
46 4六飛(42)
47 5四銀(65)
48 同 銀(53)
49 4七歩打
50 4五飛(46)
51 5七歩打
52 4八歩打
53 2四歩(25)
54 同 角(33)
55 9七角(88)
56 6四歩打
57 同 角(97)
58 5三銀打
59 同 角成(64)
60 同 金(52)
61 2五銀打
62 4二角(24)
63 9五歩(96)
64 同 歩(94)
65 3四銀(25)
66 3五飛(45)
67 2三飛成(28)
68 1二角打
69 2二龍(23)
70 3四飛(35)
71 6七歩打
72 5二金(53)
73 1一龍(22)
74 2四飛(34)
75 1二龍(11)
76 2九飛成(24)
77 1八角打
78 8六桂打
79 同 歩(87)
80 8七銀打
81 同 玉(78)
82 8九龍(29)
83 8八香打
84 9九龍(89)
85 5四角(18)
86 9六歩(95)
87 7七玉(87)
88 9七歩成(96)
89 5五銀(66)
90 6二桂打
91 2一角成(54)
92 5四歩打
93 4四銀(55)
94 4三香打
95 1一馬(21)
96 4四香(43)
97 同 馬(11)
98 5三角(42)
99 1一馬(44)
100 6五歩打
101 6六歩(67)
102 5五銀打
103 5六歩(57)
104 同 銀(55)
105 6五歩(66)
106 7四桂(62)
107 投了
まで106手で後手の勝ち
大山先生の四間飛車に内藤先生は中央位取りです。
65の歩を交換しに行くのですが、かなり早い動きです。
もちろん大山先生が黙っているはずがなく、とがめに行きます。
44銀の形を作れば振り飛車が十分指せます。
というのは居飛車が55の位を保持できないからです。63金から動くのもあったでしょう。
中央を抑えられて、収めるわけにはいきません。銀をぶつける一手ですが
さっと引くのがよい感触の手です。
飛車を中段に引くのが頑張った手で、46銀打が気になりますが、飛車を引いて55銀左なら45歩、55銀右なら65歩で大丈夫。つまり45飛が好手でした。
内藤先生は57歩と我慢して局面を収めようとしましたが、垂れ歩が好手。25飛が含みで、どちらでも取れません。
端角からどうにか手を作りに行きます。
角を切って銀を打ち
飛車は成れます。
でも角を打たれて34の銀は助かりません。代償は
42の角のはずでしたが、42竜52金同竜同金では後手を引くので24飛くらいで自信がなかったか。金を取れるのですけど。角筋を先に受けて
11竜から12竜を選択しました。
この角打ちに期待したわけですね。
大山先生に派手な手がありました。銀を損するのですが
端の突き捨てがなければ88銀で難しいのですが、この場合は96歩で困ります。香で受けて
右辺に逃げ出せればまだ長いです。大山先生はどうやって阻止するかですが
桂馬で54歩の土台を作って、銀を手に入れる、この手順は見えません。歩ならまだ見えますが、どちらでもいいような気はします。
内藤先生は馬の利きでどうにかしようともがきますが
65歩から55銀で包囲します。
これで受け無し。
中央位取りから65歩の交換ができれば居飛車が作戦勝ちだというのが、次第にわかってきたのでしょう、今度はその交換が成立するかどうかの争いになってきます。本譜は交換がかなり早くて、44銀型で対抗されて困りました。中央の位を守り切れないのです。
大山先生が有利になって、そこから好手がいっぱい出てきます。自然な手というより、少し頑張った手が多いのですが、しっかり成立しています。振り飛車党には勉強になる将棋です。ひっくり返してみてください。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:内藤棋聖
後手:大山十段
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 3四歩(33)
3 5六歩(57)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 7六歩(77)
8 4三銀(32)
9 6八玉(59)
10 4二飛(82)
11 5八金(49)
12 6二玉(51)
13 9六歩(97)
14 9四歩(93)
15 5七銀(48)
16 7二玉(62)
17 7八玉(68)
18 8二玉(72)
19 5五歩(56)
20 7二銀(71)
21 5六銀(57)
22 6四歩(63)
23 6六歩(67)
24 5二金(41)
25 6五歩(66)
26 同 歩(64)
27 同 銀(56)
28 4五歩(44)
29 2五歩(26)
30 3三角(22)
31 6八銀(79)
32 4四銀(43)
33 5六銀(65)
34 6三銀(72)
35 5七銀(68)
36 5四歩(53)
37 同 歩(55)
38 同 銀(63)
39 6六銀(57)
40 4六歩(45)
41 同 歩(47)
42 5五歩打
43 6五銀(56)
44 5三銀(44)
45 6八金(69)
46 4六飛(42)
47 5四銀(65)
48 同 銀(53)
49 4七歩打
50 4五飛(46)
51 5七歩打
52 4八歩打
53 2四歩(25)
54 同 角(33)
55 9七角(88)
56 6四歩打
57 同 角(97)
58 5三銀打
59 同 角成(64)
60 同 金(52)
61 2五銀打
62 4二角(24)
63 9五歩(96)
64 同 歩(94)
65 3四銀(25)
66 3五飛(45)
67 2三飛成(28)
68 1二角打
69 2二龍(23)
70 3四飛(35)
71 6七歩打
72 5二金(53)
73 1一龍(22)
74 2四飛(34)
75 1二龍(11)
76 2九飛成(24)
77 1八角打
78 8六桂打
79 同 歩(87)
80 8七銀打
81 同 玉(78)
82 8九龍(29)
83 8八香打
84 9九龍(89)
85 5四角(18)
86 9六歩(95)
87 7七玉(87)
88 9七歩成(96)
89 5五銀(66)
90 6二桂打
91 2一角成(54)
92 5四歩打
93 4四銀(55)
94 4三香打
95 1一馬(21)
96 4四香(43)
97 同 馬(11)
98 5三角(42)
99 1一馬(44)
100 6五歩打
101 6六歩(67)
102 5五銀打
103 5六歩(57)
104 同 銀(55)
105 6五歩(66)
106 7四桂(62)
107 投了
まで106手で後手の勝ち
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます