名南将棋大会ブログ 名古屋

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大山将棋研究(199); 四間飛車穴熊に持久戦

2016-06-28 | 大山将棋研究
昭和49年11月、関根茂先生と第1回棋王戦です。


大山先生の四間飛車穴熊ですが、関根先生は少し変わった手順で、銀冠を急ぎます。

端を詰めたので駒組みが少し遅れていて、それなのに55角と出るのは危険な感じです。

角を追われて

本当は24銀とせずに43金から銀冠にしなければいけないところですが、35歩の交換から(横歩を足らずに)36金と出られるのが自信なかったのでしょう。手堅い受け方ではありますが

大山先生は三間に振り戻して7筋から。

65銀でもよさそうですが

67銀から軽く指すほうが振り飛車らしいです。

互いに少し陣形整備して決戦です。取ってから85飛とぶつけるほうが普通ですが(それは銀が浮くので)

角筋を通して

桂を跳ねて飛車を成る。85桂を取られるのでよくはなさそうです。

銀をさばきたかったからこの順を選んだのだろうと思います。

大山先生は時々26歩を手抜くのですが、さすがにここは利かされでも取るべきでしょう。と金を作ったのですが

ここで歩を受けるのでは駒損。

取られた角で両取りで

催促されると飛車と交換するしかないようです。

その飛を先手で打たれ

うまく攻めたいのですがいい手がみえません。41銀成と使うのでは攻め駒が減ります。

穴熊に手が付きました。

この歩を取ると26桂なので取りにくく

飛と銀の取り合いです。

詰めろがかかり

詰めろを防ぐために飛車を打ってから歩を突きだしたのですが(これは攻防の手)、飛車の位置が悪く敗着となりました。

あっさり王手飛車がかかり

それでも自陣飛車から食いつきます。

うるさそうな攻めですが、後手陣は2枚の角がよく働いていて詰めろにならず。

投了図。

熱戦といえば熱戦ですが、最善の応酬ではありません。ところどころに次善手が入っていて、大山先生のほうにミスが多かったので負けました。
その大元は金銀角の連結が悪いのにさばきに行ったことでしょう。袖飛車で24銀とさせたところまでは作戦勝ちでしょうから、そのあともう少しゆっくり指すほうがいいでしょう。
こういう指し方を見ると、大山先生に穴熊は合っていない組み合わせだと思います。時々息抜きのように目先を変えるために指すのですが、やめたほうがいいのになあ、と思いながら並べています。私たちも歳をとったら穴熊はやめたほうがいいです。



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