後手番大山先生の手を考えます。
第1問
この場合はこのほうが良いのです。
A 33歩 B 34歩 C 28角
第2問
ちょっと怪しい指し方で惑わせました。
A 33桂 B 44歩 C 74馬
第3問
歩切れなのでまずそうなのですが。
A 33桂 B 41飛 C 36と
第4問
正しい手順は?
A 44同銀 B 44同馬 C 38竜
後手番大山先生の手を考えます。
第1問
この場合はこのほうが良いのです。
A 33歩 B 34歩 C 28角
第2問
ちょっと怪しい指し方で惑わせました。
A 33桂 B 44歩 C 74馬
第3問
歩切れなのでまずそうなのですが。
A 33桂 B 41飛 C 36と
第4問
正しい手順は?
A 44同銀 B 44同馬 C 38竜
今日の棋譜20190417
昭和41年3月、山田道美先生と第15期王将戦第6局です。
大山先生は四間飛車で早囲いです。
左はツノ銀で受けを重視しています。
金美濃にしたところで、山田先生は袖飛車から攻めます。3筋の歩を交換して、36銀~35歩と攻めていくつもりです。
大山先生は角交換で反発しました。
角を交換して33歩。おとなしいですがどうやっても先手陣に角を打ち込めます。
27角から馬を作ります。
山田先生は手にのって右桂を跳ね、飛車先の歩を交換します。
大山先生は桂頭を攻めました。35同歩同馬36歩46歩35歩47歩成同金38銀という調子です。
山田先生は35歩を取らず、46歩36歩同銀と受けました。大山先生は馬を移動して36銀をねらいます。
47金と受けられたところですが、55歩同歩35歩。35同銀36歩45桂で指しすぎな気もしますが。
45銀には馬をこちらへ。56銀に36歩はうるさいですが、75歩もあるので難しいです。
山田先生は金を上がってしっかり受けた(はず)のですが、それでも36歩があるとは。36同金56馬同金47銀ですね。歩切れなので57金36銀不成38歩でも大変だと思いますが。
25桂に24歩。桂を殺して少しリードできたか。
山田先生は端攻めに出ましたが
と金を作られて
端を詰めたものの、ちょっと苦しいです。
歩切れの大山先生はすぐに桂を取りにくいと思いましたが、
41飛は33桂ねらいです。山田先生は飛車をかわして と金取りと44歩が残っています。
大山先生は構わず33桂。これがちょっと驚きの手なのですが、山田先生としては と金を払っておくほうが
飛車をまわられた時に27歩で辛抱が利きました。本譜は34歩でしたが、飛車成りが受かりません。
それでも38歩が手筋の受けで、
まだ難しいのですが、合駒を使わされて
44歩33と を払われては
飛車を成りこんでも歩で受けられて効果がないです。
何とか竜を使おうとしても
と金で削られては先手陣がもちません。
ここまで。
馬を作った後手陣が堅すぎました。山田先生はしっかり受けようとして金が上ずったのが失敗のもとです。互角の順はいくらでもあったはずですが、カド番に追い込んでの2番目、ここで決めようとかたくなっていたのかもしれません。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1966/03/15
手合割:平手
先手:山田道美8段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 5四歩(53)
9 5八金(49)
10 4二飛(82)
11 6八玉(59)
12 6二玉(51)
13 9六歩(97)
14 9四歩(93)
15 7八玉(68)
16 7二玉(62)
17 3六歩(37)
18 6二銀(71)
19 2五歩(26)
20 3三角(22)
21 7七角(88)
22 4三銀(32)
23 6八銀(79)
24 6四歩(63)
25 4六歩(47)
26 3二金(41)
27 3八飛(28)
28 8二玉(72)
29 4七銀(48)
30 7二金(61)
31 3五歩(36)
32 同 歩(34)
33 同 飛(38)
34 4五歩(44)
35 同 歩(46)
36 7七角成(33)
37 同 銀(68)
38 3三歩打
39 3八飛(35)
40 2七角打
41 2八飛(38)
42 4五角成(27)
43 3七桂(29)
44 3五馬(45)
45 3六歩打
46 5三馬(35)
47 2四歩(25)
48 同 歩(23)
49 同 飛(28)
50 2三歩打
51 2九飛(24)
52 3四歩(33)
53 6八金(69)
54 3五歩(34)
55 4六歩打
56 3六歩(35)
57 同 銀(47)
58 6三馬(53)
59 4七金(58)
60 5五歩(54)
61 同 歩(56)
62 3五歩打
63 4五銀(36)
64 7四馬(63)
65 5七金(68)
66 4四歩打
67 5六銀(45)
68 3六歩(35)
69 2五桂(37)
70 2四歩(23)
71 8六銀(77)
72 4五歩(44)
73 9五歩(96)
74 4六歩(45)
75 同 金(47)
76 3七歩成(36)
77 9四歩(95)
78 9二歩打
79 7五銀(86)
80 6三馬(74)
81 4五歩打
82 7四歩(73)
83 6六銀(75)
84 2五歩(24)
85 同 飛(29)
86 4一飛(42)
87 3五飛(25)
88 3三桂(21)
89 3四歩打
90 2一飛(41)
91 3三歩成(34)
92 2八飛成(21)
93 3八歩打
94 5三馬(63)
95 4四歩(45)
96 3八龍(28)
97 6八桂打
98 4四銀(43)
99 2五飛(35)
100 3三銀(44)
101 2一飛成(25)
102 3一歩打
103 2四歩打
104 2二歩打
105 3四歩打
106 4二銀(33)
107 1一龍(21)
108 4八と(37)
109 5四歩(55)
110 2六馬(53)
111 4三歩打
112 同 金(32)
113 3三歩成(34)
114 同 金(43)
115 5三歩成(54)
116 同 銀(62)
117 2二龍(11)
118 3二金(33)
119 1三龍(22)
120 5八と(48)
121 同 金(57)
122 同 龍(38)
123 4七角打
124 4九龍(58)
125 5四歩打
126 6二銀(53)
127 2三歩成(24)
128 3七馬(26)
129 投了
まで128手で後手の勝ち
20190417今日の一手
2月11日の名南将棋大会から、KさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは同程度。先手玉は上からの攻めに強く、後手玉は横からの攻めに強いです。
先手の攻め駒は68飛と持ち駒銀で2枚。
後手の攻め駒は64角と持ち駒銀で2枚。
総合すれば互角です。
☆ 大局観として
形勢は互角なのですが、先手は飛車を切って角を手に入れることもできます。77桂93桂の位置関係も先手の得です。54歩52歩の利かしも入り後手は歩切れ。先手がいくつかポイントを上げています。
大技があるかもしれませんし、銀冠の厚みを生かした攻撃があるかもしれません。ここでは何かありそうな局面なのです。
△ 実戦は65飛と浮いたのですが58銀
俗手なのですが少し痛いです。48角47銀成同金88歩成(これは甘くて54金か)25歩同歩24歩同玉25飛33玉
2筋を攻めて少し良くなりました。22銀42玉21銀不成24歩32銀成同金65飛54金
飛車を逃げておけばまあまあぐらいですが、見切って攻めた(66桂65金54桂43玉65桂54玉)のが失敗で、後手玉を捕まえ切れませんでした。
○ すぐに25歩と攻めてみると
銀冠の厚みが生きます。25同歩24歩同玉25桂
として22歩をねらいます。後手は結構受けにくいのです。25同玉には64飛同歩22角
11香を取ると詰めろです。24玉25歩23玉11角成
かなり受けにくい形です。
後手としては25玉では危なく、22歩を避ける意味でも33桂
くらいです。33同桂成同玉56桂
角をどかして63飛成とできれば優勢です。
△ その隣の35歩も考えられます。
この小びんは43金で守られている分だけ響きが薄いです。しかし35同歩25歩同歩36歩同歩同金
歩を合わせて金を使えれば十分です。
後手としては言うことを全部聞かないで24銀と埋める
などの抵抗を考えて難しいです。
△ 45歩は
さらにその隣です。45同歩44歩を取れず、42金引には73銀(取れば63飛成が王手角取り)58銀
という派手な銀の打ちあいもあります。58同飛73角65桂64角55銀
後手も49銀を打って・・・というハードパンチの打ちあいです。
後手が44歩に33金と逃げると
64飛同歩45桂44金71角
うまくいったようですが、45金82角成58銀
駒得でも先手玉が乱れると怪しいところがあります。
△ そのまた隣の5筋は53歩成同歩
を利かせることはできます。でも得かどうかよくわかりません。
× 56金と出るのは55銀を打つねらいですが85桂
桂をさばかれると金が離れているので損をしています。56桂も打てないですし。
△ 65桂と跳ねると
左桂が使えますが、85飛73桂成
飛取りではないので73同角とは取ってもらえません。88歩成63成桂86角69飛58銀
86角同飛52成桂
必然でもないのですが、多分こう進行しそうです。52同金61飛成47銀成52竜38成銀同銀42金打
(41金と打つと同竜同銀31角が気になります。)これは手順に92竜として有利なのですが、先手玉が薄くなっているので間違えると危ないです。
△ 75歩は怪しい手で
後手は75同歩と応じるでしょう。74歩76歩73歩成77歩成
桂を取られても64飛同歩82と で角を取れます。79飛48角58銀
これは駒得なのですが、先手玉を薄くされてちょっと嫌な局面です。
△ 84歩の突き出しは同飛
で得になる変化があるかどうか。(48角86飛が得かどうか。)
× 84銀は重い手で
85桂83歩77桂成
64飛同歩82歩成79飛48角58銀
これは75歩からの変化に似ていますが、84銀と手放している分だけ明らかなマイナスです。
○ ということで何度か出てくる58銀を避けて48角と
待つのが良い手です。飛車の取り合いで先手で打たれるのも消しています。これで25歩、65飛、84歩などをねらえます。後手が85桂とさばいて来れば、85同桂同飛56桂
左の桂を打つ方が効率が良いです。55角ならば63飛成99角成45歩
急所を突いているのですが、後手も馬飛の利きがあるので少しややこしいです。45同歩44銀33金86歩55飛66歩
怪しく粘られてもなんとかなります。