名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

大山将棋問題集 20180114

2018-01-14 | 大山将棋研究
先手番桐山先生の手を考えます。

第1問


軽く攻めます。
A 38飛 B 46角 C 35角

第2問


駒がぶつかったところが考えどころです。
A 35角 B 53歩 C 33歩成

第3問


先手玉が堅いので強く攻めることができます。
A 35同飛 B 35同角 C 53歩

第4問


これは気が付きにくいです。
A 26飛 B 33歩 C 52銀

第5問


これが急所でした。
A 85同歩 B 95歩 C 43成桂

第6問


これを手抜くことは滅多にないのですが
A 93銀 B 93桂 C 95桂
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大山将棋研究(764);中飛車に四枚美濃(桐山清澄)

2018-01-14 | 大山将棋研究
今日の棋譜20180114
昭和58年12月、桐山清澄先生と第33期王将戦です。

大山先生の中飛車に桐山先生は天守閣美濃です。この組み合わせはあまり見たことがないです。

桐山先生は四枚美濃を目指します。これに大山先生の53銀がどうだったか。

三間飛車と同じように6筋の位を取るのですが、52金左~63金とは進めにくいですし、73桂を跳ねてしまって手が遅れています。

桐山先生の作戦勝ちでしょう。右翼から動きだします。35同歩同角34歩24角22飛25歩では振り飛車がつらいか。

大山先生は22飛から受けるのですが、44歩も守りにくく

かなり利かされています。

43歩と打たないで43金が普通です。でも角を逃げないで46飛で困るということでしょう。

23金~34金を狙ったものの、64銀が浮いていたので取り切れません。

やっと反撃ですが、この瞬間は怖いです。

33歩成に同金は53歩から45桂。33同桂に34歩で桂馬を取られます。角を取っても二枚換えでは悪いでしょう。

35歩は同角44銀を狙ったものですが、53歩と返されました。53同飛35角44銀33歩成同金45桂か45桂打か、この歩が取れず

互いに飛をかわしました。桐山先生の方は35角も35飛もあるところですが。

大山先生は角を取ったものの、4筋を受けるのに苦労しています。

角と銀桂の二枚換えで桐山先生有利です。飛車を逃げる必要もなく(大山先生も取りたくはない)

どうするのかと思ったら と金つくりでした。

大山先生は8筋を狙って勝負です。

4筋を破られましたが8筋に手がつきました。

桐山先生は8筋を無視して端攻めです。これが急所で

98歩も無視して飛車の詰めろ。

84飛には93歩成から94歩。94同香には93銀で飛車を取れます。

大山先生の反撃も金駒がないので

きれいに寄せられて投了です。

桐山先生の快勝譜です。中飛車に四枚美濃というのは有効なのかなあ?中央が薄いのをとがめられるかどうか。本譜は6筋の位を取りましたが、三間飛車に比べるとかなり損です。
そのあとの桐山先生の指し手が冴えていました。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:桐山清澄8段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 4二銀(31)
7 5六歩(57)
8 5二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二玉(62)
13 5七銀(48)
14 5四歩(53)
15 5八金(49)
16 8二玉(72)
17 9六歩(97)
18 9四歩(93)
19 8六歩(87)
20 7二銀(71)
21 8七玉(78)
22 6四歩(63)
23 7八銀(79)
24 7四歩(73)
25 2五歩(26)
26 3三角(22)
27 6六銀(57)
28 5三銀(42)
29 7九角(88)
30 7三桂(81)
31 7七銀(66)
32 6五歩(64)
33 3六歩(37)
34 6四銀(53)
35 2四歩(25)
36 同 歩(23)
37 3五歩(36)
38 2二飛(52)
39 3四歩(35)
40 5一角(33)
41 3五角(79)
42 3二金(41)
43 4四角(35)
44 1二飛(22)
45 2六飛(28)
46 4三歩打
47 3五角(44)
48 2三金(32)
49 4六角(35)
50 6三銀(72)
51 3六飛(26)
52 5五歩(54)
53 3七桂(29)
54 5二飛(12)
55 5五歩(56)
56 同 銀(64)
57 3三歩成(34)
58 同 桂(21)
59 3四歩打
60 3五歩打
61 5三歩打
62 6二飛(52)
63 2六飛(36)
64 4六銀(55)
65 同 飛(26)
66 4四歩(43)
67 同 飛(46)
68 4二歩打
69 3三歩成(34)
70 同 金(23)
71 4六飛(44)
72 6四角打
73 4五桂(37)
74 4三金(33)
75 3三歩打
76 8一玉(82)
77 3二歩成(33)
78 8二飛(62)
79 3三桂成(45)
80 5三金(43)
81 4一と(32)
82 6二角(51)
83 4二飛成(46)
84 8四歩(83)
85 8八玉(87)
86 8五歩(84)
87 9五歩(96)
88 8六歩(85)
89 9四歩(95)
90 9八歩打
91 9五桂打
92 8四飛(82)
93 9三歩成(94)
94 同 香(91)
95 9四歩打
96 9九歩成(98)
97 9三歩成(94)
98 8七歩成(86)
99 同 銀(78)
100 8九と(99)
101 7八玉(88)
102 8五桂(73)
103 8六香打
104 7七桂成(85)
105 同 玉(78)
106 8五桂打
107 6八玉(77)
108 5二金(53)
109 8三桂成(95)
110 投了
まで109手で先手の勝ち
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

20180114今日の一手(その632);受けてから強く攻める

2018-01-14 | 今日の一手

20180114今日の一手

10月7日の名南将棋大会から、KさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答
序盤から見てみます。

四間飛車に45歩の急戦です。後手としては65歩か73桂を考えたいですが、63金はおとなしくて、44歩同銀24歩同歩45歩53銀

45同銀と取るほうが難しい変化だと思います。33角成同桂24飛45桂同桂同飛

一番自然なさばき合いではありますが、先手の攻めのほうがスムーズです。21飛成に22歩

というのはかなり工夫した手なのですが(22同竜に44角を用意)、11竜25飛43角71金52角成29飛成

というのが問題図です。

☆ 形勢判断をします。
香と歩の交換ですが先手に持ち歩があります。龍馬VS竜 ですから先手の駒得です。
玉の堅さは後手のほうが少し堅いです。
先手の攻め駒は11竜52馬と持ち駒桂香で4枚。十分です。
後手の攻め駒は29竜と持ち駒角桂で3枚。

総合すれば先手が指しやすいです。

☆ 大局観として
この四間飛車に対する45歩の急戦というのは先手有利になりやすいです。理由は、右桂を使って攻めていて、金銀4枚が守りに使えること。
ななめ棒銀や棒銀では銀をさばいたとして、右桂が受けに役立ちにくいです。
ただし45歩急戦は玉頭銀が天敵なので、振り飛車が54歩を突いた時だけに成立します。

問題図では互いに自然な手を積み重ねているのですが、先手が指しやすくなっています。
さて、ゆっくりしていると19香を取られるので、攻める手を考えたいところですが、後手からの攻め筋にも気をつけねばなりません。この先手の囲いは名前なし、金銀4枚でもこのままでは堅くないです。


× 実戦は95歩ですが88角と打ちこまれました。

先手Sさんは動揺したか、94歩と取り込んで99角成

端攻めが弱くなっていますし、89馬もあります。これでは劣勢です。

88角に同玉と取れば

69竜68金19竜94歩、ここからいろいろありますが、97歩同香84香69香92歩

こういう感じで強く応じれば先手が十分に指せました。

後手は88角のほかに86桂があります。

86同歩87角同玉69竜

桂馬も捨てての両取りですが、先手玉が危険です。これは後手のうっちゃりが決まっています。

86桂には68玉

が徳俵という感じですが、ここで88角86歩99角成94歩89馬93桂61桂

攻めが続かないです。


○ 86桂と攻めれば

後手からの86桂を消しているので攻防の手です。53馬同金74桂という攻め筋が厳しいので、62銀など受けたら95歩

と端を攻めれば有利が広がります。後手からの88角が怖くないというのは前の変化で確認しています。


△ 66桂と打つと

86桂同歩87角同玉69竜78角58竜53馬61金打

踏み込んでみましたが、金を2枚渡すので後手に受けの余地があります。

86桂には68玉で

88角86歩(これで角を渡せるので53馬狙い)62金上74桂同金同馬

73歩75馬99角成77桂

これは先手玉が不安定なものの、金得なので有利です。


○ 86香も

後手からの86桂を消していて、63馬同銀83香成同玉71竜、という筋を狙えますから攻防の手です。
62銀には66桂

がありますし


61角と受けるのでしょうか。先が長いですが先手有利です。


△ 他には44歩

も攻めの手ですが、歩切れになるので42歩と受けられても得かどうかよくわかりません。
もちろん86桂もあって、68玉88角43歩成62銀

この後どうやって攻めるか悩みます。うまく攻められなければ後手よし。


○ 攻める手を見てきましたが、59銀

と受ける手を推奨します。これで86桂や88角が消えています。この先手の囲い、69金上の形で攻めるよりも、69金の形で攻めて59銀と引くというのがかなりの堅さなのです。
攻めるのは95歩、86桂、66桂、86香、44歩、43歩など、どれでも間に合うのではないでしょうか。


△ 59香と埋めるのは

攻め駒が減るのでもったいないです。39香も同じ。


○ 68金寄

というのもあります。



☆ まとめ

問題図では後手から88角と86桂同歩87角という2つの攻め筋があります。88角の方は取ればよいので、86桂のほうを受ける先手からの86桂か86香が攻防の手です。

危険だと感じたら先に1手入れておくと、先手玉の堅さが格段に上がります。それが59銀です。これは覚えておくとよいでしょう。一手受ければ強く攻めることができます。
この手があるというのも45歩急戦が有力だという理由の一つです。実は68金上としないで仕掛けるほうが勝ちやすいというのも不思議なのですが。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする