名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

大山将棋問題集 20180104

2018-01-04 | 大山将棋研究
後手番大山先生の手を考えます。

第1問


駒得になるのは?
A 85桂 B 88飛 C 79角成

第2問


味よく受けます。
A 65同竜 B 71歩 C 87角


ここからは先手番森先生の手を考えます。

第3問


穴熊ですから竜を逃げません。
A 73同竜 B 52竜 C 64歩

第4問


こういうところはしつこく切れないように攻めます。
A 52同竜 B 61竜 C 63銀

第5問


気持ちよく決めます。
A 74香 B 72同角成 C 52角成
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大山将棋研究(754);三間飛車穴熊に中央位取り(森雞二)

2018-01-04 | 大山将棋研究
今日の棋譜20180104
昭和58年11月、森雞二先生と第42期名人挑戦者リーグです。

森先生の三間飛車ですが、石田流にしないで

76銀と構えるのが当時のお気に入りの戦法でした。これとひねり飛車を得意にしていたのです。

森先生は穴熊にします。大山先生は7筋の歩を交換して

中央の位を取ります。

森先生からは端桂で85の歩を取るのが狙い筋です。大山先生も73桂は怖いでしょう。59角84飛85桂同桂86歩くらいか。

72飛~13角と使って

85銀に56歩同歩77歩、これで反撃です。

飛車を走って良い感じではありますが、飛角だけではたいしたことはないです。76歩72飛86角でも森先生が悪くないと思いますが

79歩から飛をぶつけるのは損をしている気はします。穴熊だからというのはわかるのですが

角を助けにくく

結局は角桂交換で駒損です。

と金つくりも

竜で払われました。角と桂香の二枚換え、攻め駒4枚になっているわけですが

そんなに厳しい攻めではありません。

大山先生は33香と使えば手堅いのですが、45歩で催促して

金を上がって切らしに行きました。さて、34銀同銀同金は38香があります。だから79角成と逃げておいたのですが

竜を切られて、しまったという図です。この筋を避けておけば(72歩とか)問題はなかったのですが。

竜を取り返されて

73の銀を取られて劣勢です。ここからも長いので大山先生の受けを見ておくと、63に飛を打ったり(森先生は同竜)

馬を引き付けたり(森先生は62飛成)

飛合とか(森先生は63銀)

入玉狙いで飛を合わせたり(森先生は64飛成)

竜を追ったり(森先生は95竜)

やっと竜を消してどうにかなったかと思ったら(森先生は97同竜)

今度は歩切れに泣かされます。森先生の寄せは

とにかく歩切れをつきます。

角を切って

香打ちが厳しく

と金を作れば切れません。

投了図。

かなり長い攻防なので端折ったところが多いですが、順位戦らしい攻防が続きます。
さばき合いでは大山先生の駒得が大きく、少し有利なところで攻めを呼び込んで切らしに行ったら、竜切りをうっかりで、そこから先は逆転せず。
森先生は終盤の魔術師と呼ばれましたが、悪い将棋を離されずついていってから、逆転することが多かったように思います。中盤に有利だと時間攻めをするので逆転負けもありましたが。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:森雞二8段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 6八銀(79)
6 6二銀(71)
7 6七銀(68)
8 5四歩(53)
9 7五歩(76)
10 8五歩(84)
11 7七角(88)
12 4二玉(51)
13 7八飛(28)
14 3二玉(42)
15 4八玉(59)
16 6四歩(63)
17 7六銀(67)
18 5二金(61)
19 3八玉(48)
20 1四歩(13)
21 9六歩(97)
22 4二銀(31)
23 2八玉(38)
24 6三銀(62)
25 1八香(19)
26 7四歩(73)
27 同 歩(75)
28 同 銀(63)
29 7五歩打
30 6三銀(74)
31 1九玉(28)
32 5三銀(42)
33 2八銀(39)
34 9四歩(93)
35 3九金(49)
36 4二金(41)
37 5八金(69)
38 5五歩(54)
39 9八香(99)
40 5四銀(53)
41 4八金(58)
42 4四歩(43)
43 9七桂(89)
44 7二飛(82)
45 8八角(77)
46 1三角(22)
47 8五銀(76)
48 5六歩(55)
49 同 歩(57)
50 7七歩打
51 同 角(88)
52 7五飛(72)
53 7九歩打
54 7三桂(81)
55 8六角(77)
56 7八飛成(75)
57 同 歩(79)
58 8八飛打
59 8四銀(85)
60 8七飛成(88)
61 7三銀成(84)
62 8六龍(87)
63 6一飛打
64 7五龍(86)
65 6三成銀(73)
66 同 銀(54)
67 6五歩(66)
68 8七角打
69 6四歩(65)
70 同 銀(63)
71 6三歩打
72 7二龍(75)
73 9一飛成(61)
74 6三龍(72)
75 4六桂打
76 4三銀打
77 2五銀打
78 9八角成(87)
79 3六歩(37)
80 5一歩打
81 8五桂(97)
82 4五歩(44)
83 3四桂(46)
84 3三金(42)
85 3五歩(36)
86 同 角(13)
87 9三龍(91)
88 8三歩打
89 8二龍(93)
90 7九角成(35)
91 7三桂成(85)
92 同 銀(64)
93 5二龍(82)
94 同 龍(63)
95 2二金打
96 4一玉(32)
97 4二香打
98 同 龍(52)
99 同 桂成(34)
100 同 玉(41)
101 7二飛打
102 5二銀(43)
103 7三飛成(72)
104 6三飛打
105 同 龍(73)
106 同 銀(52)
107 6四歩打
108 同 銀(63)
109 6三飛打
110 5四馬(98)
111 6二飛成(63)
112 5二飛打
113 6三銀打
114 6二飛(52)
115 5四銀成(63)
116 6三歩打
117 3一角打
118 5二玉(42)
119 6四角成(31)
120 同 歩(63)
121 5三銀打
122 6一玉(52)
123 6二銀成(53)
124 同 玉(61)
125 6三飛打
126 7二玉(62)
127 2一金(22)
128 7三飛打
129 6四飛成(63)
130 5二桂打
131 9四龍(64)
132 9三歩打
133 同 龍(94)
134 8二銀打
135 9五龍(93)
136 9四歩打
137 4五龍(95)
138 4四歩打
139 5五龍(45)
140 4三桂打
141 6六龍(55)
142 8八馬(79)
143 8六龍(66)
144 9八馬(88)
145 5五歩(56)
146 9七角打
147 同 龍(86)
148 同 馬(98)
149 8五桂打
150 6三飛(73)
151 1一金(21)
152 6九飛成(63)
153 7七香打
154 7五香打
155 6四歩打
156 7七香成(75)
157 6三角打
158 7一玉(72)
159 7七歩(78)
160 7二香打
161 同 角成(63)
162 同 玉(71)
163 7四香打
164 8一玉(72)
165 6三歩成(64)
166 9二玉(81)
167 7三香成(74)
168 9三銀(82)
169 同 桂成(85)
170 同 玉(92)
171 8五香打
172 8一香打
173 8二歩打
174 同 香(81)
175 同 成香(73)
176 8四飛打
177 9二成香(82)
178 投了
まで177手で先手の勝ち
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20180104今日の一手(その627); 終盤の飛取り

2018-01-04 | 今日の一手

20180104今日の一手

10月7日の名南将棋大会から、MさんとSさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

桂と歩+と金 の交換です。後手に持ち歩があるので歩はカウントせず、損得なしに近いです。
玉の堅さは守りの桂がない分だけ先手玉のほうが薄いです。
先手の攻め駒は28飛63と と持ち駒角で3枚。
後手の攻め駒は94角65桂と持ち駒桂で3枚。

総合すれば後手もちです。

☆ 大局観として

後手もちですが、先手の劣っているのは玉の堅さだけです。ここで何か良い手があれば逆転も可能でしょう。

終盤なので単純な駒得狙いではだめですが、攻め駒が足りないのでなにか補充する手を考えてもよいです。
玉を固めるというのは今は銀の両取りですからこれを受けることになります。しっかりした受け方があればよいのですが、平凡な受け方では逆転しにくいです。
攻め駒は3枚しかないし、28飛は受けにだけ働いている感じです。どうやって攻め駒を増やしましょうか。

後手からは77桂成同金65桂という「お代わりの攻め」があります。7,8筋に歩が打てるので受けきりは難しそうです。どこかで攻めに転じなければ勝てないでしょう。
後手玉は3,2筋に逃がすと寄せにくいです。それを考慮しなくてはならないですがどう攻めましょうか。


× 実戦では22歩と打ちました。

玉の退路をふさぐ手筋です。後手は手抜いたので左右挟撃にはなりました。77桂成同金65桂78金77歩21歩成78歩成同飛77歩

「お代わり」が厳しすぎて明確な負け筋でした。先手の応手で変化はあるにせよ手数は延びません。


× 64角は厳しそうで

後手玉の退路封鎖と飛取りです。でも逃げてもらえないと飛車を取ることになるから91角、37角、46角も同じことになります。77桂成同金65桂82角成77桂成

飛を取ったものの、67角成が厳しく残っています。
91飛が両取りですが、合駒は61歩ですまされて、94飛成78歩同飛67金

後手玉が寄らない形なので、ゆっくり攻められて負けです。91飛の合駒に金銀を使ってもらえるなら逆転しているのですが。

受けを工夫します。お代わりの65桂に金を逃げて

88歩同飛77桂成に82角成

88成桂同玉58飛

銀取りが防げなくて寄せ合い負けです。

82角成がぬるいようなので、77桂成に84金はどうか。

52銀から飛を取る手を見ています。しかし78成桂同飛67角成

これが88銀同飛76桂以下の詰めろで負けです。うまくいきません。


○ 84金を先にすると

84同飛には52銀31玉43銀成同金75角

で王手飛車の筋があります。これは逆転。

後手は77桂成とするのでしょう。

52銀31玉43銀成同金64角

やはり王手飛車があるのですが、53銀82角成88銀

88同金に67角成で詰まされます。

王手飛車の筋で銀を渡すとだめだったので、94金と角を取って

78成桂同玉77歩同玉75銀83銀

これは難しい局面ですが、先手も十分に指せます。83銀では76銀と受けるのもあります。

あるいは77桂成に同金と取って

76歩78金84飛75角

82飛に52銀同飛同と同玉92飛

で角を取る順のほうがわかりやすいか。

後手としては77桂不成

と取るのもありますが、77同金とすれば前の変化と同じ。
79玉49角成52銀同飛同と同玉71飛76歩

というのは形勢不明です。21飛成31銀で先手が良いような気もするのですが。


× 73と はと金で飛を取りに行く手ですが

これだと と金が攻め駒ではなくなります。77桂成同金65桂82と77桂成

71飛も61歩で効果がなく、先手玉は詰めろです。


△ 受けるなら66銀右

あるいは68銀右でも同じことになりそうですが、77桂成同銀76歩66銀85銀

後手は銀を逃げて先ほどの84金を避けておきます。73金81飛62金

くらい。後手としては31玉には23歩の手筋がありますし、このままの形で駒を渡すのも怖いし64角もある、先手よしなのかもしれません。

なお76歩の時に84金とすると

77歩成同金76歩78金84飛

というのは、最初に84金とした変化と比べて、57銀が持ち歩1枚と替っただけなので先手の損です。その分この図は難しくなっています。


× 76歩はおとなしい受けで

後手から76歩と打たれるのを避けています。77桂成同金65桂66銀77桂成同銀67金69桂68歩

これは次第に駒を損していくので受けが無くなっていきます。


☆ まとめ

84金と攻め駒を増やしながら駒を取る手が有力でした。こんなところで駒を取るというか交換する手は疑問手になりやすいのですが、後手から取り返すと王手飛車あるいは詰めろで飛を取られる順があるのでした。取り返されないのならば、94角に当たっているので攻め駒を責める好手になったというわけです。
先手の74金は攻め駒に該当していないので、良い使い道があれば逆転の種になります。

実戦だとおそらく64角の方が良い手に見えるのですが(飛車が逃げて84金で勝ちに見える)、これは手抜かれてしまうと好位置を移動しなければならなくなります。遅れての84金はだめでした。


受けとしては66銀右あるいは68銀右が良いのですが、これは先の84金が有効であった、というのと関係しています。タイミングがずれただけで、後手が84銀を逃げる手の価値が高くなかったのでした。


特に終盤では飛取りをかけても手抜かれて逆転する(この場合は逆転のチャンスを逃した)ことがあります。
なるべく駒を渡さずに、飛取りの詰めろは高確率で好手になりますが、
駒を渡して王手飛車は微妙なところです。悪手の可能性もあります。(ここでは金1枚渡しても大丈夫でしたが、変化の中で銀も渡して王手飛車をかけたら詰まされました。)
それを知っているだけでも上達のヒントになるでしょう。


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万年級位者を脱出するために(4)

2018-01-04 | 将棋上達法則
今日の話で最後、どうやったら習慣化できるか、という話です。

自分はこういう性格だから、とかこういう棋風だから、とかそれは結構思い込みによるもので、変えられます。
三日坊主だから続かない、なんていうのも思い込み。性格は習慣で変えられます。
棋譜をつけるなんて面倒なことはできそうにもない、始める前にはそう思うでしょうが、いつものことになれば、棋譜をつけないと気持ち悪くなります。だから私は眠くてもその日のうちにつけます。

習慣化するコツは最初のハードルを小さくすることです。
棋譜並べなんかやったことがない、という人ならば、まず盤駒を机の上に並べましょう。あるいはパソコンかスマホか、棋譜のソフトを手に入れて、インストールしましょう。プロの棋譜を手に入れて(新聞か書籍かネットでも)準備します。
最初は10手で良いです。棋譜の通りに並べてみましょう。簡単だからと言って、欲張らないほうが良いです。初日はここまで。盤駒は出しっぱなしにできれば楽です。ソフトなら途中で名前を付けて保存しておきましょう。
2日目は続きで10手。
3日目はまた10手。
4日目も10手。
3週間続ければ習慣になるそうです。3週間たたずに並べ終わったらまた初めから。先手後手を逆にして並べるのもよいですね。
3週間たったら手数を伸ばします。15手でも20手でも良いです。

10手を並べるなら2,3分でしょう。もし物足りないと思ったら、手数を伸ばすのではなく、10手を思い出しましょう。頭の中で並べられますか?

テレビを見ながらでもできます。いつやってもよいのですが同じ時刻のほうが良いですね。一番良いのは朝一番にやることです。寝る前にと思うと疲れたからやめておこう、と考えてしまいます。

さて、出来ましたか?それが万年級位者を脱出するための第一歩です。強くなった自分を思い浮かべて少しずつ続けてみましょう。

そうそう、カレンダーに丸印をつけると、今日も続けようという気になりますよ。
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