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名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

棋聖 天野宗歩手合集

2015-12-03 | 将棋本 断捨離
棋聖 天野宗歩手合集
1992年出版、内藤先生の本というか解説です。
解説があるのが117局、棋譜だけがプラス43局、次の一手もあります。

勉強し甲斐があるのですが、10局くらい並べてそれっきりになってしまいました。ほかにも並べたい棋譜はあるし、処分しましょう。

頭脳の鍛え方

2015-12-01 | 将棋本 断捨離
頭脳の鍛えかた―プロ棋士による右脳活性法 (ベストセラーシリーズ・ワニの本)
1997年出版、田中寅彦先生の本です。

このころから右脳左脳の話が流行していて、その説明が多いです。今でも言う人はいるのですが、あまりあてにならないというのが定説です。修行方法など書いているのですが、どうも田中先生の言葉は薄く感じてしまいます。

メモ

頭脳を鍛えるには五感の総動員とあくなき好奇心

逆境は時には人間にとってつらい時がある。しかし、順境によく耐えうる人一人に対して逆境に耐えられる人は100人もいるだろう。(カーライル)

努力を続けられる人が一番の天才(青島幸男)

一流の人とは周囲の人々の良さを見つけ出し、どんどん自分の物にして伸びていける人

追われるものは追うものよりはるかにつらく、委縮してしまいやすい。

大局観

2015-11-30 | 将棋本 断捨離
大局観 自分と闘って負けない心 (角川oneテーマ21)
2011年出版、羽生先生の本です。

とはいえこの出版社ですし、決断力と同じライターによるものでしょう。あまりうまい書き手ではありません。羽生先生の言葉をまとめたのでしょうから、読んで損はしません。

メモ

感覚が研ぎ澄まされると簡単に答えが出るので、地道なロジックの組み立てが前と同じテンションでできなくなってしまう。だから難しい問題にあえて取り組んでみる。

指す手は一つだけの決断だが、水面下には膨大な思考がある。それらを立体的にして厚みを増すことが長期的には結果にもつながるのではないかと考えた。

見通しの立たない状況の中でもがくことは、とても大切だと思った。もがき続けて習得したものは忘れにくい。

いつも自分に有利な局面ばかりということはないし、いつも悪い局面ということもない。必要以上に楽観することも悲観することもないし、一喜一憂することもない。

リスクを取らないことが最大のリスク。長期的な展望で新しい戦法に挑戦していく。

判断ミスの背景には、状況認識を間違っていた場合と感情に左右されていた場合がある。

可視化が難しいテーマで集中力をトレーニングする。

将棋を始めたばかりのころは何よりも練習量が必要。停滞期では練習の質を見直すアプローチがある。調子を崩しているときには基本の繰り返し練習をする。

負けることには必然性があり、改善点につながる。進歩のプロセスであり、成長につながる。

情報は活用することによって意義が生じる。消費ばかりではなく供給サイドにも軸足を置く。新たな創造をする。

きちんと理論立てをして説明できるのが直感、わからないけれどこれがよいと思ううのがひらめき。ひらめきはハイリスクハイリターン。

予想外のことが起きた時に真価が問われる。





決断力

2015-11-24 | 将棋本 断捨離
決断力 (角川oneテーマ21)
2005年出版、羽生先生の本です。

多分ライターがいままでの対談とか講演とかをまとめたものです。あまり良い書き手ではありませんが、内容は素晴らしいので、買ってもよいでしょう。実際よく売れたようです。多分谷川先生の「集中力」(前に取り上げました)と同じライターで、内容がかぶってしまったという話題もありました。
羽生先生は将棋の言葉しか言わないので、こうは書かないだろうというところがあるのが残念です。

メモ

人間には不利な状況を喜べる人間と喜べない人間に分けられる。冷静に自分のペースを守ることから手が見えてくる。

駒がぶつかれば争点がはっきりするので考えやすい。逆転は難しい。勝負どころはもっと前にある。

昔の将棋は長引いても負けないように指していたから逆転も多かった。

若い時には勢いがあり、危険を顧みずに平気で渡っていける。経験をマイナスにしないように理性や自制が必要。


いろいろあるのですが、ほかの記事のメモに出てきました。



*体調を崩してしまい、ストックが切れました。次の更新は週末にします。楽しみにされている方、ごめんなさい。

簡単に、単純に考える

2015-11-23 | 将棋本 断捨離
簡単に、単純に考える
2001年出版、2004年には文庫、去年はKindleでも出ているみたいです。
羽生先生と平尾誠二さん(神戸製鋼ラグビー部GM)二宮清純さん(スポーツジャーナリスト)金出武雄さん(カーネギーメロン大学教授、ロボット工学)3人との対談集です。

平尾さんとの対談が一番面白いのですが、スポーツ好きなら二宮さん、コンピュータ将棋に関心があれば金出さんの対談に興味を持つかもしれません。

メモもたくさん。見つけたら読んでみてください。


今のこの局面が楽しいかどうかという要素は大きい。集中力に関係する。

気力は集中力が表面化したもの。日本人は外からの刺激で出てくる。

気力を支えるには体力が必要。

好きだから飽きずに長くやっていられる。

前に指した手が悪かったと対局中に考えるのは良くない。

勝負所を感じ、判断し、指した手がいいかわるいか、全部実力。大局観で差がついていることが多い。

自分の中のもう一人の自分が今より強くて大きい存在。客観的で冷静。

将棋の理想は初手から終わりまで一本の線。自然の流れと理論的な必然性があり、それを見つけたい。

常に高いところを見ていかないと自分の技術も進歩していかない。

新しいものを発想するより対策を考えるほうが楽。でもその中で違いを出していくには未知の分野にも進出する。

問題を発見するのは分析力ではなく洞察力。データ分析ばかりではなく洞察して創造する。

局面をとらえるセンスは十代前半にどれだけ将棋を指したか将棋と向き合ったかによって培われる。

別のジャンルの経験で感性が磨かれる

想像力は省略から生まれる

一流の選手は天才型と秀才型がある。経験から学習して日々強くなるか、常にパイオニアであるか。

決断とは自己責任。自己責任を伴わない決断には意味がない。

将棋は攻めるより守るほうが楽。戦略を組み立てる段階では主導権を握り、終盤の切り合いでは相手に手を渡す。

この局面は最後にこうなるべきだろうという見方がある。形やパターンの記憶がある。

古い価値観に縛られない、美学は逃げ言葉、未知のものに驚く、好奇心が膨らむ、失敗も必要

精神が最も高まった状態は静的。

対局中は論理的に考えていない。バラバラに考えていて、最後にまとめる。

強い形は美しい形。美しさを感じられる棋士が強い。指し手に無駄がなくていいかわるいか、いい形は大体いい手。

優劣がはっきりしている場面は時間をかければ必ず最善手は見つかる。

若い時は考える方向性の数が少ないので読んで指し手を判断していた。経験を積むとそれ以外が増える。プラスだけとは限らないが。思考の過程をできるだけ省略し、経験を生かす。大局観で局面を漠然と眺め、この一手だとすぐにわかる。そればかりだと雑になるが。

思考の過程を省略する方法は本質を見抜く目。


挑戦する勇気

2015-11-22 | 将棋本 断捨離
羽生善治 挑戦する勇気 (朝日選書)
2002年出版、羽生先生の本です。
朝日ジュニアサマースクールでの講演をまとめたものです。
子供向けに話されているのでやさしく説明しようというのがわかります。

メモ

挑戦する勇気:安全を目指さずリスクを取って新しいことにも挑戦する。

対局中は自分の中の弱い気持ちとも戦っている。それがもとで集中が切れる。平常心を磨く。

定跡には自分のアイデアや判断を付け加える。吸収消化する。知識が知恵に変わる。

①アイデアを思い浮かべる②調べる検証する③実践する④反省する というプロセスが大事。

子供さんに教えようと思ったら読んであげるのもいいかもしれません。

振り飛車ワールド

2015-11-20 | 将棋本 断捨離
振り飛車ワールド〈第1巻〉
振り飛車ワールド〈第2巻〉
振り飛車ワールド〈第4巻〉
振り飛車ワールド〈第5巻〉
振り飛車ワールド〈第6巻〉
2003年出版、雑誌のような本です。

巻頭インタビュー
所司一門のガチンコ指定局面戦(所司、松尾、渡辺、宮田)
振り飛車党列伝
どんどん攻める石田流(講座 鈴木大介)
さばきの極意(自戦記 久保)
あじあじの振り飛車日記 (エッセイ 安食)
熊せて戦う四間飛車(講座 千葉幸生)
終盤のテクニック(講座 佐々木慎)
という構成で、内容は結構面白いです。値段が高いからなあ。雑誌の値段ならお買い得ですが。

勝負師

2015-11-19 | 将棋本 断捨離
勝負師 (朝日選書)
2004年出版、内藤先生と米長先生の対談です。

二人のクニオは仲がいいそうです。少し内藤先生のほうが年長で、生涯成績は米長先生が上、でも内藤先生は今年の春まで現役でした。内藤先生の3回目のタイトルは米長先生から奪って九段になったはず。関東関西に分かれているから同世代でも仲がいいのでしょうか。内藤先生と有吉先生はライバル心が強すぎて不仲だといいますね。

貴重な対談です。二人の現役のころを知っている方には懐かしいでしょう。

メモ

謙虚になれば不安や恐怖心が無くなる。

大山名人にとっては将棋は宗教。いつも将棋に勝つことで救われてきた。劣等感や嫉妬心を闘志に昇華させた。

人間には分というものがある。何かを始めるなら必ず一番目か二番目の物を捨てる。

幸せになりたいと思ったら幸せと感じる能力も磨かないといけない。

勝負の女神だけに気をとらわれていてはいけない。人生をつかさどる女神に好かれているかどうか。