浪漫日和~ロマンス小説に癒されて~

時間があれば、ロマンス小説に浸る日々。
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カレン・ローズ 『誰にも聞こえない』他…三部作を読んでみた。

2015年11月03日 | カレン・ローズ

カレン・ローズの『誰にも聞こえない』『闇に消える叫び』『木の葉のように震えて』(ロマンス&サスペンスBY扶桑社♪)の三部作を読みました。全ての作品が上・下巻あるなかなかの長編です。で、感想を言えば、一作目が一番良かったです(笑)。

こちらの連作、最初の巻(『誰にも聞こえない』)がきちんと完結してたので、てっきり1話完結のスピンオフ形式かと思いきや、ニ作目と三作目はロマンスこそ個々に描かれてますが、サスペンスで言えば2作品で完結する作り。なのでニ作目を読み終わったときのジレンマったらなかったです。寝不足になりながら完読したのに事件解決しないってどうよ。って。三作目のあとがきにもありましたが、消化不良でイライラする終わり方でした。

それプラス、二作目からの事件、犯人側の人間がやたらに多い。そして小さい町なのに性格破綻者の数が異常に多い。裏で糸を引く大物犯人、ラスト近くで判っても特に伏線とか何とかなかったので、「ふーん」としか思えない。最初はサスペンスっぽかったのに、途中からみんな銃でバンバン人殺してるし。逃げる気はあるのか?疑問。最後には犯人ほぼみんな死んしゃうし、何だかなぁでした。 

事件も個人による猟奇殺人から始まって、彼が参加していたレイプ集団の話になり、町の尊敬される立場にある人々の犯罪が出てきいの、子供の人身売買組織の話になりいのと、犯人と犯罪が絡まり過ぎてて、だんだんどうでも良くなって来る感が(笑)。 もうちょっと何とかならなかったのか。テンコ盛り過ぎ。残念。

この話を読んでいて、キャサリン・コールターの『旅路』を思い出しました。(小さい町での多人数の犯罪者たちって括りで。)こちらは全体的に言えば面白かったのですが、実は首謀者だったおばちゃんを常にののしっているおばあちゃんの下ネタっぽい話が嫌でした。(それも良く出て来るんだな、このシーンが。)あと、もしかして犯罪が行われてるのでは?と主人公達に疑問を持たせた冒頭の監禁事件。なぜ監禁していたのか未だに疑問。いつもさっさと殺してる様に思うのですが、この時だけ監禁?理由を知りたい。

それとこの2作品の共通項をもう一点。それは刑事さんがやたら多才。カレン・ローズの方は、豊なバリトンでオペラを歌ってくれます。キャサリン・コールターの刑事さんはクラブでサックス吹いてます。相棒のサビッチは、こちらも豊なバリトンでカントリーを歌ってます。その上、芸術家(画家)のおばあさんの血を引いてか、彫刻(だったと思う)も出来るらしい。日本の刑事さんのイメージからは程遠くてビックリ。(ま、実際の刑事さんのことは知りませんけど★)

ロマンスは、どのカップルもそれなりに楽しめました。カップルたちを紹介すると…刑事さんと考古学者、一作目の犯人の兄である調査局特別捜査官(また新たな職業が!警察とどう違うんやろ?)とその犯人たちに殺害された被害者の双子の妹である看護婦さん、一作目のヒーローの友人の刑事さんと二作目のヒーローの妹。こうやって書くと、カップルの設定も結構こんがらがってはますね(笑)。 

気になっているのは、三作目の『木の葉のように震えて』に出て来た「毛皮の縁取りがついた手錠」。ヒロインはレイプされた経験からか、セックスのときは荒っぽいのが好き、でもそれが嫌でまちがってると考えている。それを聞いたヒーローがクローゼットから出してきたのが上記の手錠やらの小道具(どんなものかの表記はなかった、残念(笑))。…で、物語内ではこれらがどう使われるのかなぁ~と興味津々で読んでましたが、結局その後登場しませんでした★ これもちょっと欲求不満。これについて何のエピソードもないなんてな、思わせぶりなだけで終わってしまった。(期待していただけに、ちょっとおこ。(笑))

 

〈ロマンス&サスペンス〉は一息ついたので、今はローリー・フォスターの『隣人は切ない嘘をつく』を読み始めました♪ (久々のローリー♪♪) こちらもシリーズなので、頑張って読まねば!

「イヴ&ローク」もちょっとづつですが、再読進めていて今6巻目(『復讐は聖母の前で』)。ここで初めてマクナブ登場!!そうか…6巻目からだったのかぁ…とちょっと感慨。

あ、ダイアナ・パーマーの『愛の守り人』。当初からの感想通り、可もなく不可もなく盛り上がりもなくで終わりました。う~ん。