浪漫日和~ロマンス小説に癒されて~

時間があれば、ロマンス小説に浸る日々。
素敵な小説に出会えると、本当にし・あ・わ・せ。

ジャンルは…?? 『仮面の天使』 by シャーロット・ラム を読んでみた。

2019年07月03日 | シャーロット・ラム

気分はヒストリカルだったのでチョイスしたつもりが、読み始めたら現代物でした(笑)。 (なぜにヒストリカルと思ったのか、自分でも謎なんですが(笑)、表紙の雰囲気??)

が、読み進めると、現代(1997,8年)と過去(1932年~1948年頃)の話が交互に書かれており、舞台がイタリア(ヴェネチアとミラノ)と言うこともあり、とても興味深く読みました。  今まで読んだことのない進行で、このロマンスはどうなるん??とワクワクだったのですが、最終的にこの本はロマンス小説ではないと断定(笑)。内容の半分程ある過去話の主役はミラノの商人の娘で、現ヴェネチアの旧家の伯爵夫人の話。彼女の半生の愛憎劇がメインストーリーです。

ロマンスとしては、モデル出身のイギリス人の女優とイタリア人映画監督の間に、伯爵夫人の息子がちょっと絡んで来る感じ。映画監督であるヒーローは、優しい母親を事故で亡くしている。またヒーローには、妻殺しの汚名あり。そしてヒロインには、嫌がらせが。 ミステリーは好きなのですが、嫌がらせを受けた時のヒロインの対応が何だかなぁで。警察に行くのは消極的だし、でもヒーローは疑うし。 ヒーローも奥さんがいるのにうぶなヒロインに手を出そうとするし、アシスタントにも手を出してるし、自己中だし、良さが判りませんでした★

そして何と言っても、伯爵夫人の半生が可哀そう過ぎる~。読んでて楽しくない!美人ではないし、性格も暗そうですが、ないがしろにされ続けてます。そして最後に彼女を追い込むのは、何とヒーローの実の両親!! ヒーローの母親は実は伯爵の愛人で、伯爵夫人のお金目当てに伯爵が結婚した後も、伯爵夫人を無視して二人で楽しく暮らしてます。気持ち悪過ぎです。そこに伯爵夫人の母親の愛人だったイギリス人まで出て来て、伯爵夫人の周りにはろくな人間がおらん! 伯爵夫人が人殺しだと判ったときの息子の反応も冷たいし。確かにアカンけど、そこまで追い詰めた輩は良いのか?? でも私的には、食事の采配してたんやから、毒でも盛れば良いのに~って思った(笑)。見た目に自信のある二人が衰えて行くのを見る方が、事故で殺すよりよっぽど良いって。(発想が暗過ぎ~??でも報復するならはダメージ与えないと(笑)。)

そして最後に伯爵夫人は忠実な使用人と共に自害。最後まで救われない~★  ヒーローの妻殺しの方は、実はヒーローのアシスタントが犯人。でも同じ部屋にいてヒーロー判らんかったんか? そしてヒロインへの脅迫等も彼女の仕業。ヒーローと結婚するはずだったのに~だそうですが、ヒーローにその気なし。ヒーロー、きちんと対応せなアカンやん!!最後までほんま良いとこなしのヒーロー★ 伯爵の息子の方がマシちゃうか? まぁどうでも良いんですが(笑)。

はぁ…。充実したロマンスが読みたい!! とりあえず良作のロマンス再読しようっと(笑)。

 

 

※画像は、あまり見ない(?)ヴェネチアの裏航路(笑)。4、5年前に撮影した物です。