浪漫日和~ロマンス小説に癒されて~

時間があれば、ロマンス小説に浸る日々。
素敵な小説に出会えると、本当にし・あ・わ・せ。

マデリン・ハンター … 大人のためのロマンス♪♪

2014年11月23日 | マデリン・ハンター

やっと再読完了(笑)!!
今回は、マデリン・ハンターの『罪つくりな遺産』&『罪つくりな淑女』のご紹介(ラズベリーブックス刊)。

この2作品には、ロマンス小説を読み始めて1年経った頃に出会いました。
それまでハーレクインしか知らなかったので、深い作りに驚いた記憶があります。

もちろんハーレクインの中にも大好きな作品は沢山るのですが、毎月多数のロマンスを出版するためか、作りの甘い作品が多数ある感が否めません。
またこの作品程、様々な行程が丁寧に書かれた作品には出会ったことがありませんでした。

それはさて置き、どちらの作品も良作ですが、私的には『罪つくりな淑女』がより楽しめました。これらの作品は、タイトル通り関連があります。
『罪つくりな遺産』が先で、その後『罪つくりな淑女』へ続きます。

『罪つくりな遺産』
初読みでは、気付きませんでしたが、主役の二人ともスコットランド人。ヒロインはゲール語も話します。

ヒストリカルを読み始めた頃は、英国=グレートブリテン及び北アイルランド連合王国の認識はなく、一つの国だと思ってました。

それぞれが違う国かもと気付いたきっかけは、2012年の全豪オープンで錦織選手とアンディ・マレーが対戦したとき。マレー選手の応援に振られていた旗がユニオンジャックではなく、青地に白のバッテン。何で?と調べたところ、スコットランドの旗と判明。

そう言えば、サッカーのワールドカップで、デビッド・ベッカムの応援旗もユニオンジャックではなく、白地に細い赤十時。そのときも?だった記憶があります。

今では、その謎も氷解し、ヒストリカルを読むのがより楽しくなりました。

で、本文。
ヒーローは、かなりな放蕩者。
いかがわしいパーティーを開いたり、エロティックな芸術品をコレクションしたりと
伯爵の甥と言う立場で人生を謳歌しています。それが一転、伯爵と言う責任ある立場に立つことに。

ヒロインは、スコットランドで四人姉妹の長女として、家長の役割を担っている女性。姉妹で版画の複製画を作って家計を立てている。…が、それ以外にも複雑な事情があり…。

個性的な面々に細かな伏線や感情の機微等、丁寧に書かれています。
本文全体に、隅々まで気を配っている感があり、どんどん読み進んでしまいます。

放蕩者のヒーローが実は責任感のある人物だったり、ヒロインも前向きな正義感の強い人物で、とても好感が持てます。

ヒロインの秘密が徐々に明かされ、最後にはきれいに解決されるのも読みどころ。
また実在した美術品の数々が出て来て、そちらも興味深い点です。

『罪つくりな淑女』
こちらのヒーローは、貴族にして刑事弁護士。『罪つくりな遺産』のヒーローの友人。父親との確執があります。

ヒロインは男爵未亡人。ヒーローの友人の妹です。子供を持っていないヒロインは、甥が可愛くて仕方が無い。(ヒロインと甥っ子が出て来るシーンは、とても楽しい情景です。)

で、ヒーローとヒロイン。
普段は犬猿の仲なのですが、『罪つくりな遺産』に出て来る「いかがわしい」パーティーで一線を越えます。ただし、ヒーローは相手の女性の正体を知りません。

そこにヒロインの義理の弟(現伯爵)への脅迫事件が起こり、それをきっかけに、二人は接近して行きます。事件の方も二転三転と姿を変え、ミステリーとしても楽しめます。またヒロインの亡夫や義弟の人となりが、読み進めると変化するのも良かったです。

事件の対応への決断を、ヒーローに任せるヒロイン。
最後の最後まで目が離せない作品でした。

そして上記作品で共通なのが、今までになく細かい描写のベッドシーン。
今ではホットな作品も読んでいるので、免疫が出来ました(笑)が、当時は初めてのことで驚きました。
まだ体の部位の呼称がない分、上品な部類かも知れませんが(笑)。

またこの2作品は、メイン作品のスピンオフだそうで、沢山のカップルが出て来てますし、過去に起こったことも文中にあるので、ぜひぜひメインの五部作が読んでみたいのですが、未だに出ている兆しが無い…。

『罪つくり…』は2007年発行なのに、それから7年。
いつまで待てば、五部作発売されるのでしょうか?

(『氷の後見人と恋に落ちて』が、『罪つくり…』のスピンオフと書かれていたので読んだのですが、どう繋がっているのかよく判りませんでした★ これが幻の五部作??)

※二見書房から出ている〈ロスウェル〉シリーズは、私的には『罪つくり…』程インパクトなくて、まだ2作目までしか読んでません。ただ、4部作のラスト1作が、3作目が出てから2年以上経っているのに未だに出ていないのは、本当に悲しい…。

マデリン・ハンター、リタ賞作家さんなのですが、日本ではあまり人気がないのでしょうか?なかなか本が出版されない…。大好きな作家さんの一人なのですが。

※※すみません★ 今、マデリン・ハンターのホームページに行って見ました。
確かに、『氷の後見人と恋に落ちて』『愛の歌は海を越えて』は、
待ち望んでいた〈誘惑者:The Seducer〉シリーズの1作目と2作目でした!
上記の〈ロスウェル〉シリーズ同様、早く続きが出ることを望むだけです。


『あの日を探して』&ナリーニ・シン 他 を読んでみた♪ 

2014年11月12日 | ロマンス・複数作家

前回に引き続き、図書館から借りている本を通読しました。今回ネタバレありです(笑)。

今回は、リンダ・ハワードの『あの日を探して』
    ナリーニ・シンの『裁きの剣と氷獄の乙女』
    リサ・クレイパスの『奇跡は聖なる夜の海辺で』  の3冊です。

『あの日を探して』は、久々の一気読み! 面白くて、止まりませんでした★
(なので、今ちょっと寝不足…)

最初は、設定が『心閉ざされて』に似ていた感があったので、
『心閉ざされて』みたく暗い作品なのかなぁと心配しましたが、ヒロイン大人になって強くなってました!
自分で会社まで持って、ヒーローにもちゃんと対抗してます。

言い返されて、イライラしているヒーローが可愛かったです。
(ヒーローは、元大学アメフトのラインバッカー。ごついです。
身長:6フィート4インチ(193cm)、体重:230ポンド(105㎏)、毛深いらしいし。
やっぱりアメリカンヒーロー(笑)。)

ヒーローの母は、好きではないのですが、彼女の性格描写の一貫性が気に入ってます。
他の登場人物も個性的なのですが、皆きちんと描写されていて、違和感がなくスムーズに読めました。

ヒロインの同僚のマーゴと、アンブローズ刑事との関係のその後が、とっても気になります(笑)。

大筋のミステリーも、犯人判り易いとは言え、きちんと流れがあって良かったです。
素敵な探偵さんが、すぐに殺されてしまったのは、あまりに残念。

最近、読んだ中で、一押しの作品でした。

ナリーニ・シンの『裁きの剣と氷獄の乙女』は〈サイ=チェンジリングシリーズ〉の8作目。
このシリーズは、私の知っている【パラノーマル】作品中、ベスト3に入るシリーズです。

残りの2作品は、J・R・ウォードの〈ブラック・ダガー・ブラザーフッド:黒き剣兄弟団〉シリーズと
ゲイル・ギャリガーの〈英国パラソル綺譚(アレクシア女史)〉シリーズ♪
3作品共、独自の世界観の構築がすごい!! 脱帽です。

今回は、サイ(超能力者)とヒューマン(人間)とのカップル。
彼女はJ(ジャスティス:司法)サイ。
ヒーローは、彼女と組むことになる刑事さん。

今までは、いつも主役のサイは「サイネット」から離脱して終わっていたのですが、
初めてサイネットに留まりました。また、話が大きく展開した巻でした。

ヒーロー、刑事さんですが、背骨に沿って剣のタトゥーが入ってます。
さすがアメリカ!

今回も、心に傷を負った主人公たちが、お互いを伴侶として、人生を再生させて行きます。
良いなぁ…。しみじみ…。

ただ、途中で
「ふたりの出会いがどんな血なまぐさい結果を招くか、まだ予想だにしていなかった」や
「(マックス:ヒーローは)ソフィア(ヒロイン)の未来に存在していないようなの」と言うフェイスの予言等、
不吉な描写があるのですが、そんな場面は全くなく、ただの脅しみたいになってるのが、残念。

そして、いつも登場する子供たち。今回もすごく良い雰囲気を出してます。

またこのシリーズ、いつもペアがどうなるのだろうと、興味を引きます。
チェンジリングのヒーローは保護欲が強く、スキンシップが大好きで、恋人として理想的!

チェンジリングではなくても、このシリーズのヒーローは、みんな保護欲強いですが(笑)!
で、ヒロインにとってもラブラブです。

サイのヒーローはまだ3話目だけですが、サイゆえになかなか思いを遂げられないのが、
めちゃツボでした。

パラノーマルの上手な人は、その世界独特の言葉を生み出すのが上手だなぁと思います。
Jサイもそうですが、アロー部隊だったり、センチネル(近衛)やカーディナル(特級能力者)等、
何だか、かっこ良い(笑)。

最後にリサ・クレイパスの『奇跡は聖なる夜の海辺で』。
こちらはコンテンポラリー作品で、〈フライデー・ハーバー シリーズ〉1作目。
彼女の作品にしては、悲しいくらい平凡でした。 (ハーレクイン作品かと思ってしまった(笑)。)

ヒーローがまず、今一つ。
彼女らしき人(彼女かどうかもまだ判らないって点からして、何だかなぁ。)がいるのに、
ヒロインにちょっかいをかけるのはどうかと。
姪っ子を可愛がっているのは、良かったのですが。

ヒロインも普通でした。
言葉を話さなくなっていた姪っ子が、ヒロインに出会ってすぐに話し出すのはちょっと唐突の感が…。

次の話に期待します(笑)。


リンダ・ハワード … 二見書房の本を読んでみた。(ネタばれあり★)

2014年11月08日 |  リンダ・ハワード

そもそも、ロマンス小説の感想を書こうと始めたブログ
でしたが、過去に読んだ中にも、大好きな本がたくさんあるので、まずはその紹介から…と、
出会った作者や本について、書いて来ました。

それプラス、ロマンス小説に出会ってから、思ったことや考えたことなど、
日記代わりに時系列で書いて来たのですが、
書くにあたって過去の記憶を思い起こしたり、その裏付けを取ったり、
好きな本を思い出して再読したり(笑)…と、短い文章の割に、時間が掛かります。

ブログを始めて良かった点は、取り敢えず言いたかったことを文章にしたことで、
自分がすっきりしたこと(笑)。
また好きだった本を再読することで、幸せに気持ちになれたこと♪

悪かった点は、新しい本に出会えなかったこと。
普段新しいロマンスを読んでいる時間を、調べ物や再読に使ってしまったので。

で、ちょっとフラストレーションがたまったので、ブログは週一くらいにすることで、落ち着きました。

で、次は大好きな「マデリン・ハンター」の作品についてを書こうと思ったのですが、
すごく良かった!ったと言う記憶はあるのですが、細かい点を思い出せなくて、やっぱり再読することに。
でも、大好きな2冊共、結構長いんだな、これが。

それに図書館で借りている本も気になる…。
返却時期があるし。

リンダ・ハワードのことを書くにあたってネットで調べていると、
どうも二見書房から出ている作品が人気…と気付き、
早速図書館で5冊借りてしまったし。読まないと。

他にも、予約していたリサ・クレイパスやナリーニ・シンも入って来たので、
再読時間がない…★と言うことで、
今回は当初の予定通り(?)の、読書感想文を書くことにしました。

で、前々回に引き続き、リンダ・ハワード。
この1週間に読んだのは『心閉ざされて』と『一度しか死ねない』。

心閉ざされて』は、人気上位作品だったので、期待していたのですが、
私的には、う~んでした。

取り敢えず、ヒロイン不遇の時期が長過ぎ! どんだけ耐えんとあかんの?と、ちょっと怒りも覚えるくらい。
ヒーローもなぁ、後半どうにかですが、若い時は浅はかだし、再会のときも最低だし。
ヒロインの気持ちを良い様に弄んでるとしか思えない…。

ラストのまとめがきれいなのが、救いなくらい。
おばぁちゃん、洒落にならないし。殺人の自覚があるんだから、ヒーローかばうのが普通でしょ??
いくらミステリーのためとは言え、不自然。10年間もほっとくなんて、何考えてるんだか。
凶器が重いから、ヒロインには無理…って話だったんだから、おばぁちゃんにはさらに無理なのでは?
流れ的に、こんな犯人は違和感しかない。 …残念。


一度しか死ねない』。
こっちの方が、素直に楽しめました。

ヒロインは軍人一家に育った、プロの執事兼ボディーガード。(アマの執事っているのか?)
きちんと執事学校卒業してます!(出てないとアマ?…しつこい?)
有能な執事なので高給取りです。年俸、13万ドルだそうです★
その上、美人で射撃が得意。 

ちょっと出来過ぎなのが、今ひとつですが(マイナス面があった方が好感が持てる)、
とにかく真面目でまっすぐなのが好印象♪

ヒーローは、元奥さんに浮気された上、泥沼の離婚をした刑事。ちょっと女性不振気味。
陸軍で医療訓練を受け、一時は医者を目指そうとしたが、結局警官を選ぶ。
せっかく医療の知識があるんだから、それをいかす使うシーンが欲しかったな。

お気に入りは、二人の掛け合い。相性の良さが出ていて、読んでいて楽しい♪

大筋では、彼女の周りで殺人事件が起こるのですが、こっち(ミステリー)の方は、ちょっと残念。
ストーカーでサイコパスの犯人は、結構出て来る割に影が薄い。
過去3回、大きな犯罪に手を染めているとあるが、結局内容は出てこない。
犯人の異常さも、ラストで急に出て来るので、違和感がある。

犯人の割り出しも大雑把。
元ミステリーおたくには物足りなかったです。

それと、ラストで、薬でフラフラのヒロインが、「普通の人なら両手でも持ち上げられない」ランプを
片手で振り回すのはどうかと。火事場の馬鹿力かも知れないけど、肉体的に無理だと思う。

でも取り敢えず、楽しめたので、合格点♪ 


ハーレクインのモニターになってみた(笑)。

2014年11月02日 | ロマンス小説

ロマンス小説にドップリ(笑)な中、新たな作品との出会いを求めて、
自然と「ハーレクイン社」のホームページを閲覧してました。
そんなとき、『モニター募集』のバナーを発見!
新刊が無料な上に、まだ読んだことのない作家さんとも出会える、とってもお得な制度
こんなシステムがあったなんて…。早速ダメもとで応募しました。

応募2度目だったか3度目だったかで、モニターに当選! やったー!!
3ヶ月連続で、1冊づつ新刊が届くことになりました。

初めて手にしたのは、エミリー・ローズの『フライトは恋の予感』(「空翔る一族」シリーズ)。
シリーズ2作目だったので、ちょっと心配でしたが、これが面白かったのです!

女性パイロット)と、彼女の異父兄の親友のお話なのですが、ヒロインがまっすぐでカッコイイ。
異父兄にあらぬ疑いをかけれれても、懸命に頑張ってる。
ヒーローも、そんな彼女に徐々に惹かれて行くのが良いんだなぁ。

中でも印象に残っているシーンは、大勢の人との食事中のテーブルの下での二人の駆け引き(触れ合い?)。
セクシーで、ドキドキしました。思ってたよりエッチ度高めでビックリでした(笑)。

ただ釣られて(?)買った、シリーズの1と3はどちらも今一つでした…(笑)。

次に届いたのが、『聖なる夜に口づけを』と言うタイトルの本。
(初めてリバイバル刊行なるものがあることを認識(笑)。)
こちらは、リアン・バンクスの『イブの憂鬱』と
ビバリー・バートンの『星降る夜の出来事』の二話収録と言うお得本。

ただB・バートンの作品は初めてだったのですが、「狼たちの休息」シリーズの第16話。
いきなり16話か…と思ってしまった。
(そしてこのシリーズ未だにこれしか知らない…。「狼たちの休息」シリーズ、買い揃えてみたと言うのに。)

リアン・バンクスの『イブの憂鬱』は、楽しく読んだ記憶があります。
ただ、ロマンス小説…と言うか翻訳本を読んでいて思うことですが、欧米との感じ方や思い入れが違うなぁと。
そこがまた面白かったりはするのですが、慣れるまでは違和感があったかな。
ま、その点もまだまだ修行中と言うことで(笑)。

モニター3作目がちょっと覚えてない(記憶に残らない作品だったかと(笑))のですが、
その後も何度かモニターにならせてもらったおかげで、素敵な本に出合えました♪

ただ、3ヶ月のモニターはシリーズ途中の作品が多々送られて来て、前作知らないと入りづらいことが判明。
最近は1話完結の多い、ハーレクイン文庫MIRA文庫のモニターに応募してます。

最近は、選んでもらえてないで残念…。 再チャレンジします。