三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 12月16日 B級機能性繊維

2011-12-16 | メンテナンスお気楽日記
                    ソフト捲きされた糸はネットを被せ、染色釜へ入れられる

ヒートテック繊維にマイクロファイバー。次世代の売れ筋かと、少々期待した。
確かにこれまでの加工より手間は掛かるが、日本の技術と高価格製品としての販売。

ところが、またたく間に市場にあふれてしまった。それもお手頃?低価格。
タッグには「MADE IN CHINA」の文字が当たり前の様に付いている。

ある品が「新製品」として市場に出れば、「繊維分解」され二次製品候補に研究され、
「売れ筋」と判断されれば、すぐに生産が始まり、同種製品として市場にあふれる。

でも二次製品がただの「モノマネ」か、「その技術以上」の製品かの差は大きい。
一番危惧しているのは、「低コスト」を目的とした生産体制。これが多いのも現実。

たとえば「垢スリ用生地」。これは機能性としての差が大きく現れる。
製造工程は強撚糸をネット編みし、セット加工の後クリンプ糸として捲き上げ、生地として加工。

「繊維分解」では、糸の種類・撚り数・ネットのゲージなどは確認できる。
しかし、セット温度・時間など目に見えない行程も多く、糸の性格も大きく変わる。
編み加工については、不勉強で知識不足だが、まだまだ多くのポイントがあると思われる。

同じ材料・加工をすれば、見た目は同じ?様なモノは出来る。
それらから、A級品・B級品を選別するのは、使った人間しか解らないのも悲しい現実。

ついでに、ネット材料。染色加工工程の副資材として利用されるが、
同じポリエステル75D×2でも、A級B級、180G240G、温度、カットなど性格が様々。
たかがネットでも、後の製造工程で出てくる影響は大きい。と聞いた。

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メンテお気楽日記 12月11日 外国人労働者

2011-12-12 | メンテナンスお気楽日記
繊維工場に仕事に入ると、多くの外国人雇用者を見かけます。
石川県?の場合は、研修雇用制度での中国からの雇用が目に付きます。

研修制度の「3年問題」については、以前触れたが、
今日は日曜日、「地域生活」についても考える期会があった。

自分の町にはブラジルマンション?もあり、約200人の外国人が生活しています。
近くのイオンでの買い物では、中国語・スペイン語が隣から飛び込んできます。

工場労働者ということは、当然「出稼ぎ労働者」と考えるのが普通。
自分の国(町)では生活が厳しく、仕事にあこがれての日本生活。

都会?生活のルールも知らないまま、とは言い過ぎかも知れないが、現実の生活は厳しい。
言葉のコミニケーションも取りづらく、おいおい自分たちのルールでの生活が目に付く。

ところがバブル・リーマンの波を超えた二世世代(なぜかブラジル人が多い)が地域での課題。
結婚・教育・生活となると、地域とのかかわりが大切になる。特に田舎?では。

もともと日本が好きで働きに来て、生活を始めた人たち。悪い人はいるはずがない。
たまたまコミニケーションが取りずらかった。それは日本人から?ともいえる。

出会い・ふれあいの期会を模索する町内会も大変だが、
まずは、自分たちからの声掛け。日本語で「おはよう」「こんにちは」からのスタートだと思う。日本語で。

ン十年前、青森・東北からの出稼ぎ(今はじいちゃん・ばあちゃん)に「オバンデス」なんて言わなかった。
様は、小さな「キッカケ」があれば、外国人から飛び込んでくる!  と期待したい。

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メンテお気楽日記 12月9日 新人教育

2011-12-09 | メンテナンスお気楽日記
やはり若い人に教えるのは、気分もイイが、なにより自分が楽しい。

工場長が定年退職?機械担当補充のため、若い新人さんが回ってきた。
これまでのサブは、新工場長。今までみたいに、三筋に聞いてばかりも居られない。

立場上、少々の知ったかぶり?。企業には企業のムズカシイ?処があるんだョナ~。
「せっかくの期会だから、三筋さんに習っておけ!」指示を出す。

新人さんもカワイイもんだ(多分、二回りは違うだろう)ピッタリと後に付いて来る。
修理箇所の見極め方、修理要領、調整のコツ。解りやすく丁寧?に見せていく。

自分の仕事を解説しながらするのもハズカシイが、真剣に聞かれるとついこっちも・・・
「やる気」には「やる気」で堪えなければいけない。

ひと通り作業は終わったが、機械には触らせなかった。まさか手とり足とりじゃ・・
まずは自分で見て・考えて・触ってみる。そして一回は失敗?する。それで自分のものになる。

責任のない?お気楽教育。目的はただ一つ「仕事のおもしろさ」を伝えればイイ。
仕事場が楽しければ、仕事(製品)も良くなる。会社が儲かれば、自分の給料も・・・ネ。

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メンテお気楽日記 12月8日 中古色

2011-12-08 | メンテナンスお気楽日記
中古ワインダーの販売屋?としては、少しでもイイ機台をお世話したい。

当然、お客さんとすれば「まともに動く機械、仕事に合った仕様」
欲を言えば「年代の新しい、きれいな機械」もっと欲を言えば「安い機械」。

ところが中古機械がピカピカで出てくることは、まず考えられない。
大抵の場合、ホコリまみれ、油まみれでのお目見え。稼働を止めてから何か月も経ってから。

大手の販売店なら、倉庫に入れて分解整備でお客を待つ。当然、経費も掛かり、それなりの中古価格。
三筋ワインダーの場合は、分解する程の部品もない。単純明快な繊維機械。

お客さんの仕様を確認してから、希望通りに組み上げても、十分部品もそろっている。
正直を言えば、12錘以上の機台は手間を考えれば、清掃と作動確認で嫁に出したい。

ところが最近?の商いは3錘・6錘。中には1錘・2錘の特注もある。
部品選び、組み付け整備をしているうちに、ついつい興に乗ってしまい塗装まで手を出してしまう。

そりゃ、お客さんも嬉しいだろうし、自分も気持ちがイイ。

ところがペンキの色が問題。淡色はスッキリとした機台に仕上がるが、少しでも油汚れがあれば
どうしても色が濁ってしまう。せっかくのやる気が台無し。

さすがペンキ屋さんもプロ。「津田駒色」という繊維機械専用の色を紹介してくれた。
モスグリーンに何色かの色合わせ。これなら濁りもごまかせる。いや、もとい、目立たない!

ともあれ、手間を計算出来ない三筋は、仲間たちからもあきれ顔。でも自分は気持ちがイイ。

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メンテお気楽日記 12月6日 高齢者産業?

2011-12-07 | メンテナンスお気楽日記
ブログの読者さんから、イエローカードが出ました。「最近オジン臭くない!」

確かに、仕事環境は高齢者ばかり、工場どころか周りの業者自体高齢者です?。
定年のない仕事と言ってしまえばそれまでだが、企業工場にも再雇用者が目立つ。

若い人が集まらない、若い人を雇えない。これも工場が抱える現状です。
仕事の魅力がないのか、給料が安いのか?今は両方、まさにデフレスパイラルの渦の中。

まさか産業が無くなるとは考えたくもないが、設備の縮小・技術の伝承は避けられない。

確かに機械(ロボット)によるものづくりはまだまだ発達の余地があり、
0.何ミリの加工・精確さ・高速化・生産性アップも可能だが、プログラムするのは人間。

素材のタワミ・収縮・伸び率これらは教科書には載ってない。体と経験(失敗)からの数値。
撚台の回転スピード、糸によって微妙に違う。これを伝承・数値化すること自体難しい課題でもある。

繊維工場に新人さんが入った。糸が切れれば繋がなければならないが、ダンゴ結びしか出来ない。
確かにノッター(糸結び装置)を使えば、素人さんでも糸結びは出来る。しかし、作業時間中
持ち歩くことや、女工さん全員が持つなんてことになれば、大変なロスになる。

よく整経工場から「何100本のうち何本の事故糸があった」なんて話が舞い込んでくる。
機械が停止すれば、管理・計算上たいへん?なロスかもしれない。しかし世の中に「完璧」はない。

この場合も、撚糸屋さん捲き屋さん整経屋さんの目が行き届けば、もっと事故率は回避できるはず。
人員削減は経営では必課かもしれないが、もっと人間の目・経験・やる気を信じることは出来ないのか?

高齢者産業。今は仕方がないことかも知れないが、せめて笑顔で仕事が出来る環境は守りたい。

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