三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 10月17日 検尺機

2014-10-17 | メンテナンスお気楽日記
「けんじゃくき」読んで字のとおり、生地や糸の長さを確認する装置です。

昔は、カセ糸の長さを一定に揃える為、手回しの回転回数をカウントして定回転でチィ~ン。
ベルを叩く音がして、一作業が終了します。

産業用では、先工程でボビンや紙管に大量の糸を捲き、25錘の綛揚げ機での高速作業となります。
機台の回転カウンターが定回転になれば、ブレーキモーターが機械を停止させます。

だから、現在は検尺機と言えば、カウンターを必要とする検査・確認装置として色々な働きがある。
織物工場では検反機の生地の長さを確認するために、必ず組み込まれています。

繊維試験所では、10mや100mの試験糸を巻き取り、何gかを計測して合糸デニール数を出します。
電動式と手回しタイプがあり、手回しタイプは今だにチィ~ンのベルが付いています。

染工所にも、小割の特殊糸を製品にするため使用しています。色種の多い刺繍糸のカセ糸です。
染色機で染める綛サイズと製品サイズが違うため、色々の行程が必要となります。


先日はミシン糸を染めている染色工場からの相談でした。
「糸の長さだけを確認したい、入荷した糸のボビンからボビンの巻き返しの長さを計りたい。」

形とすれば、カセ揚げと言うよりワインダー。同じボビンに高速巻き返し?尚且つカウンターが
生命線、どうすれば一番正確な数字をだせるか?機械式では惰性回転を止めるのが難しい。

その為には糸が無くなった(終了)時点で、カウンターを停止。やはり電気しかないか?
本業?であるワインダーも、いくらワンモーター仕様の一錘機だとしても、大型のソフトワインダー
と同じ形状に巻き返すためには、それなりの糸道が必要。こりゃ、大変ダ。

産業機のメンテしたり中古の世話をしている分には、同一作業で基本どうりの仕事をこなせば
イイが、試験機や単錘機となると、目的というか、仕様が色々と要求される。

客先の要望をじっくり聞いて、自分の知識も提供しての「ものづくり」
何だかんだ言いながら、けっこう楽しんでいるのかも知れない。

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