宿では地ビールを飲みながら地図の確認。
我が家の旅行ではホテル泊まりでもラジオは必携。
ローカルな番組が多くて楽しめる。
旅行2日目。朝8時前には出発。
中央高速を走るが路面が荒れていて走りづらい。
駒ケ岳SAで小休止。ここでガソリンを入れるが345キロ走って15リットル。
リッターあたり22キロ以上走っている計算になる。
中央アルプスが非常に近い。
今日の最初の目的地。喬木村にある椋鳩十さんの記念館。
図書館と併設なので開館が午前10時。
30分早く着いたので近くの生誕地と墓地を見学する。
椋鳩十さんの本は子供の小学校の教科書に載っていたので知る。
遠山川は南アルプスの~ とかで始まる親子熊の生態を描いた物語だった。
遠山川は池口岳の近く。南アルプス深南部の名峰である。
今回の旅行もその登山口の偵察をかねている。
同じ動物小説でもシートン動物記とはだいぶ思想の土壌が違って感じられた。
キリスト教と仏教の違いかな。。。
シートン氏の動物を観察する姿勢はキリスト教の元のユダヤ教に近く、神に近付くために
自然を観察するとの姿勢がより強い。
対する椋さんは動物も人間の同じ立場。仏教より日本古来の土着信仰に近いかな。
次の目的地のハイランドしらびそまでの道で道に迷う。
近くの郵便局で道を訪ねると職員が手振り身振りで道を教えてくれた。
カーナビは無い方が道を覚える。
ここの標高は約2000m弱。
駐車場の前から南アルプスの南部の大沢岳を中心に大展望が広がる。
数年前、荒川岳から聖岳まで縦走した時、中盛丸山の登りから振り返ると赤い大きな
建物が見えた。 ハイランドしらびそで案外近く見えて他に山ばかりの中、その人工物は
不思議な存在感があった。いつか行ってみたいと思い続けて今日を迎えた。
荒川前岳はしっかり見えるが、他の3000mの赤石と聖はチョビットしか見えない。
大好きな上河内が西側から見ると小さなピークでしかない。
茶臼なんて男の乳首ほどしかない。。。
それに引き換えて池口岳は標高は2300m程しか無いが非常に立派に見える。
大沢岳が異常に近くて大きいので他の3000mを隠しているのが残念だ。
赤石や聖の全容が見えたら最高なのにね。
南アルプスを見るのはやっぱ東側からが見栄えがするようだ。
今回の旅行でのオマケ。
ハイランドしらびそでパンフレットを各種いただいて来た妻が、この辺に隕石が落下したようだ。 と私の知らない事を言う。
パンフレットを見たら下栗に続く林道近くにあるらしい。
その場所には広い駐車場と上図の案内看板があった。
2~3万年前の直径45mほどの隕石がこの地に落下して直径約300mのクレータを作った
そうで、今でもその40パーセントが残っているとの事。
日本で唯一の場所だそうだ。
周りは南アルプスの深南部の雰囲気がたっぷりの標高2000mの稜線。
時間があったらゆっくり散策を楽しみたい場所だった。
この旅の最後の目的地、下栗の集落。
別名 天空の村。
人間とんでもない場所に住むものだ。その昔何があったのだろうか。
数年前までは知る人も少なかったのだが、今では立派な駐車場や郷土料理を提供する店も
できていて平日なのに結構賑わっていた。
帰路のライダーの間では有名な国道152号線は静岡県と長野県境の青崩峠が通行止め。
あまりの崩落の激しさに日本のトンネル技術が敗退したとか。
迂回路の林道が半端じゃない。永遠に続くような低速コーナーが続く。
息子も数年前にジェベルでこの林道を走ったようだが、妻と良くこんな寂しい林道をひとりで
走ったものだ と関心しきり。
静岡県側に入ったらにわか雨が降りだした。
ようやく道の駅 花桃の里到着。
さすがにくねくね道ばかりで疲れて30分ばかり休憩する。
最後は新東名で長泉沼津まで走ったが時間が平日の通勤時間帯。
トラックが多くて広い新東名も走り辛い。
清水PAで夕食を食べて午後9時前には自宅に到着。
走行距離約640キロ。
南アルプスは広いな~ と実感した旅行になった。