霧中山歩

近くの山に自然観察をかねて登っています。
自然は新鮮な発見が一杯で、新しい感動が待っています。

久しぶりの天城八丁池

2020-11-18 10:01:49 | 自然観察

 ここのところ天候には恵まれているので、登山を始めたキッカケを

与えてくれた天城の八丁池のメインルートに出かけました。

今日の家の出かけは、チョッと遠いので午前7時30分です。

天城トンネルの近くの駐車場を出発したのが9時過ぎ。

2時間もあれば、八丁池に着く予定で出発しました。

 

 天城トンネルから旧天城トンネルまで登ります。

ここには明治時代の末期に作られたトンネルの説明版があります。

このトンネルは明治と大正と昭和と令和を4代にわたり現役です。

 

 旧天城峠からは急登が無くなると思っていたら、昔のトラバース道は斜面の崩壊で

通行止めです。

今の道は尾根伝いに付けられていて、山頂部に残った大木の間を縫って行きます。

山稜部に立派なヒメシャラの大木がありました。

右側のブナと同じくらいの太さがあります。

真っ直ぐに伸びている樹木が多いのに、このヒメシャラはなんでこんなに武骨なのかな。

この尾根の主木はブナとヒメシャラと低木では馬酔木とお墓に備える香花です。

昔あった竹類スズタケが全くありません。

それにシカとイノシシの踏み跡や糞が全く見えません。

そういえば、駐車場からハンターが連絡用のトランシーバーと銃を持って登って

いたのを、思い出しました。

銃声も登り初めに聞こえていました。

動物たちのお目当ては縦走路からもっと北側の山域かな。

 

 縦走路の分岐の看板です。

昔の道は山腹をトラバースしてゆったりと伸びていました。

今はこの道も昔のワサビ田まで2個所山稜を登って、昔みたいにのんびり歌いながら

歩く事が出来なくなりました。

 

 昔の縦走路は、植生がホント貧弱で人工物のようです。

明治時代以前の自然を搾取しまくったような風景です。

 

 八丁池の周辺は環境省の国立公園の特別保護地区になっていますが、昔は

スケート場になっていたし、ボートも浮かんでいました。

国立の売店もあったし、特別保護地区になったのは売店が廃止になった以後か。

もっとも今の登山者もこの地域が特別保護地区って知らない人が多いようです。

池の中を覗くと、外来種のブルーギルがゆったり泳いでいました。

ドローンは飛んでいるし、八丁池は自然保護法からはかけ離れた所にあるような池でした。

 

 帰り道は昭和天皇が歩いた御幸歩道を歩きます。

彼が歩いたころはスズタケの枝が裾を引っ張ったはずなのに、今は

まったく見当たりません。

息子や娘が歩いた頃はまだスズタケはありましたが、今は全くありません。

このヒメシャラだって、見られる山域があまり無いのか「裸のブナ」と記載されて

いる山行報告があるくらいですからね。。。。

 背の低い植物は毒草しかありません。

孫たちが高齢になって登るこの山は、馬酔木と樒だけになるのかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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