図書館でふと目に付いた本
山折哲雄著 「ブッダは、なぜ子を捨てたか」 (大活字シリーズ)
ご存知の通り、仏教の創始者のブッダの生き方を書いた書です。
「自らの子にラーフラ(悪魔)と名づけ、さらに妻子や一族を捨てて家を出た若き日のブッダ。この仏教最大の謎に宗教学の第一人者が挑む。子殺し親殺し時代のいまの日本にブッダを呼び戻し、その教えの真髄に迫る画期的な試み。」
とは、解説からのパクリです。
とにかく 活字が大きくて読みやすいので、思わず借りて読んでみました。
ブッダの本当の姿を推測しながら、遠く日本に伝えられた今の仏教の実像を分かりやすく
解説しています。
旅に生き、旅に死んだ多くの修行僧に憧れていて、その中に入れない傍観者の著者の心が
そこかしこに記されています。
実践者ではなく解説者がこのような本を書いてくれることで、私自身の中にいつの間にか
住んでいるブッダをあぶりだしてくれました。
若い頃、単独行が多くなった頃の私の姿となんとなく重なります。
ブッダはなぜ子育てをしなかったのだろうか。
※ ※ ※ ※ ※
今年の夏は久しぶりに親の立場を実感した夏でした。
息子が、付き合っている娘さんの家に結婚の正式の申し込みに出かけました。
前夜、仕事が終了後に車を洗いに来たのですが、駐車場で車を洗ったのは夜。
前もって洗っておけば良いのに、前夜に洗うとはなかなかの大物です。。。。
翌朝、いても立ってもいられなくなって、地元の三島大社に参拝にでかけました。
帰ってきたら、妻が一言。
「よくやるね~。」
娘の時はそんな感情は湧きませんでしたが、男にとっては結婚の申し込みは一生でも大き
な出来事。
男はつらいよ~。 寅さんの台詞がふとよぎりました。
その後日、今度は娘さんを正式に紹介されました。
紹介されながら、ふと娘さんのご両親の今の心情を察している自分がいました。
娘と息子を授かったおかげで、色々な風景を見ることが出来ます。
家に帰るとセグロアシナガバチがせっせと巣作りをしています。
秋になれば、こんな目立つ所に作った巣は、スズメバチに襲われてアッと間に全滅させられる
かもしれません。
毎年、家のどこかで営巣するセグロアシナガバチ。
こんなどこにでもある自然界のひとコマにこそ、ブッダの求めていた大切な物があるような気
がします。
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