まほろ駅前狂騒曲

さて、前作はえらく気に入ったのだが、若干の期待を膨らませての鑑賞。テレビシリーズも見てたもんで、その流れもあるのかな～と。そこはあんまり関係なく、基本映画の続編という作りになってたのは、観客に優しい作り。大森監督の作品で、続編・・みたいなのは、、、、なかったのでは、と思う。

さて、いつもようにまじめに便利屋の仕事をしている多田と、居候な行天の絶妙なゆるいコンビ。ゆるい割に、結構劇的な仕事や事件が転がり込む。行天が遺伝子学上の父親である子供をしばらく預かると・・・。これは最大の事件。行天は子供が大嫌い。自分の子だったら、どうなるのか、予想もつかない。

その最大の事件に加え、町にはびこる新興宗教団体のあやしげな宣伝。無農薬野菜を作って販売していると言っているが、胡散臭いことこの上ない。その調査も頼まれる。その宗教団体の前身に、実は行天がいた・・・なんていうこともわかって、いろいろときな臭い。はてさて、ゆるゆるコンビは、この厄介な仕事をこなせるのか・・・・。

ツウことで、変な団体率いる永瀬さんが、妙に浮いてた。まほろの世界になじんでなかったように感じたのだけど、そこは狙ってたのかな～。うまくいかなかったり、うまくいったり、いつもの感じなんだけど、後半のバスジャック事件が起きてから、流れがめっぽう悪くなったように感じた。劇的なクライムサスペンスなんてのを期待はしてないけど、ちょっと無茶ぶりだったかなあ。ちっちゃい子に血なまぐさいのに遭遇させるのも、いかがかなあと思ってしまった。

全体的にするする行かない微妙な流れは、このお話の持ち味かもしんないけど、それはメジャーな作品がもつ空気ではないなあ。しんみりと、ちっちゃい箱で見る方が似合ってるなあ～ってのが率直な感想。いや、あの何とも言えない乾いた笑いは好きですよ。

◎◎◎●

「まほろ駅前狂騒曲」

監督　大森立嗣
出演　瑛太　松田龍平　高良健吾　真木よう子　本上まなみ