裕福で幸せそうな家族の写真が並んでいる。キッチンで作っている料理はどれもおいしそうだ。雨の中、家族が帰ってくる。フランス語も飛び交うところを見ると、フランス人と中国人の夫婦のよう。男の子が二人いる。
なんの問題もない、ごく普通の幸せそうな一家に突然襲い掛かった悲劇。ショットガンの容赦ない銃弾が、父親を打ち砕いた。逃げ回る妻と子・・・。瀕死の重傷ながら、妻は助かったようだ。家族をみな奪われて。なんとか生き残った彼女のところに父親らしき人物がやってくる。
口のきけない娘から、なんとか犯人の手掛かりを聞き出す。ホテルに戻った時、ある事件に遭遇する。やくざの親分が、自分の女が浮気している始末を命じたところ3人の男が浮気の現場の二人を抹殺する。
目撃者であるはずの男は、彼らを告発すると思いきや、逆に雇いたい、と申し出る。娘の家族を殺した奴らに復讐する。犯人を捜し出し、復讐を遂げることを願い出る。尋常でない男の願いには、彼に残された時間との勝負だった。それは記憶。かつて銃に頼る人生を送っていた男は、銃弾を頭に受け、いずれ記憶を失う・・・と宣言を受けていた。
復讐に燃える父親。しかし、自分がなぜ復讐をするのか、それすらも忘れてしまうかもしれない。忘れてしまった依頼を遂行する意味はあるのか・・・・・。いや、忘れることなど構わない。やらずにどうする!
いやーーー、かっこえええ!!これぞハードボイルド!!どうせかたゆで卵(?)を描くんなら、ここまで嫌味なくらいにかっこよく描くのがいい。とことんハードボイルド。
ハードボイルドに欠かせないのが、雨と闇と孤独。この使い方がまたいい。ただの孤独ではない。じわじわ迫る孤独。でも、その孤独の裏には、熱い思いがたぎるように支えている。それを枯れた味わいで受け止めている親父さんがいい。マジにいい。
家族を去らせた後の銃撃戦、ゴミ置き場での銃弾の飛び交う様などジョニー・トーの真骨頂をたっぷり堪能。この際、ベタな邦題もアリです。なんでも許せてしまう。
犯人の背景は容易に想像がつくが、そこに絡んだメメントがいい!!ポラロイドに言葉を書きこみ、必死に刻もうとあがく。その姿を見て、男気を受け止めないわけがない。そしてコステロに与えた銃に刻んだ敵の名前。うーん、すべてがお見事。いいもん見してもらいました!
アンソニー・ウォンって、あたしより若いんですよね。どうでもいいんだけど、ちょっとなああ・・。
◎◎◎◎○
「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」
監督 ジョニー・トー
出演 ジョニー・アリディ アンソニー・ウォン ラム・カートン ラム・シュ サイモン・ヤム シルヴィー・テステュー
なんの問題もない、ごく普通の幸せそうな一家に突然襲い掛かった悲劇。ショットガンの容赦ない銃弾が、父親を打ち砕いた。逃げ回る妻と子・・・。瀕死の重傷ながら、妻は助かったようだ。家族をみな奪われて。なんとか生き残った彼女のところに父親らしき人物がやってくる。
口のきけない娘から、なんとか犯人の手掛かりを聞き出す。ホテルに戻った時、ある事件に遭遇する。やくざの親分が、自分の女が浮気している始末を命じたところ3人の男が浮気の現場の二人を抹殺する。
目撃者であるはずの男は、彼らを告発すると思いきや、逆に雇いたい、と申し出る。娘の家族を殺した奴らに復讐する。犯人を捜し出し、復讐を遂げることを願い出る。尋常でない男の願いには、彼に残された時間との勝負だった。それは記憶。かつて銃に頼る人生を送っていた男は、銃弾を頭に受け、いずれ記憶を失う・・・と宣言を受けていた。
復讐に燃える父親。しかし、自分がなぜ復讐をするのか、それすらも忘れてしまうかもしれない。忘れてしまった依頼を遂行する意味はあるのか・・・・・。いや、忘れることなど構わない。やらずにどうする!
いやーーー、かっこえええ!!これぞハードボイルド!!どうせかたゆで卵(?)を描くんなら、ここまで嫌味なくらいにかっこよく描くのがいい。とことんハードボイルド。
ハードボイルドに欠かせないのが、雨と闇と孤独。この使い方がまたいい。ただの孤独ではない。じわじわ迫る孤独。でも、その孤独の裏には、熱い思いがたぎるように支えている。それを枯れた味わいで受け止めている親父さんがいい。マジにいい。
家族を去らせた後の銃撃戦、ゴミ置き場での銃弾の飛び交う様などジョニー・トーの真骨頂をたっぷり堪能。この際、ベタな邦題もアリです。なんでも許せてしまう。
犯人の背景は容易に想像がつくが、そこに絡んだメメントがいい!!ポラロイドに言葉を書きこみ、必死に刻もうとあがく。その姿を見て、男気を受け止めないわけがない。そしてコステロに与えた銃に刻んだ敵の名前。うーん、すべてがお見事。いいもん見してもらいました!
アンソニー・ウォンって、あたしより若いんですよね。どうでもいいんだけど、ちょっとなああ・・。
◎◎◎◎○
「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」
監督 ジョニー・トー
出演 ジョニー・アリディ アンソニー・ウォン ラム・カートン ラム・シュ サイモン・ヤム シルヴィー・テステュー
ジョニー・トー監督ってどうして男をこうもカッコよく撮れるのか。立ってるだけのシーンをずっと観ていたい監督ってこの人ぐらいです。だってラム・シュさんなんて、完璧三枚目、というか他の映画では三枚目なのに、『エグザイル』でもこの作品でもめっちゃかっこええし。(笑)
そうそう、立ち姿!アンソニー・ウォンなんて、そこに立ってるだけで、もうかっこええでしたもん。
やるせないけど、かっこええ。こういうの撮らせたら、この人ですね。
これぞ男の生きざまでしょうか。
マジ格好良いです!
ジョニー・ト―次回作はどうでしょうね。
もう完成しているのかな?楽しみですわ。
命はって!なんて簡単に言えませんが、それをさらっとやっちゃうのがいいです。
これでこのシリーズの完結だそうですが、またこんなタッチでお願いしたいですね。
息、忘れずに!!
もう常連の役者同士が、阿吽の呼吸でやっていて、今回はジョニ・アリディもゲストに迎えて・・・。
お互いが、怪しげな英語でボールを投げあうのが、良かったですねぇ。
そりゃないだろ!ってのも、許せるのも、彼なんスよね。