ローラーガールズ・ダイアリー

やけに郷愁をくすぐる映画が続きます。

あれは７０年代前半。私目、まだ小学生でございました。何が面白かったって、そりゃもう『ローラーゲーム』！！！！！東京ボンバーズのなんとカッコよかったこと。小泉君と、ヨーコにそりゃもう、キャーキャーと黄色い声援を上げておりました。

たしか放映は土曜の昼過ぎだったと思う。その時間は何があろうと、うちに帰って『ローラーゲーム』を見ねば！！多分、その頃の小中学生は、みんな狂喜乱舞して見ていたと思われます。

河野選手の長い脚を使って、思いっきりヨーコを前に吹っ飛ばして、一気に抜き去る快感。完全にいいもんと悪いもんがいて、必ず最後はいいもんが勝っちゃうという筋道は、どう考えてもまっとうではなかったと思いますが、その辺のやりとりを最初に学んだのも『ローラーゲーム』からだったかもです。

映画の中でもかたられてましたが、７０年代に一世を風靡して、今また復活した『ローラーゲーム』！ここテキサスで、女性のチームがリーグを組んで、またまた嵐を呼んでいるぜ！と。

お話は、お母ちゃんのいいなりに、いろんなコンテストに出ては、なかなかうまく自分を発揮できない女の子が、ローラーゲームに出会って、己を発露しちゃうというお話。実話だそうですが、ありっちゃありですな。

いわゆる王道のスポ根ものがたりですが、やってる女性たちが半端なくいい。やってるうちに、これは自分がやらねばと！！と打って出たドリューの心意気のいいこと。ヒールの役も超かっこえく似合ってるジュリエット・ルイスの存在感がいいですわ。

「あたしは３６歳よ！」って堂々と言えるってのはいい。うん、いい。それだけの背負ってきたものがきちんと見えます。

かたや娘のためなんです！！と、あえて嫌われることもいとわず、頑固な母役のマーシャ・ゲイ・ハーデンのうまいこと。この辺の描き方の粋なとこは、さすがドリューさんです。女性をよーく分かってる。

そんな芸達者なスーパーおばさんたちを向こうに回して、エレン・ペイジの初々しさとでもいいましょうか、爽やかさとでもいいましょうか、健闘ぶりがとってもよかった。あこがれの彼氏とのデートのかったるさも、この際よしとましょう。

ツウことで、とっても元気の出る一本でした。ゲームの時なんぞ、４０年近く前の興奮しながら見ていたのを思い出して、ちょっと身を乗り出し、動かしてしまいまして、周りの方にとってもご迷惑をおかけしました。すいません

パイ投げ、ケチャップかけ・・・やってみてええ。

◎◎◎◎●

「ローラーガールズ・ダイアリー」

監督　ドリュー・バリモア
出演　エレン・ペイジ　マーシャ・ゲイ・ハーデン　クリステン・ウィグ　ドリュー・バリモア　ジュリエット・ルイス　ジミー・ファロン　アリア・ショウカット　イヴ