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レボリューショナリー・ロード

2009年01月31日 | ら行 外国映画
お互い一目ぼれして、恋に落ちちゃった若い二人。子供ができちゃって結婚。将来を考え、郊外に一軒の家を構える。亭主は、長い通勤を適当にこなし、仕事もそれなりに順調で、絵にかいたような円満な家族・・・・に見える。

しかし、あるとき何かが崩れる。あなたが我慢しているのが許せない。あなたには夢があったはずよ。その夢を押し込んで、私たちのために我慢している姿はあなたじゃないわ・・・。

そう、夢をかなえるためにパリに行きましょう。今のしがらみを全部捨てて、家族でパリに行くのよ。。。。。

ってどう考えてもおかしいでしょ。突然、妻が誇大妄想になっちゃった!!家売って、全部処分して、家族そろってパリに行きましょう。仕事はあたしがするわ。ヨーロッパにはいい給料の仕事があるんですって。あなたは何もしなくていいから・・・・。

突然、妻がこんなことを言い出したら、それは夫がたしなめるべきですよ、どう考えても。たぶんに妻が暇を持て余してるのがまずいと思うんですが。でも、よくあるパターン。アメリカの郊外の、いいうちに住んでる妻は、こうあらねばならない。こういう付き合いをしなければならない。そこから出てくる膿みたいなもんをこの監督は、えぐるように見せてしまいます。

仲良く、愛し合ったはずの二人が、お互いをぶつけあうように、マジに向きあい、言葉をぶつけあうシーンは圧巻。でも、どう考えても、妻の言い分に「そうだね」と思えなかったのが、この映画のみそなんでしょうか。

夫婦2人が言葉をぶつけっていても、それはどっちも一方通行で、やりとりをしてない。互いに言いたいことをぶつけあうだけで、どっちもそれを聞こうとしていないし、相手に聞こえた言葉は、それだけはいくら夫婦でも、言っちゃまずいだろ・・・というような言葉。

そんだけ自分を出すことができるんなら、夫婦ってすごいかも・・とも思ってしまった。愛も憎悪も、全部ぶつけあえるのが夫婦なのかなあ。。と。でも、あれじゃ、子供たちがあまりに可愛そうです。母としては、納得がいきませんでした。

◎◎◎

『レボリューショナリー・ロード』

監督 サム・メンデス
出演 レオナルド・ディカプリオ ケイト・ウィンスレット キャスリン・ハーン マイケル・シャノン デヴィッド・ハーバー キャシー・ベイツ


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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
夫の夢って? (mariyon)
2009-01-31 21:01:06
一言じゃ言えないレオ君パパの若き頃の夢って
なんだったんでしょう??
その夢を、妻は知っていたわけでもないと思うのに
突然パリ!!。
って、それはあまりにも無謀。
子供のいない夫婦か、独身の若いやつならわかる。

昔、入社したての新人が言ってました。
宝くじで100万当たったら、仕事辞めてアメリカに行くって(笑)。

家庭人としての責任を妻が果たさなくてどーする!!

ラスト、子どもたちはレオパパに見守られて
幸せなのかも。。。って、ちょっと思いました。
>mariyonさま (sakurai)
2009-02-01 09:46:28
夢を見なきゃなんないんだ・・・という強迫観念みたいなもん?
アメリカ人の、こうあらねばならない、男は夢を持たなければならない、こういった生活をしなければならない、夢のためには行動をしなければならない・・・・という凝り固まったらしさを、サムさんは見事に描くんですが、見てて、愉しいもんじゃなかたですねええ。

あの精神病んだ男が一番まともだったんだ・・。でもまともなことを言うと、そこでは排除される、と言った世の中を見せてくれました。
そうなんですよね (miyu)
2009-02-01 20:20:22
喧嘩するほど仲がいいなんて誰が言ったんでしょう?
おっしゃるように夫婦でも、夫婦だからこそ
言ってはいけない言葉があるんだなぁ~と
いい勉強になりました。
親しき仲にも礼儀あり?
ちょっと違うかもだけど、やっぱり言う前に
少しは考えるべきですよね。うん。
>miyuさま (sakurai)
2009-02-01 20:48:25
夫婦と言っても、いや親子だろうが、兄弟だろうが、所詮は自分と違う人間。
言葉の持つ大きな意味を考えて発しないと、取り返しのつかないことになってしまいますよね。
それだけ、言葉をぶつけることができるほど、他人であった人間が密接なものになるのが夫婦なんすかね。
見てて、気持ちのいいものではありませんでしたが、いろいろと考えさせられました。
sakuraiさん、こんばんは! (アイマック)
2009-02-02 23:03:37
コメントありがとう。
妻の独り相撲で家庭崩壊・・アメリカならありそうな気がして・・
どろどろなのに、こざっぱりした家、衣装が印象的でした。
夫婦は最後まで幸せな夫婦を演じてて、自滅。。
ほんと子供が一番の犠牲者でしたね・・。
>アイマックさま (sakurai)
2009-02-03 21:58:48
あるあるある!
いかにもアメリカの中流あたりの、こうあらねばと頭凝り固まってる奥様たちにありそうです。
ああいう中で生きていくには、隣の奥さんみたいに、適当に話あわせて、夫の浮気も目をつぶっていくのがコツですかね。
確かにすさまじい・・・・。 (mezzotint)
2009-02-05 21:51:52
sakuraiさま
いやあ~ほんまにすさまじい作品でした。
ケイトはレオ君を食ってました!
彼は太刀打ちできなかったなあと・・・・。
そう、暇な状況が一番の原因でしょうね。
ろくなこと考えませんからね。
あのような何不自由ない生活が幸せになるとは
限りません。でもやっぱり最終的にはエイプリル
自身の問題ではないか?と思うのですが。
何が彼女をあそこまで追い詰めたのか?
それは分かりませんが。心病んでしまった以上
ケアが必要だったと思いますが。あの環境も
エイプリルには辛かったのかなと・・・。
そうですね!ケイトが演じた「リトル・チルドレン」
もそうでしたね。考えてみれば、今も心病んだ
方がまた増えつつあります。
>mezzotintさま (sakurai)
2009-02-05 22:11:28
ケイトは本当にうまいと思います。
「いつか晴れた日に」が初見だったと思うのですが、この時はおきゃんな役で、これもまたよかった。
「日陰のふたり」つうのが最高ですわ。
暇はよくないです。
ろくなことないです。暇でも、それを楽しめる人なら、ゆったりと過ごせますが、彼女には、暇は重荷すぎたのではないか・・などと思ってしまいました。
んでもって、その役がまた、ぴったりでしたね。
今回、珍しく脱ぎませんでしたが、夫の監督って、どうなんでしょうね。
もおね…。 (mori2)
2009-02-06 10:54:10
こちらもTBいただきました。
ホント、親としての視点で見てたら、許せん映画
でしたね。何度スクリーンに『アホか!』と
ツッこんでしまったことか…。
しかし、女という生き物は恐ろしいですな…(爆)。
>mori2さま (sakurai)
2009-02-06 23:04:37
親として、母としての立場で見たら、許せませんです。
こういうのを選ぶ監督の目線が怖いですね。
えぐるようなものばかり撮ってて、歪みそうですよね。
こんな女、いないと思いますよ。
あたしの知ってる限りでわ・・・・。

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