![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/fe/2505ca0072dbfeca0b09d8013c93a555.jpg)
イギリスが世界に冠たる国として、その威勢を誇っていた19世紀、そのままその時期をヴィクトリア朝とも呼ぶが、その文字通りヴィクトリア朝の君主が、ヴィクトリア女王だ。大英帝国は、女王を迎えると、興隆する・・とも言われるが、その言葉を確実なものにしたのが、ヴィクトリアのおかげかもしれない。
ケンジントン宮殿に住む少女ヴィクトリア。ごく普通の少女となんら変わらないはずだが、彼女には、重く、大きな未来が待ち構えている。それは女王としての未来・・。
現王・ウィリアム4世は、若くして亡くなったヴィクトリアの父・ケント公エドワードの兄だ。ウィリアム4世には、子供がおらず、後継者がいない。他の兄弟も、その子供らも世を去っており、王の血筋は、ヴィクトリアが受け継ぐことになっている。
将来、王になることが決まっている少女。その娘に群がるのに、下心がないほうを探すのが困難だろう。その中でも、露骨にヴィクトリアを影響下に置こうとしたのが、母のケント公爵夫人。その側近のコンロイだ。
王が無能か、幼いか、女性のときには、摂政を置くことが出来る。コンロイは、ヴィクトリアにことあるごとに摂政を置くように強要する。小娘一人が政治など行えるはずがない。母親と自分が結託して、何とか権勢を振るえるようにと画策するのだが、ヴィクトリアは、絶対にうんといわない。
業を煮やして、実力行使に出ようとまでするコンロイだが、どうにもならない。
母の庇護の元、乳母日傘で大事に大事に育てた娘だが、大事に育てすぎたのが仇となって、強く自立を求めるようになったようだ。
ウィリアム4世の誕生パーティに出向いた母娘。ヴィクトリアを我が子のように愛し、母を嫌うウィリアムは席上で、母を罵倒する。母親とコンロイの影響を排除し、賢王として即位してもらいたい。せめて、ヴィクトリアが成人になるまでは、自分は死ねない・・・。
そう念じながら、ウィリアムは逝去する。ヴィクトリアは18歳に達していた。クィーン・ヴィクトリアの誕生だ。
母の呪縛を取り払い、コンロイを遠ざけ、国民のために女王であろうとするヴィクトリア。まだ若い小娘に何も期待していない人々。彼女の周りにいるのは、彼女の存在を利用しようとする人ばかりだ。
時の首相・メルバーンはヴィクトリアの相談役として、ことあるごとに助言を行ったり、宮殿につける女官たちを自分の配下のものに変える。クィーンと宮殿は、メルバーン一色に変わっていく。「メルバーン夫人!」などとはやされるのだが、王家の動向に、国民の目が向けられ、常に好奇の目にさらされていることがわかる。
孤立をしているわけではないが、彼女に本当に必要なのは、彼女を利用することを一切考えない助言者。それが、夫となるアルバートだった。
アルバートはヴィクトリアの母の弟の息子。二人は従姉弟になる。建国してまもないベルギーの国王、レオポルド2世は二人のおじにあたる。まだまだひ弱な国家のベルギーにとって、イギリスの庇護は重要だ。アルバートを英国王室に送り込むことが悲願だった。
お婿さん教育を施され、ヴィクトリアの前に表れたアルバート。誰から見ても下心しかないはずなのに、二人は純粋に恋に落ちる。父の命令も、おじの思惑も、関係ない。自分はヴィクトリアのために生きたい!と強く願うが、自分からプロポーズはできない。王は、自分からしかプロポーズできないのだ。
孤立しそうなヴィクトリア、メルバーンの力はこれ以上は要らない。女王が心から望んだパートナーこそがアルバートだったのだ。そしてプロポーズ。政略結婚、謀略、王室の存続・・・・。王家の結婚にその思惑がないなどということは考えられない世の中で、心から愛する人と結婚できた稀有な二人だった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/0a/da36850bab00840d5c4e98fc813bbc63.jpg)
ということで、とってもとってもよくできてた。監督の名前を英語で見て、「え?ジャン=マルク・バール??」と思ったのだが、ヴァレ!!誰?日本ではほとんど知られていない人だと!これは有望です。要チェック。
ヴィクトリア女王というと、教科書などでお目にかかるのは、喪服を着た、くらーい怖そうなおばあちゃん・・というイメージが強いのだが、その若い日の複雑さと、本当に稀有な王室のラブロマンスを地で行った夢のような現実の話の主人公だ。
当時の政治家の思惑に、特にイギリスの場合、与党と野党がせめぎあって、そこにどう王室がかかわりを持つべきかの力関係がゾクゾクするほど面白く、そこがキチンを描かれている。役者もそれぞれのイメージにぴったり。
「縞模様の・・」のときのやーーらしい軍人だったときと打って変わって、誠実なアルバート公がよく似合ってるルパート・フレンドがいいです!あたし的にはベタちゃん目当てだったのですが、ルパート君!いいです。ベタは、十二分に政治屋してて、別の意味でよかったけど。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/d1/c8dd5b1aec23777f39bffc3c43a9ce1a.jpg)
宮殿の様子から、お屋敷の中、装飾品に、オスカーをとった衣装から、どれも細部まで手抜きをしないつくりに大満足の一本でした。
これはヴィクトリア朝をまとめたくなりましたね。乞うご期待。
◎◎◎◎○
「ヴィクトリア 世紀の愛」
監督 ジャン=マルク・ヴァレ
出演 エミリー・ブラント ルパート・フレンド ポール・ベタニー ミランダ・リチャードソン ジム・ブロードベント
PCは、だめなままです・・・。
リカバリーしかなさそうですが、リカバリーもできません。あああ・・・--。
ケンジントン宮殿に住む少女ヴィクトリア。ごく普通の少女となんら変わらないはずだが、彼女には、重く、大きな未来が待ち構えている。それは女王としての未来・・。
現王・ウィリアム4世は、若くして亡くなったヴィクトリアの父・ケント公エドワードの兄だ。ウィリアム4世には、子供がおらず、後継者がいない。他の兄弟も、その子供らも世を去っており、王の血筋は、ヴィクトリアが受け継ぐことになっている。
将来、王になることが決まっている少女。その娘に群がるのに、下心がないほうを探すのが困難だろう。その中でも、露骨にヴィクトリアを影響下に置こうとしたのが、母のケント公爵夫人。その側近のコンロイだ。
王が無能か、幼いか、女性のときには、摂政を置くことが出来る。コンロイは、ヴィクトリアにことあるごとに摂政を置くように強要する。小娘一人が政治など行えるはずがない。母親と自分が結託して、何とか権勢を振るえるようにと画策するのだが、ヴィクトリアは、絶対にうんといわない。
業を煮やして、実力行使に出ようとまでするコンロイだが、どうにもならない。
母の庇護の元、乳母日傘で大事に大事に育てた娘だが、大事に育てすぎたのが仇となって、強く自立を求めるようになったようだ。
ウィリアム4世の誕生パーティに出向いた母娘。ヴィクトリアを我が子のように愛し、母を嫌うウィリアムは席上で、母を罵倒する。母親とコンロイの影響を排除し、賢王として即位してもらいたい。せめて、ヴィクトリアが成人になるまでは、自分は死ねない・・・。
そう念じながら、ウィリアムは逝去する。ヴィクトリアは18歳に達していた。クィーン・ヴィクトリアの誕生だ。
母の呪縛を取り払い、コンロイを遠ざけ、国民のために女王であろうとするヴィクトリア。まだ若い小娘に何も期待していない人々。彼女の周りにいるのは、彼女の存在を利用しようとする人ばかりだ。
時の首相・メルバーンはヴィクトリアの相談役として、ことあるごとに助言を行ったり、宮殿につける女官たちを自分の配下のものに変える。クィーンと宮殿は、メルバーン一色に変わっていく。「メルバーン夫人!」などとはやされるのだが、王家の動向に、国民の目が向けられ、常に好奇の目にさらされていることがわかる。
孤立をしているわけではないが、彼女に本当に必要なのは、彼女を利用することを一切考えない助言者。それが、夫となるアルバートだった。
アルバートはヴィクトリアの母の弟の息子。二人は従姉弟になる。建国してまもないベルギーの国王、レオポルド2世は二人のおじにあたる。まだまだひ弱な国家のベルギーにとって、イギリスの庇護は重要だ。アルバートを英国王室に送り込むことが悲願だった。
お婿さん教育を施され、ヴィクトリアの前に表れたアルバート。誰から見ても下心しかないはずなのに、二人は純粋に恋に落ちる。父の命令も、おじの思惑も、関係ない。自分はヴィクトリアのために生きたい!と強く願うが、自分からプロポーズはできない。王は、自分からしかプロポーズできないのだ。
孤立しそうなヴィクトリア、メルバーンの力はこれ以上は要らない。女王が心から望んだパートナーこそがアルバートだったのだ。そしてプロポーズ。政略結婚、謀略、王室の存続・・・・。王家の結婚にその思惑がないなどということは考えられない世の中で、心から愛する人と結婚できた稀有な二人だった。
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ということで、とってもとってもよくできてた。監督の名前を英語で見て、「え?ジャン=マルク・バール??」と思ったのだが、ヴァレ!!誰?日本ではほとんど知られていない人だと!これは有望です。要チェック。
ヴィクトリア女王というと、教科書などでお目にかかるのは、喪服を着た、くらーい怖そうなおばあちゃん・・というイメージが強いのだが、その若い日の複雑さと、本当に稀有な王室のラブロマンスを地で行った夢のような現実の話の主人公だ。
当時の政治家の思惑に、特にイギリスの場合、与党と野党がせめぎあって、そこにどう王室がかかわりを持つべきかの力関係がゾクゾクするほど面白く、そこがキチンを描かれている。役者もそれぞれのイメージにぴったり。
「縞模様の・・」のときのやーーらしい軍人だったときと打って変わって、誠実なアルバート公がよく似合ってるルパート・フレンドがいいです!あたし的にはベタちゃん目当てだったのですが、ルパート君!いいです。ベタは、十二分に政治屋してて、別の意味でよかったけど。
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宮殿の様子から、お屋敷の中、装飾品に、オスカーをとった衣装から、どれも細部まで手抜きをしないつくりに大満足の一本でした。
これはヴィクトリア朝をまとめたくなりましたね。乞うご期待。
◎◎◎◎○
「ヴィクトリア 世紀の愛」
監督 ジャン=マルク・ヴァレ
出演 エミリー・ブラント ルパート・フレンド ポール・ベタニー ミランダ・リチャードソン ジム・ブロードベント
PCは、だめなままです・・・。
リカバリーしかなさそうですが、リカバリーもできません。あああ・・・--。
さて映画。相変わらずヨーロッパ歴史モノ大好きです。見事な調度品にコスチュームもGOOD。コンパクトにまとめてあるのも好感もてました。こういうの観るといつも系図を開いて、えっとこの人がここにいるから、ここは「エリザベス」に出てきた○○で…とかやるんです。それがまた楽しかったり。(笑)
わざわざ仕事にかこつけて東京で観ました。(こっちでやってないんで)
でも、あの、アルバート公いいですよね!!
伯父の命で彼女に好きになってもらわなくてはならないので、一生懸命に好みを覚えたりするところ。
王女に求婚できないとことか・・・興味深く見ました。
ぜひ、ぜひ、ヴィクトリア朝まとめてください。
息子のせいにしてますわ。
貴重なご意見、ありがたく頂戴します。
前の壊したときに、十分わかってたはずなんですがねぇ。
学ばないわ~。
さて、よくできてましたね。
あたしもこの辺の歴史ものは、垂涎です。
脇に系図置かないと、こんがらがるような複雑さですが、その人間関係がまた面白いんですよね。
いやー、満足でした。
で、意外にルパート君にやられた!と。
「縞模様の・・」のときは、そんなに強い印象じゃなかったのですが、ここはよかったです。
なんだかやけにかわいくて、健気でしたよね。
ぜひとも、ヴィクトリア朝!!UPしますわ。
お約束。
私はやっぱり歴史もの、苦手です(笑)
おぉ~ヴィクトリア朝ですか!
ぜひぜひアップして下さいね。
楽しみにしています。
たくさんアップされましたね。
他の記事にもお邪魔致しますです。
面白かったぁ!!
19世紀、イギリスが世界帝国に羽ばたこうとしていたときの時代ですからね。結構、すごいこといっぱいやってますので、ぜひまとめたいです。