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第232回 イラっとするイベント

2017-09-01 | エッセイ

 定期的にイベント(講演会などが中心です)を開催している或る「会」に、事務局の一員として、参画しています。

 歳のせいでしょうか、責任の一端を担っている自分のことは棚に上げて、運営などで、イラっとすることがあります。自戒の想いも込めての愚痴話にお付き合い下さい。

 企画は、新宿にある調理師学校の校長先生みずから腕をふるう調理の様子を見学し、出来上がった料理を皆んなでいただこうという趣向。企画そのものはユニークで、悪くない。こちらが会場の調理師学校です。



 けど、事務局の女史が作った会員向けの案内状を見て、最初の「イラっ」が来ました。

 新宿駅西口から調理師学校までの案内が、10枚もの写真付きで添付されています。一見、懇切丁寧。だけど、よく見ると、大部分が地下道を利用したルート。宝くじ売り場、Book1st、コクーンタワーなどよく知らないものを目標に、右へ、左へ、上へ、下へと指示が続く。クネクネといったい、どこへ連れていかれるのか見当もつかない(多分、学校のサイトにあったのを引用したのでしょうが)。

 調べたら、場所は、新宿警察署のすぐ隣。なんのことはない。ネット地図1枚で事足りる。

 当日、ほかの事務局メンバーは、自分で調べて、ちゃんと来てるのに、案内を作成した女史だけが、集合時間になっても、現れない。

 ーきっと、自分で作った地図で、迷子になってんじゃないのー

 そんな噂をしているなか、30分ほど遅れて到着したが、お詫びの一言もない。
 これが、次の「イラっ」
 
 さて、40人ほどの会員を前に、階段教室で、料理の実演が始まりました。これだけの量を作るんだから、生徒さんも動員しての「作業」です。

 そんな中、30分ほど遅れて、教室に入ってきたひとりの会員。実演中の先生のすぐ前を、堂々と横切って、席に着くのを見て、3つ目の「イラっ」。腰を屈めて遠慮がちに通るとかのオトナのマナーを持ち合わせてないのが、気に触る。

 いよいよ料理が出来上がって、順に運ばれてくる。

 と、私のすぐ後ろのオバさんが、「この料理の材料は何かしら」と、運んできた生徒さんに尋ねる。生徒さんも、そこまでは聞かされてないらしく、「聞いてまいります」

 私だったら、運ぶだけの生徒さんに、いちいち訊くのは酷だし、気の毒だと思うんだけど、そのオバさんは熱心(自宅で再現するつもりかな?)。その都度、懲りもせず訊く。そして、その都度「聞いてまいります」
 鬱陶しくて、第4の「イラっ」が来ました。

 食事も終わって、締めで、今回のイベントを仲介していただいた方を紹介する段になりました。

 (事前の段取りなんでしょう)事務局長に促された先ほどの女史が、メモに目を落とし、うつむいたまま、「◯◯さんです」とだけ。
 思わず、事務局長も「えっ、それだけ?」

 これだけ言うのに、メモを見なきゃいけないというのも噴飯ものだれど、簡単な紹介に、「お世話になりました」「ありがとうございました」「楽しかったです」などの言葉を添えて、会場から、自然に感謝の言葉、拍手なりを引き出す程度の工夫、配慮(などという以前の問題ですけど)が出来ないのが、摩訶不思議。

 ◯◯さんも、とりあえず立ち上がったものの、そんな紹介のされかただから、一言挨拶していいものやら判断しかねて、明らかに困惑の態。会場もシラけて、最後に、一番大きい「イラっ」が来ました。

 私なりに気をつけてはいるつもりですけど、まわりの人たちを「イラっ」とさせてることって、多いんでしょうね。
 自分が何に「イラっ」とするのかで、自分を見つめ直すいい機会になった、と最後はポジティブに総括して、「他人(ひと)のふり見て、我がふり直せ」を肝に銘じました。

 いかがでしたか?次回をお楽しみに。