山とランニングの日記(旧ブログ goo)

山やランについてのブログです。メインサイトはhttp://asakaki.blogspot.jp/で毎日更新しています。

八ヶ岳 大同心大滝の詳細

2009-03-11 06:44:32 | 積雪期登山

今シーズンのわたしのアイスクライミングは、「大同心大滝」のリードで締めました。

大同心大滝を登ることはわたしにとって、ちょっと意味があります。
学生のころ、高価なアイス用ギアなど買えるわけもなく、大人になったら、一度はアイスクライミングをしてみたいと思っていました。ただ、周りにアイスクライミングを教えてくれる人は誰もいません。2年前、初心者のわたしは突然、高価なギアを買い込んで、山岳ガイドの保科雅則さん(詳しくはこちらのアイス講習会に飛び込みました(八ヶ岳赤岳鉱泉、1月、3月)。

最初の赤岳鉱泉「アイスキャンディ」での講習はそれはそれはひどかったです。バイルを振れば氷が割れるだけ、アイゼンに立ち上がればバイルがすっぽ抜けてフォール。すぐに握力がなくなって、バイルのリーシュに入れた手が手袋から抜け失笑を買うフォール、氷の上の方にバイルと手袋が空しくぶら下がっていました。
正直言って落ち込みました。意地になったわたしは、すぐに2回目の講習を申し込みました。さすがに多少はコツを覚えて、この大同心大滝をトップロープで登らせてもらいました(過去の記事はこちら)。この講習でちょっと自信をつけて、何年か先に大同心大滝を自分の力で登ってやると、わたしのアイスクライミングの目標になりました。

1年後、美野戸口の「河原奧の氷瀑」で初めてリードを経験し(右の写真)、その後、「ジョウゴ沢大滝」「南沢大滝・小滝」をリードしました。

2年後の今シーズンは、まず年末にジョウゴ沢を硫黄岳まで抜けてウォーミングアップ。1月はジョウゴ沢を通るときにいつも右に見ていたきれいな「乙女の滝」をリードしました。


3月は、いよいよ2年前に立てた最終目標の「大同心大滝」です。

前置きが長くなってしまいましたが、わたしにとって大同心大滝とはこんな滝でした。

    
大同心大滝の下部を登り、いよいよ最後のバーティカルアイスを登り始めるわたし。リード始めたら一気に行くしかないです、非常に緊張した一瞬でした(エドヤマさん撮影)。


ビレイはMさん、落氷があるので岩棚の下に隠れています(エドヤマさん撮影)。ちなみに、入山前に6時間行方不明になった彼をM.ウォーリーと命名しました(詳細は後日)。


バーティカルなアイスは、体が外に出てとっても怖いのですよ(エドヤマさん撮影)。

2年前に立てたアイスクライミングの最終目標「大同心大滝」をリードできました。握力の持久力が乏しいわたしですから、この堅い氷を無理して完全なフリーで登ることに拘らず、何度かアックステンションしてアイススクリューを設置して登りました。ちなみに山岳ガイドさんでも、アックステンションしている人を時々見かけます。

実は、わたしたちが滝に取り付くころ、数組の山岳ガイドさんが引率するパーティがやってきました。その中に、アイスを教えてもらった保科さんのパーティもいらっしゃいました。元先生に、「君はリードはまだ早いよ」なんて言われるのではないかと妙な緊張感もありました。それにしても保科さんの完璧なフリーのアイスクライミングは相変わらず格好いいです。

アイスクライミングを本格的にしている人から見れば、笑われてしまうような話ですが、わたしにとって大同心大滝をリードできたことは大きな達成感のあるものでした。
大滝をリードした後、いつものようにトップロープを設置して、もう少し気持ちを楽にしてみんなでこの滝を楽しみました。”Mさん、わたしが貸したバイル2本を大滝の上に忘れて懸垂下降”。。。。なっなっなんてことするのよ  というような楽しいクライミングでした?


わたしが登った後、Mさん、エドヤマさんが登ります。わたしの後から数パーティがやってきましたが、いずれも山岳ガイド引率の初心者パーティ。私たちって結構いい線いっていましたよ(左はエドヤマさん撮影)。


大同心大滝の登攀を終えて、下山するわたしたち。大滝を背にした見晴らしはとってもきれいです。特に今回は目標達成の充実感いっぱいで眺める景色ですから最高です。これで、八ヶ岳のアイスの代表的なクラシックルートは全て登ったので、来年は甲斐駒ヶ岳の氷瀑を登ろうかななんて考えながら下山しました。

※いつもアイスクライミングの動画を撮っているのですが、今回、リードを終えたあと、ホッとして、動画撮影をまったく忘れていました。ちょっと残念。


八ヶ岳 中山尾根の詳細

2009-03-10 05:43:53 | 積雪期登山

八ヶ岳の中山尾根は、2年前から登りたかったルートです。今回、取り付くことはできましたが、いろいろあって途中で引き返すことになりました。


中山尾根、写真では後の主稜線(スカイライン)と重なっているのでわかりにくいですが、樹林帯~ナイフエッジ~下部岸壁~雪壁~上部岩壁と変化する人気ルートです。

  • 2年前は、「あそこは難しいからまだ無理だ」と先輩に言われ
  • 1年前は、南沢のアプローチのラッセルがとんでもなく、最高到達地点はなんと行者小屋
  • 今年は、赤岳鉱泉からじっくり時間をかけて登ろうと思っていたのですが、、、、、

今回、初日にMさん6時間行方不明で赤岳鉱泉に入れず登山口の赤岳山荘で宿泊。仕方がないので2日目の3月7日は、登山口から一気に中山尾根を目指しました。天候は、前日までとは打って変わり、すばらしい晴天でした。

暗い中出発したわたしたちは、途中、赤岳鉱泉で荷物を預け登攀具を身に着けて中山乗越に到着したのがAM9時、ここからが大変でした。前日までの悪天候で中山尾根の入山者はしばらく無かったようで、トレースはまったくありませんでした。重い雪の膝から下のラッセルが続きます。

 

中山尾根の第一関門「下部岩壁」の取り付きに着いたのはAM11時でした、なんとコースタイムの2倍の時間がかかりました。
一方、この日に合流したエドヤマさんは単独で阿弥陀に向かい、彼と赤岳鉱泉にPM3時に戻ることを約束していました。次の日、大同心大滝を登るため、赤岳鉱泉の人工氷瀑「アイスキャンディ」でどうしてもアイスクライミングの練習が必要でした。

                
        下部岩壁手前のわたし   下部岩壁全貌 (いずれもMさん撮影)

そんな時間的な余裕がない中でも、下部岩壁の取り付きからラッシュすればぎりぎり間に合うかとも思ったのですが、現実はそんなに甘くありませんでした。
ルートとなる凹角は昨日までの悪天候でやわらかい雪がべったり付着、雪を丁寧に払いホールドと残置ハーケンを探し出しながら登らなければならない状態でした。最初の10mは、いくら探しても残置ハーケンが見つからず、さらにカムを設置するクラックも見つけられず、遂に怖くてハーケンを打ってランニングビレーを取りました。

   

下部岩壁1ピッチ目をリードするわたし(Mさん撮影)

 
下部岩壁を越え、2ピッチ目のトラーバースから雪壁を登るMさん

天気は良いけど、まさに厳冬期のクライミングみたいでした。Ⅲ+というグレードのはずが、この雪の付着でとても怖くて、上部岩壁に向かう雪壁まで抜ける2ピッチだけでなんと1時間もかかってしまいました。
これでは、赤岳鉱泉にPM3時に戻ることは到底不可能、Ⅳ+の上部岩壁も残っているので突っ込んだら下山は夜間行動になってしまうかも。加えて登山口から一気に登ったことと取り付きまでのラッセルの疲れもあり、この地点で諦めて、懸垂下降をして引き返すことにしました。

3月の晴天でも、悪天候の後は、ラッセルと雪の付着した壁がルートのグレードを極端に上げることを思い知らされました。長いブランクがこんな当たり前のことをすっかり忘れさせていました。
やはり、既定どおり赤岳鉱泉を早朝に出て十分時間を取り、余裕を持って登るしかないです。悔しいけど、来年またチャレンジすることにします。

※今回下部岩壁は薄手のブレスサーモの手袋で登ったのですが、壁の雪払いでびしょ濡れ、冷たくて辛かったです。こんな時は防水性の手袋が必須、岩登りに適した防水性を見つけなくては。

今シーズン3度目の八ヶ岳、アイスの目標達成!

2009-03-09 06:51:51 | 積雪期登山

今シーズン3度目の八ヶ岳、登ってきました。
目標だった大同心大滝をリードできたこと、大満足です。


ラッセルからやっと解放され、大同心大滝を見る

今回のメンバーは、大学山岳部OBのM氏、FunClimbクラブエドヤマさん、わたしの3名です。週末の天気は怪しかったのですが、入山日の6日金曜日は雨で濡れても、土曜日が晴れで日曜日もぎりぎり天気は保ちそうだということで行くことにしました。

今回の山行は信じられないような出来事がいろいろ起こったのですですが、詳細は後日、とりあえずこんな八ヶ岳でした。


3月6日金曜日;入山日のはずだった
わたしとMさんは小淵沢駅で待ち合わせて赤岳鉱泉までずぶ濡れになりがら登る予定でした。が、なぜか入山できず(Mさん6時間行方不明)、結局、登山口の赤岳山荘に泊まることに、、、、、。馬刺しの夕食がおいしかったことだけが救われた日でした。

3月7日土曜日;中山尾根アタック
登山口の赤岳山荘でこの日入山のエドヤマさんと合流しました。途中、ベースとなる赤岳鉱泉で荷物を預けて、一気に、わたしとMさんは中山尾根を、エドヤマさんは阿弥陀を目指しました。この日天気は予想どおり最高、でも前日までの雪で、非常に厳しいラッセルが、、、、、、体力の限界を超えた一日でした。

3月8日日曜日;大同心大滝アイスクライミング
3人で大同心大滝を目指しました。またもや途中でトレースがなくなり、ラッセル。「もう帰ろうかな」なんて思いながら、なんとか滝にたどり着きました。大滝登ってからさらに上部まで抜けることは時間と天候の関係で中止しましたが、主目的の大滝はリードで登ることができました(ただし、アックステンション有り)。これで今シーズンのアイスクライミングの目標だった乙女の滝、大同心大滝のリードクライミング、二つとも達成できました。

大同心大滝をリードするわたし(エドヤマさん撮影)

今回の山行は、いろいろ書き留めておきたいことが多いので後日詳細はアップする予定です。


ランニング記録 3月1日から3月7日 マラソンそして週末は八ヶ岳

2009-03-08 23:00:31 | ランニング週間記録

この週は、篠山ABCマラソンで始まりました。完走するのが精一杯の大会で、珍しくレース中に足の土踏まずに大きな水ぶくれができてしまうなど後遺症が残ってしまいました。でもとても充実感があります。
そんなわけでレース後はあまり走れませんでしたが、週末は今シーズン最後の八ヶ岳に向かいました。

-----------

3月01日日曜日、篠山ABCマラソン2009、結局参加しました。予想どおりタイムはボロボロ、でも完走にとっても満足しています。

3月02日月曜日、マラソンの休養。

3月03日火曜日、マラソンの休養。

3月04日水曜日、東京で4kmだけ走る。まだマラソンの靴擦れで土踏まずの大きな水ぶくれが痛む。

3月05日木曜日、ちょっと無理をして、皇居ランに参加。

3月06日金曜日、休みをとって八ヶ岳へ、でも。。。。

3月07日土曜日、八ヶ岳入山。八ヶ岳山荘を早朝に出て、一気に中山尾根を完登することを目指しましたが、雪が多くて無理でした。

月日

曜日

距離 (km)

時間

時速 (km)

累積 (km)

備考

3月01日
3月02日
3月03日
3月04日
3月05日
3月06日
3月07日







42.195
-
-
4.0
10.0
-
7.3

3:27:34
-
-
0:30:00
0:50:30
-
-

12.2
-
-
8.0
11.9
-
-

10,963
-
-
10,967
10,977

-
10,984

篠山ABCマラソン


新宿
皇居

八ヶ岳中山尾根

週間合計
距離(km)

63.5

地球一周
到達度

27.4%

 

※体重; 計測せず
※月間累積走行距離(  3月); 63.5km

東京マラソン2009が近づいてきましたね

2009-03-05 00:00:38 | マラソン・トレランレース

近づいてきましたね、
東京マラソン2009

みぞれが降る銀座で、東京マラソンの幟を見つけました。東京マラソンの醍醐味は、この見慣れた銀座を走り抜けるところですね。
第一回の東京マラソンもこんな天気でした。寒かったけど、銀座を走るのって楽しかった。

あれから、抽選にまったく当たりません。一度は良い天気の中を走りたいです。いいなあ、抽選に当たった人は。

PS.ちなみにこの幟ですが、まだスタート地点となる都庁前では見かけません。昨年はかなり早くから都庁前でも幟を見ましたが、今年はどうしたんでしょうか?


自分へのご褒美--新しいランニングシューズ

2009-03-04 00:00:27 | ランニンググッズ

最悪の状態でもマラソンを完走できたので自分へのご褒美に練習用の新しいランニングシューズを購入しました。

購入したのは、
New Balance M965
これで、走り始めて10足目のランニングシューズです。渋谷のアートスポーツのセールで7400円で手に入れました。練習用シューズは消耗品ですからまずは値段で。

今週は天気が悪いから、このシューズでいつ走れるかわかりませんが、新しいシューズを履いたときのいつもと違う足裏の感覚が楽しみです。


もうすぐ、春祭り

2009-03-03 00:12:16 | ふるさとや地域の話題

右の写真、何かわかりますか。もうすぐ実家のある愛知県半田市の各地域では春祭りなんです。
3月は、マラソンしたり、春山登ったり、祭りだったりで大忙しです。



私が参加するのは、半田市の乙川地区の「乙川祭」(詳しくはこちら)。今年は地元の同級生から上から下まで完全な祭りの衣装にすることと命じられました。昨年から順番に揃えていって、最後に残ったのがこの白い地下足袋です。サイズの問題があるので、通販ではなく実際に履いて買おうと、神戸でお店をずっと探していました。

     
なかなか売っているお店が見つからなかったのですが、やっと一軒見つけました。
神戸の阪神電車御影駅の横にある市場「旨水館」の中にある「岩野履物店」。このお店で、祭りのこといっぱい話しながら白い地下足袋を購入しました。とても楽しい買い物でした。
ちなみに、この市場、阪神大震災の時に幸運にも残った市場だそうです。


篠山ABCマラソンの事務局ってすごい!

2009-03-02 23:00:53 | 出場マラソン大会

篠山ABCマラソン2009の追記です。

篠山ABCマラソンの事務局って、すごいです。

昨年、この大会のスタートは、申告タイムごとにブロックに分かれていたのにも関わらず、横入りが横行しました。非常に気分の悪いスタートでした。わたしが参加した同規模の首都圏の大会では、それほど厳重な管理をしなくても整然とスタートしてこんな混乱はありませんでした。関西に住む私は、「関西だな」と思う反面、もう少しなんとかならないかと恥ずかしく思っていました。大会後、ネット上の公式掲示板にこの件の意見がいっぱいアップされました。

今年、見事にその意見が反映されました。スタート時の整列の管理方法が強化され、スタート時の混乱がほとんど無くなったようです。東京から参戦した友人には事前に「スタート時に横入りが多くて混乱するけど我慢してね」と言っておいたのですが、まったくそんな心配は不要でした。関西の人間としてちょっと安心しました。

過去にも、大会後の掲示板に手荷物の一時預かりに対して問題が指摘されると、その翌年に一時預かりはホテルのクローク並に強化されました。どこの大会よりも安心して荷物を預けることができます。

参加者の意見を見事に反映していく事務局の姿勢と実力に脱帽です。掲示板っていろいろな意見がアップされるので運営するにはかなり勇気が必要だと思いますし、自信がないとできませんよね。
さすが、伝統のある大会です。

事務局の方々、関係者の方々、地元の方々、
楽しいマラソンをありがとうございました。