小金井市議会は本会議。9月議会の最終日に上程された議員が提案した、”議員定数を1削減する条例”を賛成少数で否決しました。

坂井は反対しました。
本会議の坂井の反対討論は🐔ここ@小金井市議会YouTube🐔から
坂井の反対討論の読み原稿を貼り付けておきます ※正式な会議録ではありません
議員案第45号 小金井市議会議員定数条例の一部を改正する条例に反対の立場から討論します。
議員定数を1削減する提案理由として、2022年9月の市民アンケートを引用し、議員の定数について「多い」が26.2%、「適当」が16.7%、「少ない」が0%となっており、現時点での市民の以降ははっきりした。としていますが、最も多いのは「わからない」の57.1%でした。
ここで、2020年9月の市民アンケート回答をみると、議員の定数について「多い」が37.6%、「適当」が23.8%、「少ない」が1.8%となっており、「わからない」は36.8%でした。つまり、「多い」「適当」「少ない」は減っており、「わからない」が増えているということがはっきりしました。
結果として私たち現職の市議会議員の活動では、「わからない」とする市民を増やしてしまったということであります。よって、市民意見の聴取とそれを踏まえて議会での議論が必要と考えます。
次に。議員定数を1削減する提案理由で「地方自治法では、最小の経費で最大の効果を上げることを求めており、財源が市民の血税であることを考えると、市職員に求めるだけではなく、議会も真摯に取り組む必要がある」としています。まず、ご存知の通り、最小の経費で最大の効果をあげるように努力しなければならないと地方自治法が規定しているのは地方公共団体です。議会ではありません。
議会は、市民の代表で構成されている合議体です。多様な民意の聴取や意見を反映するため、住民自治のために必要な経費は、市議会の責務として確保することが必要です。それでも市財政の状況を鑑み、財源を捻出する必要があれば、定数ではなく、報酬の見直しから検討するべきです。
議会が担う役割は、市議会ガイドブックにも掲載されています。市議会には、1市民の意思を代表する。 2自治立法権にもとづいて条例をつくる。 3行政部局に対する批判・監視をするという3つの機能があり、多様な民意を反映する役割を担っています。
さらには、2023年5月8日、改正地方自治法施行されました。議会を規定する89条も改正され、3項では、議会の権限の適切な行使に資するため、普通地方公共団体の議会の議員は、住民の負託を受け、誠実にその職務を行わなければならない。とされました。これは、地方議会の役割や議員の職務等が地方自治法で明確化多様な層の住民の地方議会への参画を促進する観点から、地方議会の役割や議員の職務等を法律上明確化されたものです。
これら議会の機能を考えた際、私は、多様な民意を反映するため、多様な議員が議会にいるべきと考えます。議員定数を1削減する提案理由には、欠員1の23人で議会運営を行なっている実態と大きな変化を伴わない議員定数1削減の提案とありますが、議会の多様性という視点では影響を受けています。
そもそも、議員の定数については、地方自治法に根拠規定はなく、各自治体の条例で定めています。定数を増やすにも減らすにも相応の根拠が必要と考えますが、今回の提案理由や議会運営委員会の質疑を聞く限り、削減するという判断には至りませんでした。小金井市議会では、これまでにも議員定数削減の提案があり、議論を重ねてきた結果、削減しないという結論を出し続けてきました。しかしながら、現状の定数24で良いという根拠もないわけで、定数維持、定数増、定数減を含めた議論こそが必要です。今後、まず議論していくべきは、小金井市議会がどうあるべきか、目指すべき姿だと考えます。
小金井市議会は、まさに多様な議員がいて、意見が多様なので、議会として意見をまとめるとか合意形成を図るのは困難が多いと実感、痛感していますが、より建設的な議論をしていくことが必要です。
と述べ、以上で、本条例の反対討論とします。