季節外れの決算審査が終わり、本会議で採決しました。市議会は、2021年度 一般会計決算を不認定としました。これで、一般会計決算は5年連続での不認定。
坂井も不認定としました。評価できる取り組みもありましたが、一言でいうと「市長の市政運営」です。
坂井の反対討論はここ🐔(小金井市議会YouTube)からご覧いただけます。
討論の読み原稿を、貼り付けておきます。
認第1号 2021年度 令和3年度小金井市一般会計歳入歳出決算の認定について、緑・つながる小金井は、不認定の立場から討論をします。
2021年度も、新型コロナウイルス感染症対応にも追われた1年でしたが、日々、住民福祉の向上のために働いておられる職員の皆さまには感謝申し上げます。
わが会派も求めてきたことで、評価できる取り組みもありました。市長・教育長連名で気候非常事態宣言を発出したこと。本庁舎や西庁舎で再生可能エネルギー100%電力の導入が始まり、環境教育も進みました。更なる取り組みの強化を求めます。
また、市営住宅、高齢者住宅にパートナーシップ宣誓制度を利用した方などが入居申込みできるようにする条例が改正されました。障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市条例は、短期集中の見直し期間が課題となったものの、改正されました。そして、学校給食の指針が一部変更され、各学校に栄養教諭・栄養士を配置することが明記されたことも評価しています。
しかしながら、不認定とした理由は、当時の市長の市政運営です。
庁舎建設と公立保育園は、どちらも小金井市の積年の課題であり、先送りせずに動いたこと自体は評価しています。しかし、建設的な対話による調整は少なかった、もしくはなく、説明責任を果たしきれずに、政策意思を通していませんでした。難しい局面もあったことかと推察しますが、総合調整権を持つ市政の最高責任者のブレが市政や市民に及ぼす影響は大きなものでした。
公立保育園は決算年度の7月にいわゆる廃園方針が示されましたが、保護者や市民への説明不足を理由に、9月には1年延伸が示されました。市議会は、6000筆以上の署名を集めた陳情を採択し、決議も可決しました。とても短期的なスケジュールによる廃園を打ち出し、保護者等に大きな混乱を招いたことは評価できません。対話の市政を掲げていた当時の西岡市長に、「市長にとって対話とはなにか」を問うた際、「対話とは対話です」と答弁されたのも衝撃的でした。新しく示す案件こそ、市民に、とりわけ直接影響を受ける当事者には説明すべきでした。
新庁舎建設についてです。決算年度の10月、私を含まない16人の議員が「新型コロナウイルス感染症が社会経済状況や市財政に与える影響に鑑み、新庁舎等建設の見直しを求める決議」を可決しました。11月には、当時の市長が建設を進めますと発言するも、私を含まない16人の議員が「市民と議会の理解を得るまでの間、庁舎等建設に係る建築確認申請は行わないこと」の申し入れを行いました。当時の市長が、翌年3月に、「設計や建設の時期を大胆に見直すことも含めた市議会との協議の場」を求めるまで4ヶ月を要しました。具体的な方策を示さないままに時間が経過してしまったことは大変に遺憾であります。
本決算は不認定としますが、小金井市の総合調整権を持つ市政の最高責任者が変わったところですので、新しい市長におかれましては、建設的な対話による調整に努めることと政策に関する説明責任を果たすことをもって市政運営につとめていただくきたいと要望し、討論を終わります。