補正予算に対して、議員提案で動議が出されました。
市長の提案では、何にでも使える貯金(財政調整基金)に16億8000万積みますという提案でした。
動議は、コロナ対策が不十分等の理由で、1億8000万円は新型コロナウイルス感染症対策基金に積もう。という議員提案。
動議を提案した議員の「コロナ対策が不十分」「市長の政策意思が見えない」という点はおおいに合意しますが、1億8000万円という根拠は曖昧です。
提案会派は、繰越金(18億円)の1割と説明していて、不足しているコロナ対策を積み上げた結果ではないということ。議員には、予算提案権がないけれど、政策の提案はできるので、不足しているコロナ対策の充実をセットで求めても良かったと考えました。
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今回、市長はコロナ基金や、庁舎建設基金に積まずに、財政調整基金に積むという”柔軟な判断”をしたけれど、別の言い方をすると”市長の政策意志の見えない基金の積み方”とも言えます。
コロナの状況においても、市として責任をもって、コロナ対策や庁舎建設を前に進めるという姿勢を、基金に積むことによって示せば良かったと考えています。
結論として、新型コロナウイルス感染症が拡大するのか否かも予測困難なので、何にでも使える貯金に積んで、必要な政策を講じていくことに賛成しました。
坂井がコロナ対策で求めているけれど、対応されていない案件もあるので、コロナ対策の充実を求めました。
市長は、「組換え動議の内容に即し、次回の補正予算案として提出させていただきます」と発言しました。これを受けて、補正予算は全会一致で可決。坂井も、補正予算の取り組みは必要と考えているので、補正予算には賛成しました。
動議の提案議員によると、動議を出した背景には”市長を鼓舞する目的”も含まれているとのことですので、市長は議会意志を受け止めていただきたいです。
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以下、組み換え動議に反対、補正予算に賛成の討論原稿(用意した読み原稿)です。
議案第56号 令和2年度一般会計補正予算(第6回)に対する組み換え動議に反対、議案第56号 令和2年度一般会計補正予算(第6回)に賛成の立場から討論します。
予算特別委員会の中で市長は「財政見通しが立たないので、特定基金ではなく財政調整基金に全額積んだ」という趣旨の発言をする一方で、「コロナにおいても小金井市として維持すべき事業がある」という趣旨の発言もしていました。
今回の基金への積み立て方は、柔軟に対応するための判断とも言えますし、市長の政策意思が見えない基金の積み立て方とも言えます。税収減が見込まれる中でも、小金井市として、維持していく取り組みに対して、例えばコロナ対策基金や、庁舎建設基金に積むこともできたわけです。コロナ対策も庁舎建設も責任をもって進めていくという姿勢を示さなかったのは残念であります。西岡市長は、コロナ対策も庁舎建設も重要課題であるという心意気はお持ちのようですが、それをより具体化するために基金に積むこともできたのに、しなかったのは残念であります。
提案議員の「コロナ対策を講ずるべき」「コロナ対策が不十分である」「市長意志を示すべき」という考え方にはおおいに賛同していますが、1億8000万円という額の根拠が不明確です。議員は、予算の提案はできませんが、政策の提案はできます。今回、複数会派が合意形成をし、必要な政策の積み上げをしたというわけではなく、複数会派で検討した結果、市長提案の繰越金18億の1割という額に至ったという趣旨のご説明がありました。
これまでの補正予算での一般財源の出動は、第2回で1億7000万 第3回で6000万 第4回で1億 第5回で2000万でした、感染状況や国や都の補助金等を鑑み、対策を講じてきました。
今後、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大していくか否かは予測を立てるのが難しいため、繰越金の1割で1億8000万円という額が妥当なのかの判断ができません。柔軟性をもって対応するための判断として、財政調整基金に積むことに賛成します。
西岡市長は、自らの政策意思でもってコロナ対策や小金井市が維持すべき事業に取り組んでいくことが重要と考えています。
財政調整基金に積んだとしても、適切な時期にコロナ対策を講じていくことは必要です。一般財源ありきではなく、国や都の補助金を活用しながら、漏れのないサポート策を求めます。
緑・つながる小金井としても、コロナ対策を要望書や議会で求めてきました。例えば、「コロナの影響によって支援制度を受けるための証明書等の手数料は無料とすること」「電話相談窓口をフリーダイヤルにする」「フリーランスの方への支援」などです。必要な取り組みに予算を充てていただくことを求めておりますので、政策の充実を求めた上で、組み替え動議の反対、補正予算案に賛成の討論とします。