島内の和洋中の飲食店のシェフ・料理人・パテイシエ、及び島内の一般のお料理自慢の人々が参加し、テーマ毎に創作料理を時間内に調理するコンテストが、佐渡の日の3月10日、朱鷺の里交流会館で開催された。最優秀賞に選ばれたシェフ・料理人・パテイシエが所属するお店には、佐渡観光協会が作成したいわばお墨付きとも言える、最優秀賞を表すマークを掲示する権利が与えられ、売り上げにも直結するとあって、各飲食店の料理人達は真剣な表情で料理の腕を競っていた。
テーマは以下の3コース。いずれのコースも食材は勿論、佐渡産のみを使用し、化学調味料を一切使用しないことが条件。審査は、島外の著名な料理評論家・料理研究家を交え、佐渡観光協会、佐渡市観光課、佐渡島内の各商工会議所のメンバーから選ばれた人達により厳正に行われた。
1)佐渡の伝統料理・郷土料理コース
昆布・いごねり・もずくなどの海藻類、魚介類、ごま、お豆腐、お野菜などの食材を中心に使用したヘルシーな佐渡のおもてなし料理
2)グルメコース
高級魚類(ぶり、鯛、あんこう、そい、のど黒、鮪など)、佐渡牛、あわび、蟹を始めとした高級食材を惜しげもなく使用した最高級の佐渡料理
3)スイーツコース
乳製品、鶏卵、ところてん、柿、りんご、苺などの食材を使用した創作デザート料理
コンテストの結果、最優秀賞に選ばれたのは以下の皆さんです。
佐渡の伝統料理・郷土料理コースの最優秀賞に輝いたのは、「国仲ご飯を美味しく食べる会」が作製した「佐渡煮しめととろろ汁」。「煮しめ」は鰯(いわし)のだしと醤油、砂糖などで味付けし、焼いたスケトウ鱈(たら)を入れるのがポイント。昭和40年頃まで、地域の冠婚葬祭などで出されていたものを念頭におき、大根やジャガイモ、厚揚げなどはいれていない。ただし、味付けは砂糖が貴重品だった戦後のなごりでかなり甘めのところを、今回は控えめにし、素材のうまみを引き出した。「とろろ」は自然薯(山芋)を使い、溶く(薄める)だし汁には、焼いたアブラメのだしで作った味噌汁を使うという佐渡流だ。
グルメコースの最優秀賞作品は、「相川やまちゃんホテル」のフレンチ担当シェフが作製した「鮪のコンフイ、ガルニ添え」(画像2)。コンフイというと鴨のコンフイを思い浮かべる人が多いがそれとは一味違った風味に仕立て上げられている。低温で長時間火をとおすことにより、肉の中の繊維が固くならないのだという。佐渡フレンチのレベルの高さを示す一品だ。
スイーツコースの最優秀賞は、河原田諏訪町の洋菓子店「プリプリドール」が作成した「豆腐のチーズケーキ」。健康志向を反映し、マクロビオテイックなスイーツに仕上がっている。
なお、このコンテストは毎年開催されるので、ミシュランの格付け同様、最優秀賞を表すマークを掲示できるお店が入れ替わる可能性がありうる。従って、コンテストで優勝し客が増えた結果、それらに対応するために、一品一品のお料理を作製するのに費やする時間が減り、お料理の質が落ちたと言われぬように努力し続けなければならない。なお、このコンテストは、「佐渡の飲食店のレベルアップ事業」の補助金で開催された。
本日はエイプリルフールです。以上はアイデア仕立ての架空記事です。ご注意下さい。画像は銀座「小十」さんの焼き場です。