ちょっと馬車を止めて下さらない。
その声に橋の真ん中で蹄の音はとまり、
扉をひらいて下りてきたのは、黒いドレスの夫人。
外灯がともる橋のたもとにいってなにかを置いてきたのです。
もうよろしいのですか?
訪ねる馭者に目をやって、
いいのよ。わたしの思いは通じるはずだから・・。
黒い裾が扉の中へ消えると、ふたたび蹄の音がなりはじめ・・。
かなたへと消えていくのです。
そこへ夜更けを告げる聖堂の鐘。
橋のたもとには輝くものが残り・・。
はるか夜空の星と同じような輝きがいつまでも。まるでこの世界にいない愛する人へのメッセージのように。
過去のしあわせな思い出が夜の闇にゆらめいているのです。
輝きの共鳴のなかに聞こえてくるもの。
それはありし日の愛のささやき。
ふたりの笑い声が重なりあい、やがて、沈黙に。
ねぇ、わたしを連れて行ってくれる?
この遠征のあとに誓いをたてよう。
今はダメ?
かならず君のもとへ帰ってくるから。愛が僕たちを祝福してくれている。
そう言って髪に挿してくれたパールのヘアピン。
長い雨の後で訪れた訃報。
そして、時間とともに変化していく気持ちの揺らぎのなかで。
今は愛する人のもとでしあわせな時を過ごしているけど、あの頃の輝きがたまになにかを語りかけてくる。
馬車に揺られながらぼんやりと窓に額を寄せて。
ふと、見上げると無数の星・・。
あなたへの思いは橋のたもとに・・。
忘れたりはしないけど、心の奥底にしまってしまうから。
あなた、新たな生命を授かることになったのよ。
今はとてもしあわせ。あの頃の笑顔とはまた違ったわたしだけど、これからは愛するもののために生きていくわ。
その声に橋の真ん中で蹄の音はとまり、
扉をひらいて下りてきたのは、黒いドレスの夫人。
外灯がともる橋のたもとにいってなにかを置いてきたのです。
もうよろしいのですか?
訪ねる馭者に目をやって、
いいのよ。わたしの思いは通じるはずだから・・。
黒い裾が扉の中へ消えると、ふたたび蹄の音がなりはじめ・・。
かなたへと消えていくのです。
そこへ夜更けを告げる聖堂の鐘。
橋のたもとには輝くものが残り・・。
はるか夜空の星と同じような輝きがいつまでも。まるでこの世界にいない愛する人へのメッセージのように。
過去のしあわせな思い出が夜の闇にゆらめいているのです。
輝きの共鳴のなかに聞こえてくるもの。
それはありし日の愛のささやき。
ふたりの笑い声が重なりあい、やがて、沈黙に。
ねぇ、わたしを連れて行ってくれる?
この遠征のあとに誓いをたてよう。
今はダメ?
かならず君のもとへ帰ってくるから。愛が僕たちを祝福してくれている。
そう言って髪に挿してくれたパールのヘアピン。
長い雨の後で訪れた訃報。
そして、時間とともに変化していく気持ちの揺らぎのなかで。
今は愛する人のもとでしあわせな時を過ごしているけど、あの頃の輝きがたまになにかを語りかけてくる。
馬車に揺られながらぼんやりと窓に額を寄せて。
ふと、見上げると無数の星・・。
あなたへの思いは橋のたもとに・・。
忘れたりはしないけど、心の奥底にしまってしまうから。
あなた、新たな生命を授かることになったのよ。
今はとてもしあわせ。あの頃の笑顔とはまた違ったわたしだけど、これからは愛するもののために生きていくわ。
懐かしい想い出と感じた全ては
置いてきた過去
それはまるで砕けたガラスを散りばめているかのように
記憶の中では煌めいて
でも、その硝子は手に取り触れてはいけない。
眺めて微笑むことだけが許される
・・・救われるような詩です。
わたしはとても曲からインスパイアされることが多いのです。
また、良い曲に出会えて素敵な詩が書きたいものです