中村市は高知県の西南部、幡多郡の中央を流れる「四万十川」とその支流、後川及び中筋川の流域に発達し、県西南地域の文化、経済、交通の中心地である。
今から約500年前、前関白一条教房公が、応仁の乱を避けてこの地に下向し、京都に擬して造られた町で、街並みも碁盤の目状に広がり、祇園、京町、鴨川、東山、などの地名があり、「土佐の小京都」と呼ばれている。また「大文字送り火」など、小京都にふさわしい行事が連綿と今日に続いている。
一条家は教房のあと房家、房冬、房基、兼定とつづき、兼定が天正2年(1574)長宗我部元親によって豊後に追われるまで106年間栄えた。
中村市の中心部を流れる四万十川は、高知県東津野村不入山(標高1336m)に源を発し、蛇行しながら梼原川、広見川等の支流を合わせ、太平洋に注ぐ流域面積2,270㎞2(四国第2位、全国第27位)流路延長196㎞(四国第1位、全国第11位)の四国西南地域の母なる川である。
平成17年4月10日より中村市と幡多郡西土佐村が合併し「四万十市」となった。