丹沢山地は神奈川県北西部に広がる山地で、東西約40km、南北約20kmに及ぶ。丹沢山地を南北に走る塔ノ岳(1,491m)、丹沢山(1,567m)、蛭ヶ岳(1,673m)、焼山に至る長大な稜線を「丹沢主脈」という。4月の初め、北面の稜線にはまだうっすらと雪が残っていた。
黒姫山(2,053m)を手前にして、「岩戸伝説」の舞台として知られる戸隠連峰が見える。高妻山(2,353m)、八方睨(1,911m)、戸隠山(1,904m)などが険しく聳え立つ山々には神々が住むと考えられ平安の昔から山岳信仰の修行の場として歴史を刻んできた。
機は新潟県南西部、妙高高原上空を南下する。西側には、妙高山(2,454m)、火打山(2,462m)、焼山(2,400m)、雨飾山(1963m)、そしてはるかに北アルプス白馬連峰を臨む。このあたりから長野県北部にかけては、日本で最も火山が密集した地域といえる。
日光連山
2008-04-27 | 関東
円錐形の雄姿を見せる山は、中禅寺湖と共に日光のシンボル、男体山(2,484m)である。古くは山岳信仰の霊地として栄え、山頂には二荒山(ふたらさん)神社の奥宮がある。手前に大真名子山、子真名子山、帝釈山そして女峰山と連なる。女峰山東山麓には霧降高原が広がる。
日本列島が移動性の高気圧に覆われた4月初旬、福島県と群馬県の県境に広がる尾瀬上空を飛んだ。尾瀬は、日本屈指の自然の宝庫であり、国の特別天然記念物にも指定されている。尾瀬を代表する景観である尾瀬ケ原と尾瀬沼、そして至仏山と燧ケ岳はまだ白一色におおわれていた。
西表島を横断した機は、島の西側、船浮湾上空を飛ぶ。船浮地区は特別天然記念物イリオモテヤマネコが最初に発見された場所。地続きなのに、ここへは陸路はなく定期船かカヌーで渡るしかない。この地を有名にしているのは「イダの浜」という美しい海岸である。
ゴマ粒のように見えるのは島へ渡る「水牛車」。ここは西表島の東、美原集落の先に浮かぶ周囲約2kmの平坦な小島、由布島(ゆぶじま)である。この島の干潟を『カタバル』というが、地下水が豊富で、砂が乾燥質であるため、かつては稲作の場所として活用されていた。現在島は亜熱帯植物園として観光客を集めている。
ブルーの水彩絵具が、水に溶けていくようなグラデーション。ここは日本のグレートバリアリーフ、「石西礁湖」。石垣島と西表島の間に広がる珊瑚礁の海域である。水とサンゴと太陽が海面に芸術作品を創り出す。映りゆく色の変化に窓から目が離せない!
断崖絶壁の北の岬、隆起サンゴ礁に太平洋と東シナ海の荒波が激しく打ち寄せる。天気の良い日には鹿児島県奄美諸島の与論島が見える。アメリカ統治時代、本土復帰を願って、のろしを上げたと言われる。ここに立つ日本祖国復帰闘争碑に「沖縄の願い」が感じられる。
久米島の東沖合に約7kmにわたって細長く連なる美しい砂州「はての浜」。真っ白なサンゴの砂とコバルトブルーの海の色とのコントラストが自然の造形美を創り出す。以前「はての浜」行きを試みたが、久米島で台風と鉢合わせ。悔しい思いがよみがえる。今回は空から眺めるだけで、八重山へと向かう。
那覇の北西60kmの東シナ海に浮かぶ孤島。沖縄周辺では、ほとんど観光客の来ない最も沖縄らしい、のどかな風景が残る島である。60年前の恋に胸を焦がす老婆を巡る騒動を描いた映画『ナビィの恋』の舞台となり、その素朴で美しい風景が全国に知られるようになった。
4月初旬、沖縄の晴れわたった空を飛んだ。エメラルドグリーンのリーフがコバルトブルーの海に映える。北国ではまだ残雪が残るこの時期、沖縄は早くも初夏を迎える。だがこの美しい南の島を眺める度に、暗い歴史の記憶が蘇る。ここ読谷村の海岸から沖縄地上戦が始まった。
本州のほぼ中央に位置する諏訪湖は、糸魚川静岡構造線の断層運動によって地殻が引き裂かれて生じた断層湖である。有名な「御神渡り」は全面結氷した真冬の諏訪湖で起こる自然現象だが、諏訪大社上社の男神が下社の女神のもとへ渡る恋の道であるというロマンチックな言い伝えもある。
今日4月17日、富山県立山町と長野県大町市を結ぶ観光道路「立山黒部アルペンルート」が冬季閉鎖を終え全線開通した。北アルプスを横断した搭乗機は立山の弥陀ヶ原付近で室堂(2,450m)へ延びる曲線をとらえた。高さ10mを超えるこの雪の回廊を観光バスが縫うように走る。
長野県と山梨県の県境にある「八ヶ岳」は赤岳(2,899m)を最高峰とする八ヶ岳連峰の総称である。フォッサマグナの中央部に位置し、南北に弧状に連なる20以上の火山の噴火活動によって形成された火山群だ。南部の険しい山容に対して北部はなだらかな山々が連なる。