Tenkuu Cafe - a view from above

ようこそ『天空の喫茶室』へ。

-空から見るからこそ見えてくるものがある-

二つの顔をもつ火山 - 会津磐梯山

2008-05-31 | 東北
明治21年の水蒸気爆発により、磐梯山(1,819m)は北側が崩落し、山の姿が一変した。猪苗代湖側から望む、三角形の「会津富士」は、裏磐梯からは馬蹄形をしたカルデラの曲線が造る山容となる。一転、上空からは、そそり立つ火口壁や噴火による崩壊の跡が見てとれる。自然の猛威が生々しく伝わってくる。

高度一万メートルの喫茶室

2008-05-29 | 東北
5月末、高気圧に覆われた早朝、羽田を飛び立ち北海道へと向かう。福島県白河市上空から西方には、日光連山に続き、至仏山、燧ケ岳、会津駒ケ岳などの山々、越後三山、上信越の山並、そして遥か彼方には、長大なる北アルプスの稜線がはっきりと見える。我が搭乗機の客室は、「高度一万メートルの展望喫茶室」となる。

朱鷺の舞う島 - 佐渡島

2008-05-25 | 中部
トキと金山で有名な新潟県沖に浮かぶ佐渡島。沖縄本島に次ぐ大きな島で、大佐渡山地(北部)、小佐渡山地(南部)そして国仲平野(中央部)に3分される。トキが自然界から姿を消して四半世紀が経つ。トキは早苗の今頃、小佐渡の田んぼでタニシを啄んでいたという。茜色の空に朱鷺色の翼を羽ばたかせるトキの飛翔を想像した。

天を突く鋭峰 - 槍ヶ岳 

2008-05-24 | 中部
北アルプス南部に聳える槍ヶ岳(3,190m)は、その天を突くような山容から、「日本のマッターホルン」とも称され、北アルプスの象徴であり、また登山者の垂涎の的でもある。松本盆地上空から、常念山脈(蝶ヶ岳、常念岳、大天井岳)の奥に、その堂々たる美しい鋭峰を遥かに眺めることができた。

光と水と緑の安曇野

2008-05-21 | 中部
安曇野(あづみの)は、北アルプスの山々から湧き出た清流(梓川、黒沢川、烏川、中房川)によってできた扇状地である。扇状地の扇端部には、「安曇野わさび田湧水群」があり日本一を誇るわさび畑が広がる。この時期、一面田んぼの水に残雪の山々を映し出す美しさは格別だ。

後立山連峰と仁科三湖

2008-05-20 | 中部
富山方面から見て、立山の後ろに位置するということから名づけられた「後(うしろ)立山連峰」。鹿島槍ヶ岳・爺ヶ岳と剣岳・立山が黒部の谷を挟んで対峙している。麓の湖は、糸魚川静岡構造線上の断層湖群、青木湖、中綱湖、木崎湖のいわゆる「仁科三湖」である。湖畔の小熊山からは形の良い鹿島槍ヶ岳の姿が一望できる。

大雪渓とお花畑の山 - 白馬岳

2008-05-19 | 中部
北アルプス北部に位置する白馬(しろうま)岳(2,932m)、杓子岳(2,812m)、白馬鑓ヶ岳(2,903m)を白馬三山という。幅100m、標高差600m、真夏でも万年雪が延々と続く「白馬大雪渓」。大雪渓の先は、「お花畑」が広がり、雪解けを待つようにして、100種以上の高山植物の花が咲き競う。

水の国 - 富山

2008-05-18 | 中部
立山連峰に降り積もった雪が溶けて、5つの大河(常願寺川、神通川、黒部川、片貝川、早月川)となった流れは、長い年月をかけて扇状地を形成し、富山平野をつくってきた。この清冽で、豊富な水は、大地と海を潤し、富山に豊かな幸をもたらしている。5月の中旬、平野一面に広がる水田には、水が入り、鏡のように輝いていた。

神の降臨する地 - 上高地

2008-05-16 | 中部
上高地は北アルプス南部の標高1,500m付近、穂高連峰、霞沢岳や焼岳などに囲まれた梓川流域にある細長い堆積平野で、その語源は「神降地」とも「神河内」とも言われる。雄大な山岳風景と梓川の清流が織りなす景色はまさに神々しいほどの美しさだ。5月中旬、ケショウヤナギの若葉やニリンソウなどの花々が見頃で、今、一年で最も瑞々しい季節を迎えている。

1200年の古都 - 京都

2008-05-15 | 近畿
雲間から覗く「碁盤の目」のような街並み。1200年の歴史を刻む古都、京都の街並みである。おりしも今日5月15日は、京都三大祭りの一つ「葵祭り」が繰り広げられる。フタバアオイを押し、王朝装束に身を包んだ約500人の行列が新緑の都大路を進む。京都御所を出た行列は、下鴨神社を経由して上賀茂神社へと向かう。

南アルプス北端の峰々

2008-05-14 | 中部
急角度で立ち上がる甲斐駒ケ岳(2,967m)、鳳凰三山などの南アルプス北端の山々。その奥には仙丈ヶ岳(3,033m)、富士に次いで国内第二位の海抜を誇る北岳(3,192m)、そして塩見岳、荒川岳、赤石岳と三千メートル級の名峰が圧倒的なボリュームで連なる。地上からは決して見ることができない絶景である。

甲府盆地を潤す川 - 笛吹川

2008-05-13 | 関東
中央の山間部を流れる川は、山梨県北東部の国師ヶ岳や甲武信ヶ岳を源とし西沢渓谷を上流部にもつ笛吹(ふえふき)川である。流域に多くの扇状地を形成し、塩山や石和(いさわ)温泉などに点在する葡萄や桃等の果樹園への灌漑用水となっている。甲府盆地の南東を潤し、釜無川と合流し富士川となって駿河湾に注ぐ。

富士山と河口湖

2008-05-12 | 関東
三ッ峠山、御坂山塊を手前にして、富士山の北面を望む。御坂峠からの富士は、古くから富士見三景の一つに数えられ、太宰治に“風呂屋のペンキ画”“注文通りの景色”などと『富嶽百景』のなかで言わしめた「絶景」である。右下の湖は、富士山の噴火による堰き止め湖、河口湖。左下は富士吉田市。

富士眺望の山 - 雁ヶ腹摺山(がんがはらすりやま)

2008-05-11 | 関東
大菩薩連嶺の中でもひときは目立つ大柄な山容の雁ヶ腹摺山(1,857m)は、昔、この一帯が雁鴨の飛翔コースで“雁が腹を摺るごとく越えていった”ことからこの名前がついたといわれる。今はなき500円札に描かれた富士山は、この山頂からのもので、三ッ峠山や道志の御正体山を前衛峰として従えた姿はすばらしい。

富士五湖への道

2008-05-10 | 関東
機は山梨県に入り、甲州街道に沿って北西へと飛行を続ける。新緑の山々を縫うように走る、大月市から富士吉田市へ通じる道の先には、富士山がその優美な姿を見せる。山麓の左に富士五湖の「山中湖」、そして右に「河口湖」を従えているようだ。