Tenkuu Cafe - a view from above

ようこそ『天空の喫茶室』へ。

-空から見るからこそ見えてくるものがある-

Glimpses of Japan - 永遠のモダン”を求めて - (9)

2014-07-19 | kyushu


参拝客で賑わう太宰府天満宮の参道から、人気のない静かな路地へ一歩入ると古壁に囲まれた禅寺がある。

鎌倉中期の文永10年(1273年)、菅原家出生の鉄牛円心和尚が、一夜にして海を越え中国に渡って禅の教えを受けたという渡唐天神の由来により創建した太宰府天満宮の結縁寺、臨済宗東福寺派の光明禅寺である。


前庭には、釈迦、文殊、普賢の3仏に見立てた3石を主体に“光”という字を12の石で表現した「仏光石庭」、方丈の奥には、広大な海も一滴の水から大海となるという「一滴海庭」の枯山水庭園が広がる。


現在の庭園は、もとの庭に、重森三玲が手を加え作庭した。







Glimpses of Japan - 永遠のモダン”を求めて - (8)

2014-07-13 | kyushu




東風吹かば 匂ひおこせよ梅の花
       あるじなしとて 春な忘れそ   



 
菅原道真は、幼い頃から頭脳明晰、若くして文章博士となり、宇多天皇に重用され右大臣にまで登り詰めた。しかし、901年(昌泰4)、醍醐天皇のとき、左大臣藤原時平の讒言と謀略により失脚、、九州の大宰府に大宰権帥として左遷させられる。

いよいよ都を離れる時、幼い頃より親しんできた庭の梅の木に想いを残し、道真公が詠んだのが上の歌である。

主人を失った梅の木は、道真公を慕うあまり、あとを追うように大宰府へ一夜にして飛来したという。
これが有名な「飛梅伝説」である。



この飛梅は、もともと道真公の配所であった榎社にあったが、太宰府天満宮の造営後、本殿、向かって右前に移され、今でも、他の梅に先がけて白い花を咲かせる。














Glimpses of Japan - 永遠のモダン”を求めて - (7)

2014-07-02 | kyushu




裏庭を抜けて お石の茶屋へ寄って

君がひとつ 僕が半分 梅ヶ枝餅を食べた


来年も二人で 来れるといいのにねと

僕の声に君は 答えられなかった


時間という樹の想い出という落葉を

拾い集めるのに夢中だったね君


あなたがもしも 遠くへ行ってしまったら

私も一夜で飛んでゆくと云った


忘れたのかい 飛梅




或の日と同じ様に 今 鳩が舞う

東風吹けば 東風吹かば君は

何処かで想いおこしてくれるだろうか


大宰府は春 いずれにしても春 


















Glimpses of Japan - 永遠のモダン”を求めて - (6)

2014-06-29 | kyushu


心字池にかかる 三つの赤い橋は

一つ目が過去で 二つ目が現在


三つ目の橋で君が 転びそうになった時

初めて君の手に触れた 僕の指


手を合わせた後で 君は御籤を引いて

大吉が出る迄と も一度引き直したね


登り詰めたらあとは 下るしかないと

下るしかないと気付かなかった


天神様の細道