沖縄知事選 玉城デニー氏大勝
新基地反対の翁長県政継承
官邸の圧力はねのけ安倍政権に痛打
沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設の是非が最大争点となった県知事選が30日投開票され、翁長雄志知事の遺志を継ぎ、辺野古新基地反対を掲げた玉城デニー前衆院議員(58)が初当選を果たし、保守・革新を超えて団結した「オール沖縄」県政を継承しました。新基地推進の安倍政権が全面支援した前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)=自民、公明、維新、希望推薦=との事実上の一騎打ちを制しました。8万票差をつけて大勝しました。
玉城氏の勝利で「辺野古新基地反対」を柱に据える県政が8年間続くことになり、新基地反対の民意の強さを改めて示しました。知事には新基地建設に関するさまざまな権限があり、新基地建設を強行してきた安倍政権には大きな打撃です。
知事選は、翁長知事が8月8日に急逝したことに伴い、当初の11月から前倒しされました。
午後9時半すぎ、当確の報が伝わると指笛とデニーコールが湧き起こり、玉城氏は若者たちとカチャーシー(沖縄の手踊り)で喜びを爆発させました。
玉城氏は集まった支持者に対し「平和の最たる行動は、これ以上新しい米軍基地を造らせない、辺野古の新基地建設は絶対に認めないことです」とあいさつ。「耐用年数200年の基地で貴重な自然をつぶし、二度と県民には戻ってこない国有地となって使い続けられる。私たちはそこを渡してしまったら、あらがうことができなくなる。いま止めることが、未来の子どもたちにできる私たち責任世代の行動です。これを翁長知事の遺志をしっかりと継いで、玉城デニーもしっかり体を張って主張してまいります」と強調すると、大きな拍手が起きました。
記者団との質疑応答で、県が行った埋め立て承認の撤回について「公有水面埋立法の正当な手続きによる県の公益に基づいた判断。それを守れないなら民主主義国家、法治国家ではないと言っていきたい」と強調。想定される裁判闘争については「県がさまざまな行政指導を発出したにもかかわらず、一顧だにしなかった。国の方が法律を守らなかったわけですから、堂々と主張する」と述べました。
翁長知事について問われると「この県民の皆さんの後押しが翁長知事にとって一番ほっとしていると思う。翁長知事が築いた礎を継承し、さらなる発展を翁長知事に約束したい」と語りました。
一方、佐喜真陣営は辺野古新基地の是非に全く触れない争点そらしを徹底。4年前の前回知事選では自主投票だった公明党が佐喜真氏の推薦に転じ、日本維新の会を加えた“自公維”の選挙態勢の枠組みで臨みましたが惨敗しました。佐喜真氏は「私の力不足をおわび申し上げたい」と語りました。
沖縄県知事選挙の結果を受けて
平成30年9月30日
代 表 小 沢 一 郎
玉城候補は、翁長前知事の心をしっかりと受け継ぎ、沖縄のあるべき姿、あるべき未来について、具体的に、情熱的に、沖縄のすべての人々の心に訴えかけて参りました。こうした姿勢が多くの県民に理解された結果であると理解しております。
特に辺野古移設問題も含めた基地問題については、今回の選挙で、はっきりとした民意が示されました。国はこのことを重く受け止め反省し、これ以上沖縄に重荷を押し付けることのないよう、今度こそしっかりと沖縄県と向き合って解決のため力を尽くすべきであります。
自由党といたしましても同志であります玉城デニー新知事の県政を引き続き全力で支援して参ります。
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