ハワイ巨大望遠鏡計画 有志が文部科学省に見直し嘆願書を提出
日本やアメリカなど5か国がハワイ島に建設を計画している世界最大の望遠鏡について、地元の先住民系の住民から強い反対の声が上がっている問題で、28日、日本人の有志らで作るグループが文部科学省を訪れ、計画の見直しを求める嘆願書を提出しました。
![](https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191028/K10012153421_1910281502_1910281505_01_03.jpg)
この望遠鏡は、日本の国立天文台とアメリカなど世界4か国の大学などが、アメリカ ハワイ島のマウナケア山の山頂に建設する計画を進めていますが、先住民系の住民らから神聖な場所だとして強い反対の声が上がっていて、現在は計画が中断しています。これについて28日、ハワイに住む日本人などで作るグループが文部科学省を訪れ、日本人を中心に8544人から集めた署名とともに嘆願書を担当者に手渡しました。嘆願書では、ハワイ島には日本の「すばる望遠鏡」がすでにあることなどから現地での批判が強いなどとして、新たな望遠鏡の建設場所を見直すよう求めています。そのうえで、日本が全体の予算の4分の1にあたる375億円を拠出する予定となっているとして、国内でも広くこの問題について議論するよう求めました。グループのメンバーは「現地の住民の間では大きな問題になっている。日本の税金が使われることもあり、計画は見直してほしい」と訴えました。文部科学省の担当者は「大きな問題だと捉えている。関係者が対応を話し合っているが、住民とも丁寧に話し合ってもらいたい」と述べました。
![](https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191028/K10012153421_1910281502_1910281505_01_04.jpg)