飛騨の山猿マーベリック新聞

💛専守防衛💛💛れいわ新選組💛💛立憲民主党💛
💛日本共産党💛💛社民党💛💛気晴らしには演歌が一番💛

◆LGBTQ差別がひどかったイギリスも10年前に同性婚を認めた 世論を動かした「小さな変化」とは

2023年05月10日 08時38分46秒 | ●YAMACHANの雑記帳
岸田文雄首相が「社会が変わってしまう課題」と指摘した同性婚制度の導入。10年前、同性婚を法的に認めた英国は、かつて教育現場で同性愛に触れることを禁じるなど性的少数者(LGBTQ)の人権保障に関し、国際社会で後れを取っていた。差別を容認するような当時の風潮に危機感を抱き、地道な活動で関連法整備を後押ししてきた英国最大の当事者団体「ストーンウォール」の広報・渉外担当ロビー・デサントス氏(37)に、国民意識の変化や日本が採るべき方策を聞いた。(柚木まり)
LGBTQ関連事項の法整備などについて話す、英国当事者団体「ストーンウォール」のロビー・デサントスさん=東京都千代田区の英国大使館で

LGBTQ関連事項の法整備などについて話す、英国当事者団体「ストーンウォール」のロビー・デサントスさん=東京都千代田区の英国大使館で

 ロビー・デサントス 1985年生まれ、スコットランド出身。住居がない人や借金で困窮する人を支援する慈善団体で働き、2016年、LGBTQに関する政策提案や実態調査、情報発信などを手掛ける当事者団体「ストーンウォール」に参加。広報・渉外担当の責任者として、各省庁との定期的な意見交換、国会議員との新法作成などに取り組む。

ー英国で同性婚法が成立して10年になる。
 「同性愛の当事者について、家族を持ち、多くの祝福を受けるべき存在だと定められたことで、世論にも大きな変化があった。2010年の調査では賛否が半々だったが、13年の法制化後は賛成が反対を上回り、今では9割まで増えた」
ー1999年の経済協力開発機構(OECD)調査で、LGBTQ関連の法整備達成度が最下位だった。
 「88年に教育現場で同性愛者について触れることを禁じる法律を制定するなど、とてもひどい状況だった。若い世代を激しい差別から守るため、翌年からストーンウォールは活動を始めた。小さな改革を重ね、同性婚が可能となる土壌をつくるのは、石ころだらけの土地をサッカーのピッチにするような作業だった」
ー具体的な取り組みは。
 「同性間と異性間で性交合意年齢が異なるのは不平等だと政府に訴えたのが最初の一歩だ。同性愛者を公言する議員はほとんどいなかったが、国会で(不平等を是正する)法律の是非が議論されると、国民からも私たちの主張に賛同する声が上がり始めた。小さな変化かもしれないが、LGBTQの権利を巡り国会で議論されたことは、世論を動かす上で大きかった」
ー2010年制定の「平等法」は性的指向に限らず、性別や障害などを理由としたあらゆる差別を禁止する。
 「ある女性が妻であり、妊婦でもあるように、人は多面的だ。さまざまな要因が絡み合って起こる差別を防止するため、全ての人を平等に扱うという考えだ」
「ストーンウォール」のロビー・デサントスさん

「ストーンウォール」のロビー・デサントスさん

ー日本は先進7カ国(G7)で唯一、同性婚を認めず、差別禁止法もない。LGBTQ理解増進法案を巡っても、自民党の一部に社会の分断を招くという意見がある。
 「想像してほしい。差別から守られる法律がなければ、あなたの職場で同性愛者の同僚は私生活を打ち明けられない。何かを隠し、最低限の人間関係しか築けなければ、チームとして最高の力は発揮できない」
ーG7広島サミットの議長を務める岸田文雄首相への期待は。
 「G7は政府間で人権問題を鋭く建設的に議論する場だ。合意内容は国際社会に対する重要な約束事で、規範となる。政治的リーダーの役割が国を繁栄に導くことなら、首相がなすべきことは、LGBTQを含む全ての当事者の権利を等しく守ること以外にない」

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ◆肝いり少子化対策が大迷走…... | トップ | ◆外遊ラッシュの後は国民不在... »

●YAMACHANの雑記帳」カテゴリの最新記事