つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡町にて追悼の辞。~“夏”よさらば。

2012年05月18日 23時50分40秒 | 音とアート。
「今日の一枚」は、昭和54年製のサンヨー「ラジカセ」。
正確に書くなら「三洋電機」製の「ラジオカセットレコーダー」である。
先日、ある博物館にて撮影。
CDが普及し、デジタルオーディオプレーヤーが登場して以降、
こうして展示物になるほど、その姿は希少になった。
しかし、時折、今も現役で頑張っているラジカセを見かけると、嬉しくなる。
何故なら、少年時代の僕にとっては、
一人部屋で一緒に過ごす大事な相棒だったから。

大好きなミュージシャンの音楽はメタルテープ。
注目の高い作品はクロムテープ。
番組を丸ごと録音するのはノーマルテープ。
目的別にテープを使い分け、毎晩せっせとエアチェックを繰り返し、
お気に入りの音楽を増やすのが、楽しくて仕方がなかった。
                     (※2010年12月8日に関連投稿アリ)

そんな70年代当時、ショービズ界に君臨した“ディスコの女王”
「ドナ・サマー(Donna Summer)」が他界…。
享年63。癌との闘いの末の旅立ちだったそうである。

数多くのヒットを放ちグラミーも5度受賞。
文字通りのスターだった。
「ホット・スタッフ」「バッド・ガールズ」「情熱物語」などが有名だが、
僕が忘れられないのは「Love to Love You Baby(邦題:愛の誘惑)」。
鼻に掛った甘い声でうなるように繰り返すタイトルフレーズ。
時折重なるあえぎ声。
何てイヤらしくて、何てスバらしい歌だろうと、
胸を高鳴らせながらエアチェックした事を思い出す。
勿論、ラジカセの名はメタルテープだった。

      

4年前、“ディスコの女王”が久しぶりに新譜を発表して、
ビルボードチャートのトップにランクされた時、とても嬉しかった。
しかし、それが最後の輝きだったとは…。
残念でならない。
心からご冥福をお祈り致します。
合掌。

<2012年5月12日追記:『ハーモニーよ、さらば。』>

また一人、ラジカセAgeのスターが旅立った。
「Bee Zees」の1人…「ロビン・ギブ」である。
1年半前に悪性の腫瘍が見つかり、闘病生活を続けていたが、
今年4月には昏睡状態に。
意識を回復させようと、彼の子供たち病床で歌を歌い
一時意識を取り戻していたものの、努力の甲斐なく永眠。
62年の生涯だった。

イングランドとアイルランドの真ん中に浮かぶ
「マン島」に生まれた「ギブ3兄弟」、
「バリー」、「ロビン」、「モーリス」のハーモニーは、世界を席巻した。
“ビートルズ2世”として、正当派のコーラスを追求した初期。
存続の危機を乗り越えた後、フィーバー現象を巻き起こした第二期。
優秀な裏方として、ヒット作を手がけた第三期。
その40年を数える歴史の中で遺した数々の名曲は、
一種のタイムマシーンのようだ。
「マサチューセッツ」「メロディフェア」「恋のナイトフィーバー」。
「ステイン・アライブ」「失われた愛の世界」「愛はきらめきの中に」。
折に触れ、【70年代の自分】を思い出す時、
必ず彼等のメロディがBGMとして流れる。
彼等のナンバーを聞けば、青春とあの時代が蘇って来る。

最後は本記と同じ結びとしたい。

残念でならない。
心からご冥福をお祈り致します。
合掌。

      
コメント
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