つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

通学風景と、移動ツールの話。

2016年09月25日 11時05分12秒 | 日記
過去投稿でも掲載したが、わが津幡町には鉄道の駅が5つある。
JR七尾線の「中津幡駅」と「本津幡駅」、「能瀬駅」。
平成27年3月、北陸新幹線金沢開業に伴いJRから経営分離された、
「IRいしかわ鉄道株式会社」の「津幡駅」と「倶利伽羅駅」だ。

いずれも、能登と加賀、金沢と富山を結ぶ沿線に位置し、
通勤・通学などの日常生活に欠かせない存在。
利用者もそれなりに多く、朝夕の散歩で近くを通りかかると、
急ぎ足で駅舎に向かう乗降客を見かけるのだが、
きのう、土曜日の朝は、平日と少々様相が違った。
「中津幡駅」のホームにサラリーマン風の姿は少なく、学校へ向かう高校生が主だった。

衣替えのタイミングまでは、まだ少々間があるものの、装いは先取り。
無理もない。きのうはかなり涼しかった。
(※一方、今日は30℃超え!)

赤い電車に乗り込む彼女の目的は、クラブ活動か?それとも補習か?
いずれにしても、踏み出した一歩は未来へのステップだ。
電車通学は、毎日の移動手段に過ぎない。
しかし、その労を繰り返すうち、何かを得る時がやって来るだろう。
頑張って欲しい。

…などと、自分勝手な思いを巡らせながら散歩を続け、町役場に到着。
福祉センター駐車場の一角に「放置自転車」たちを発見。

どの車両にも、次の警告文が結ばれていた。
『「自転車・バイク置場ご利用のみなさんへ」
  津幡町では、現在、限られたスペースをみなさんに有効に利用していただくため、
  自転車・バイク置場の利用状況を調査中です。
  この調査票がついたままの自転車・バイクは、他のみなさんの利用を妨げるとみなし、
  津幡町放置自転車等の防止に関する条例の規定に基づき、
  この場所から撤去し、放置物として津幡町で保管のうえ処分することとなります。
  なお、ご利用中の自転車・バイクの所有者の方は、
  ご面倒でも、この調査票を各自で取りはずしのうえお持ち帰りのうえ
  処分くださいますようお願いいたします。』
(※下線・原文ママ)

ざっと見渡したところ、多くの車輪カバーに高校の「許可ステッカー」が。
そういえば、前述した「中津幡駅」の通学風景の中でも、
自転車が行き交っていたっけ。
置き去りにするのは、訳あると察するが、
主に見捨てられた愛車は可哀想だ。
身に覚えのある方々、どうぞ大切にしてやってください。
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スポットライトの下のラストクイーン。~クレオパトラ7世。

2016年09月23日 07時25分30秒 | 手すさびにて候。
ほんの手すさび、手慰み。
不定期イラスト連載第二十一弾は、プトレマイオス朝の女王「クレオパトラ7世」。

イエス・キリストの誕生以前、地中海世界の覇者は古代ローマだった。
ヨーロッパ~北アフリカに至る広大な領土の中で、
最後まで支配を免れていたのが“ナイルの賜”…エジプト。
時の王朝はプトレマイオス。
王族はアラブ系ではなくギリシア系。
その女王が「クレオパトラ」だ。

映画やアニメ、演劇に小説など、彼女をキャストに据えた例は枚挙に暇がない。
作品によって、悪女だったり、悲劇のヒロインだったり。
キャラ設定は変化するが、共通しているのは、相当に艶っぽく美しい事。
お蔭で僕の中では、早々とステレオタイプの印象が定着していた。
「クレオパトラ」は、美の化身であると。

ところが、中学時代に手にした本で、次のような一行を見つける。
「クレオパトラの美は、他を圧倒するほどではなかった。」
…何と!マジで?!
驚きを抑えきれない僕は、勢い込んで先を急ぐ。
「しかし彼女の語学力、会話力、教養と、甘美な声は、
 逃れようのない魅力を持っていた。
 その上、誰からも愛される方法を知っていた。」
…う~ん。

人生経験が浅く、無知な少年には理解しきれない大人の蠱惑。
当時は大いに戸惑ったものだが、
オッサンになった今なら分かる。

数ヶ国語を操り、科学や物理、音楽にも通じ、快活で社交的。
つまり、セレブで、学者で、アイドルで、ミュージシャン。
交渉術に長けた策略家にして、華やかな女優。
ローマの英雄達が籠絡されたのも無理はない。

しかも、彼女の死によって、古代エジプトの歴史は幕を下ろす。
ドラマチックなラストクイーンは、やはり世界史の大スターなのである。
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秋雨の合間、久方に興じた彼岸の散歩。

2016年09月22日 11時11分52秒 | 自然
前回投稿の翌日から本日未明まで、お天気は芳しくなかった。

太平洋高気圧の勢力が弱まり、大陸から涼しく乾いた空気が流れ込んでくると、
その境目…つまり列島付近には「秋雨前線」が出来る。
夏前の「梅雨」は、農作業の段取りと関わりが深い為、
昔から、入梅、梅雨明けのタイミングを計るなど関心が高い。
一方「秋雨」は、収穫時(収穫後)にあたる為、余り注意を払ってこなかったが、
ともあれ、秋雨は、何かと季節の移り変わりを意識するのである。

今朝、久しぶりの散歩の道行きで出逢った諸々にも見て取れた。

大西山近く、とあるお宅の裏庭で撮影。
薪として切り揃えた桜の枝にキノコが発生していた。
白と茶、二種類あるが名前は分らない。
湿度を含んだ空気に促され、子実体を膨らませている。
カサの裏側ではせっせと胞子を貯め込んでいるに違いない。

津幡川近辺で撮影した、ご存知「鬼灯(ほおずき)」。
夏の中頃から終わりにかけて真っ赤に色づいていたであろう実が枯れ、
中の種が葉脈越しに透けて見えていた。
秋が深まってきた証拠である。

こちらも津幡川沿いで見つけた「彼岸花(ひがんばな)」。
別名「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」。
妖しく美しい花が咲くと、秋の彼岸だなと気付く。
本日、秋分の日は中日。
「暑さ寒さも彼岸まで」の例えのとおり、随分と涼しくなった。
悟りを開いた境地…彼岸ではなく、此岸に在る身としては日々迷いの連続。
束の間の俗なる楽しみとして、おはぎでも買い求めるとしよう。
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祭り到来を告げる朝。

2016年09月17日 11時05分46秒 | 日記
今朝は、遠くで鳴る祭囃子で目が覚めた。
夜毎、耳に馴染んだ、あのメロディとあのリズム…。
今年も、津幡四町の秋季大祭が始まったのだ。

いそいそと散歩に出かけ、まずは地域の氏神を祀る「住吉神社」に立ち寄った。
大きな幟が辺りを睥睨し、大祭執行中を告げている。
お参りをすませたら、社(やしろ)近くから聞こえてくる音を頼りに先を急ぐ。
住宅街の角を曲がると…。

担当を割り振られた家々の前で、出番を待つ子供達を発見。
まだ早朝だからか、眠気をこらえスタンバイしている。
獅子は近いなと感じ、スマホのカメラを構え直した途端、
来た!

推定、長さ5メートル弱。横幅2メートル弱。胴の高さ3メートル弱。
左右に牡丹の花をあしらった蚊帳は、やはり大きく迫力がある。
後方に、大太鼓と小太鼓、数人の笛奏者を従えて、家から家へと練り歩く。
それぞれの家人から「花」をもらうと言上へ。

「目録一ォォツ!金貨一封!御酒肴ハ沢山(オンサケサカナハ サワノヤマ)
 右ハ御当町、りくすけ様 御贔屓トアッテ、庄住吉会ヘ下サァァァル!」

囃子方の曲がアップテンポに変調し、獅子側から掛け声が上がる。
「オラァ!いくぞぉ!」「声出していけよ!」
グッタリしていた少年も戦闘態勢だ!
「やぁっ!」

凛々しいぞ!
薙刀を手にした「棒振り(ぼうふり)」役が、大きな獅子と一進一退の攻防を繰り広げ、
最後に見事退治してのける勇壮な「殺し獅子」で一幕が終了。
これを、今日・明日と幾度となく繰り返すのだ。
大変だろうが、大人は酒で威勢を付け、子供は振る舞いで英気を養い、
無事に乗り切って欲しい。
幸い曇天の屋外は涼しく、雨も落ちてきていない。
このまま過ごしやすい日になるといいなと思う。
何しろ縁起物だ。
皆、楽しみにしている。

そして、明日の夜はいよいよ「頭合わせ」だ。
舞台となる四ツ角には、注連縄を張った結界が出現。
町商工会協賛による紅白の提灯が下がり、準備万端。

繰り返しになるが、天候に恵まれる事を祈っている。
ご都合が許す方は、是非、観覧にお越しください。
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祭り近しを告げるもの。

2016年09月10日 11時39分04秒 | 日記
旧盆を過ぎたあたりから、毎夜、祭囃子を耳にするようになった。
各集落の青年団諸君が、「津幡四町獅子舞頭合せ」に向けて、
地域の子供たちに棒振りの指導をしながら練習を重ねているのだ。
秋の風物詩、今年の本番は、9月18日(日)。
津幡町清水の「四ツ角交差点」にて、四頭の獅子と四町の剣士の舞の競演が行われる。

今朝の散歩中、僕の地元「庄住吉会(しょう・すみよしかい)」の拠点「振興館」に立ち寄ってみた。

十八畳ほどの室内下座、座布団に鎮座しているのは「大獅子」である。
静謐かつ神々しい雰囲気が漂っていて、なかなかに良い。
「大獅子」の詳細は「津幡町観光ガイド」に詳しく、
拙ブログ2012年9月16日投稿記事にも掲載済み。
興味のある方は、ご高覧下さい。

次の画像は、おととい9月8日に撮影。

当日は雨天の為、津幡小学校の体育館にて行われていた練習風景だ。
おそらく「清水八幡会(しみず・はちまんかい)」の若衆たちだろう。
お囃子の隣では、棒振りの稽古も行われていた。

薙刀を振るう両名の被り物は「シャグワン(赤熊冠)」。
素材は馬の尻毛らしいが、元々は熊毛だったのか?
幕末期・倒幕側の幹部が身に着けた拵えを連想するが、ルーツは?
不明な点が多い。

そして、明日は町を挙げてのお祭り事がある。

ゴールドメダリストの祝賀パレードだ。
9月11日(日)午前10時30分~11時、
津幡町役場→文化会館シグナス前を巡行(雨天中止)。
パレード終了後、シグナス正面入口にて町スポーツ栄誉賞授与式を予定。
雨天の場合はシグナスホール内。
…残念ながら、僕は仕事のために観覧が叶わず、知り合いに写真撮影を頼んだ。
都合が許す方は、是非、足を運んでみてはいかがだろう。
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