つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡短信vol.16

2016年04月30日 10時12分23秒 | 津幡短信。
自分の目で見た、津幡町に関するごく短いニュースの不定期通信。
今回はこちら。

【田水張り 光映して 目に嬉し。】


夜、喧しい蛙の歌を耳にして予想はしていた。
朝、歩き出してすぐに確認できた。
今年も、田んぼに水が帰ってきた。
土くれの平原に、いよいよ「水田」と呼ぶに相応しい拵えが整った。

天と辺りを映す景観が楽しめるのは、一年で今だけ。
数日のうちに田植えが始まり、この大きな水鏡は稲の葉に隠れてしまうだろう。
ごく短い初夏の風物詩の一つである。

ビニールハウスの中では、早苗がスプリンクラーの散水を浴び、
外出を待ちわびている。

畔の上では、田植え機が出番を待っている。

農家の軒先では、湧水を利用してシジミの砂抜きの真っ最中。

作業の合間の栄養補給も準備万端といったところか。


<津幡短信vol.16>
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テンシのハナシ。

2016年04月29日 19時43分11秒 | 日記
ここ最近、散歩中に度々立ち寄るところがある。
住宅街の一角の沼地。
天使のオブジェがいい感じだ。

膝を抱えてうずくまる様子は、我が身の不運を嘆いているのか?
両の翼が天に伸びているのは、降り立って間もないからなのか?
もしかすると、彼(彼女)は、天界を追放された堕天使なのか?
想像逞しく思いを巡らすうち、記憶の奥底から、ある場面が蘇ってきた。

「デビルマン」のラストシーン。

TVアニメ版ではなく、漫画版のそれは名作と言える。
連載当時の70年代、作者「永井豪(ながい・ごう)」氏のペンは、
冴えに冴え渡り、画もストーリーも実に素晴らしい。
特に最終盤は鬼気迫る出来栄え。
更に最終話は鬼神憑きの仕上がり。
ご存知の向きも多いだろう。
ご存知なければ一読をおススメしたい。

故に、ここでは多くを語らず、名作のラストシーンに登場し、
天使のオブジェに関連するキャラクターについて、
ほんの少しだけ、手すさびに描いたイラストと共に紹介したいと思う。
(※ほんの少しだけネタバレご注意下さい。)

推定年齢230万歳。
男であり女、両性具有者。
自らの意志で堕天使となり、悪魔を率いて神とハルマゲドンを戦う。
それは、美しく、怖ろしく、妖しく、優しい魔王である。

…もし多少なりともご興味が湧いたならば、
是非、作品を実際に手に取って、ご覧下さい。


え~最後に余談を一つ。
写真に写った「カキツバタ」は、万葉集の時代「垣津幡」と書いたそうな。
何だか我が町とご縁を感じる花だ。
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平成の後輩たちへ送るエール。

2016年04月24日 20時53分40秒 | 日記
きのうの散歩中、久しぶりに登校途中の小学生たちとすれ違った。

一緒に信号待ちをする子に理由を聞いてみたところ
「土曜授業、3限目まであるよ。」…との答え。
以前(2016年1月9日)に、土曜半休だった過去を振り返り、
「半ドンの思い出」と題した投稿は「完全学校週5日制」を大前提としていたが、
どうやら、世の中は少しずつ変化しているらしい。
数年前に取りざたされた「学力低下問題」を受けて、
文科省が「脱ゆとり教育」へ舵を切り、学習量が増え授業時間が長くなったのだ。

我が町の情勢について調べてみたところ、
現在、公立小中学校では、年に数回、土曜授業を実施。
更に学校の授業とは別に年間を通じて、英語レッスン、科学教室、郷土史講座など
自由参加の「土曜学習」も行っている。

こうした動き…ご意見は様々あるだろうが、また、現場の皆さんは大変だろうが、
個人的には賛同の手を挙げたい。
「学ぶ機会」が広がるのは、悪い事と思えないからだ。
おそらく、共働きや週末出勤が珍しくなくなった親世代にとっても、
望むところではないだろうか。

元気に挨拶を交わしながら校舎に吸い込まれて行く子供たちも楽しそうだ。

美しい八重桜も見守ってくれている。

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祝!れきしる、オープン。

2016年04月23日 14時32分01秒 | 日記
月見れば 同じ国なり 山こそば 君があたりを 隔てたりけれ
(私もあなたも、同じ月を見ています。
 山野で隔てられてはいますが、同じ国にいるのだと分かります)

これは、天平21年(749年)に「大伴池主(おおとものいけぬし)」が、
離れた土地にいる盟友「大伴家持(おおとものやかもち)」に贈った歌。
「家持」の住居は越中国府、現在の富山県高岡市。
「池主」が歌を詠んだ場所は、越前への赴任途上に立ち寄った宿駅・深見村。
現在の石川県河北郡津幡町とされる。
我が町が歴史上においてスポットライトを浴びる機会は滅多にないが、
北陸の片田舎にも、当然、先人たちが積み重ねてきた物語がある。
先日、その足跡を辿る施設…津幡ふるさと歴史館「れきしる」が誕生した。

<北陸中日新聞記事より引用>
 津幡町が整備した施設で津幡の歴史を縄文から年代順にたどれる
 「津幡ふるさと歴史館」(愛称・れきしる)が二十一日、同町清水に開館した。
 縄文、 弥生の遺跡で出土した土器から当時の暮らしぶりを解説。
 絵図と航空写真を映し出したジオラマで、近世から現代にかけての交通の変遷を振り返る。
 木造平屋約三百三十平方メートルの建物に、
 遺物や史料、写真パネルなど約百八十点を常設で展示。
 国重要文化財で日本最古となる平安初期のお触れ書き「加賀郡ぼう示札」については、
 町内の加茂遺跡で出土した際の状況や、
 住民に向けて掲示されていた当時の風景を再現している。
 開館を記念し、津幡で生まれた江戸時代中期の俳人・河合見風(けんぷう)の企画展を
 五月二十二日まで開催。交流のあった前田土佐守直躬(なおみ)から贈られた掛け軸や
 自筆句集の稿本など、ゆかりの品二十三点を展示する。
 開館時間は午前九時~午後五時、月曜は休館。観覧料百円で、
 六十五歳以上と中学生以下の町民は無料。

津幡ふるさと歴史館「れきしる」の所在地は、
古くは津幡城が、数年前まで津幡小学校旧校舎が建っていた「大西山」。
本日、足を運んでみた。
…館内写真撮影不可のため画像はないが、
以下に記録として、散歩途中に撮り貯めていた建築の様子をまとめてアップする。

(2015年7月5日撮影)

(2015年9月19日撮影)


(2015年9月23日撮影)

(2015年10月3日撮影)

(2015年12月13日撮影)

(2015年12月21日撮影)


(2016年1月31日撮影)

(本日・2016年4月23日撮影)

こじんまりと整った真新しい施設である。
上記引用記事の写真パネル、
昭和30~40年代を中心に撮影された町内の光景もあり、
往時を思い出し懐かしい気分に浸れるだろう。
また、町内で出土した展示石器や土器を使っていた人たちが、
21世紀の我々と同じ月を見上げていたのかと考えれば、実に感慨深い。
奈良の大和歌を借りるならば…
月見れば 同じ国なり 時こそば 君がくらしを 隔てたりけれ
…である。
時間と都合が許せば、拝観下さい。
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備えあっても憂いあり。

2016年04月16日 11時14分45秒 | 自然
阪神大震災級のM7.3 熊本で震度6強「これが本震」
2016年4月14日(木)21時26分頃に発生した「熊本地震」は、
発生から2日あまりが経った今も治まる気配を見せていない。
高い頻度で断続的に揺れが続き、被害が拡大している。
まずは、現地で被災し損害を被った全ての方々へ、お見舞い申し上げます。

天災に抗う術は「逃避」しかない。
だから、平時から備えておかねばならない。
例えば、避難場所の把握だ。

我が津幡町のHPには「指定避難場所」の一覧が、
各小学校の校区別に分類され掲載されている。
どこも近隣にとっては馴染みの場所ばかりだ。
しかし、緊急時には混み合うだろう。
辺りの景色も変貌しているかもしれない。
昼か夜か、晴天か荒天か、季節はいつかによって選択は異なる。
Web上で地図は閲覧できるが、足を運んでみる事をお薦めしたい。
今朝の散歩で、幾つか訪れてみたところ、
住まいからの距離、経路などが肌で実感できた。
ちなみに、それぞれこんな看板が立っている。


避難場所の把握以外にも、必要な備えは沢山ある。
当座を凌ぐ飲料、食料、燃料、生活用品等々。
完璧を期するのは難しいが、蓄えがあるのとないのでは大きく違う。

そして、心構えだ。
60数億年とされる地球の歴史の中では、丸ごと氷に覆われる全球凍結や
火星級の天体が激突したジャイアント・インパクト。
大地と海を引き裂き、あるいは大陸を造成する激しい地殻変動があった。
少々極端ながら、もしも、それらに類する出来事が起これば、
どれも人類存亡の危機である。

いたずらに不安を煽るつもりはない。
でも、何があるかわからない。
幸いにして何もないかもしれない。
そう願う一方、平穏は永遠に保証されている訳ではないと、
肝に銘じておきたい。
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