つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡の旧盆。

2010年08月16日 06時31分47秒 | 日記
旧暦の7月15日を中心に行われる先祖供養の儀式、「盂蘭盆会」…略して「お盆」。
先祖の霊があの世から現世に戻ってきて、再びあの世に帰っていくという
日本古来の信仰と仏教が結びついてできた行事である。
金沢では新暦に合わせ7月中旬に行われるようだが、津幡町は、
本来のタイミングが一般的。
8月13日の「迎え盆」から16日の「送り盆」までの4日間をお盆とする。
よって、このタイミングでお墓参りへ出かける方が多い。
僕も、きのうの朝、散歩の足を伸ばして墓前へ出向き、掌を合わせてきた。

この時期の墓地は、何となく華やかだ。
飾られた花々の色合いも勿論だが、
幾種類かの香りが、賑やかな雰囲気を醸し出している。

・蓮や菊の花の香。
・切り花の切り口から匂い立つ青臭い草の香。
・線香の煙。
・和ろうそくの炎から立ち登る微かな黒煙の香と、溶けた蜜蝋の香。
・墓石に柄杓でかけられた水の湿った香。

それらが混ざり合い溶け合って、普段の静かな様子とは一変。
生気が漂っている感じがするのだ。

家の墓は、今は「鷹の松墓地公園」の一角に置かれているが、
かつては本津幡駅近く、七尾線の線路を望む場所にあった。
お盆に家族で墓参り出かけると、時折、列車の走る音が響いた。
ちょうど駅講内へ入る直前の辺りのため、スピードを落として走るため、
妙に読経のリズムと調和していたのを覚えている。

南無妙…カタンカタン法蓮…カタン華経…カタタン。
コメント
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