つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡で愛でる、秋の虫。

2010年08月24日 06時34分53秒 | 自然
日本人は、昔から「虫の声」に親しんできた。
夏が盛りの蝉には、ツクツクボーシ、ミ~ンミンミンミンミー、ジー、
カナカナカナなど種類によって擬音を与えている。
これが秋になると、童謡・「虫の声」にあるとおり。
チンチロリン、リーンリン、キリキリキリ、ガチャガチャ、スイッチョンなど、
いっそう賑やか。
しかも歌の終わりは『ああ面白い、虫のこえ』と結んでいる。

この感性は他の国にはあまり無い。
確かに、知り合いのオーストラリア人やアメリカ人などは、
音声による虫の違いは分かるものの個性のある「虫の声」ではなく、
全て「虫の音」で一括りにしてしまう傾向がある。
無論、外国の方の全てがそうではないだろうが、
片や虫の音色を飼育してまで楽しもうとする民族に対し、
片や単なる雑音として捉える民族もあり、所変われば何とやら…。 
文化の違いは面白いものだ。

ある大学教授に言わせると、
この違いは、右脳と左脳のどちらで聞くかによるのだそうだ。
曰く、日本人は言語を司る左脳で聞くため感情を込めた「虫の声」に。
他は、直感的(音楽的)な右脳で聞くから「虫の音」になるんだとか。
事の真偽は定かではないが、一日本人として虫の声は秋の大きな楽しみの1つである。

「今日の一枚」は、散歩中に見かけた「ヒメクサキリ」。
キリギリスの一種で、平地や山地の丈の低い湿った草むらに生息している。
夜になると、音程に高低をつけず「ジー」と途切れなく鳴くヤツである。
同じ種類でも、敵から身を護るため環境によって体色が違う。
緑色の草に合わせた「グリーンタイプ」と、
枯れ草に合わせた「ブラウンタイプ」に分かれるそうだ。

しかし、グリーンタイプがコンクリートの上に出てしまっては、保護色が仇になる。
ムシろムシできない、目立つムシになってしまう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする