昨今は、エコや不景気の観点から「自転車ブーム」だという。
確かに、街中でペダルを漕ぐ人の数は増えたように思える。
かくいう僕自身は、随分と長い間、サドルにまたがっていない。
それこそ軽く10年以上のブランクがあるだろう。
振り返ってみると、もっとも頻繁に自転車を利用したのは、小学生時代。
「今日の一枚」…津幡中央銀座商店街の「橋本サイクル商会」は、
当時の僕にとって“ロードピット”のような存在だった。
僕の自転車のフレームは、精悍な黒一色。
タイヤが回るたび、光を反射して輝く銀色のシャーシ。
前傾姿勢のドロップハンドル。 ギアは5段変速。
荷台の代わりに大きなウインカーを設置。
籠は折りたたみ式で、普段は右の後ろタイヤに添えて薄く収納。
左ハンドルには小さなスピードメーター。
右ハンドルには、大きな電気音が鳴る派手なサイレン。
エコや省エネの観念が希薄で、とにかくグレードアップを目指す世の中だから
平成の今からすれば、昭和の自転車はゴテゴテした印象だろう。
「橋本サイクル商会」の店内には、新型の自転車が並び、
ショーケースには、本革製のハンドルグリップ、レース用グローブ、7段ギアなど、
少年の心をくすぐるパーツが陳列されていた。
店主のオヤジさんは口数の少ない職人気質といった風情。
いつも店先で工具片手に自転車を触っていたように思う。
そして、パンク修理などは手さばきが鮮やかだった。
タイヤの内側からゴムチューブを引っ張り出し、
水を張った洗面器に漬けて、空気が漏れるポイントを探す。
パンク箇所が見つかると、その周囲に黄色いボンドを塗ってゴムで補強。
再びゴムチューブをタイヤの中に納めて、
手押しポンプで空気を送り込んで作業終了。
…この間、僅か十数分。
僕は、無駄のないプロの仕事に見惚れた。
少し調子の悪さを感じたら、すぐに「橋本サイクル商会」へと急ぐ。
パーツや新型自転車を眺め、オヤジさんの技を見たくて。
確かに、街中でペダルを漕ぐ人の数は増えたように思える。
かくいう僕自身は、随分と長い間、サドルにまたがっていない。
それこそ軽く10年以上のブランクがあるだろう。
振り返ってみると、もっとも頻繁に自転車を利用したのは、小学生時代。
「今日の一枚」…津幡中央銀座商店街の「橋本サイクル商会」は、
当時の僕にとって“ロードピット”のような存在だった。
僕の自転車のフレームは、精悍な黒一色。
タイヤが回るたび、光を反射して輝く銀色のシャーシ。
前傾姿勢のドロップハンドル。 ギアは5段変速。
荷台の代わりに大きなウインカーを設置。
籠は折りたたみ式で、普段は右の後ろタイヤに添えて薄く収納。
左ハンドルには小さなスピードメーター。
右ハンドルには、大きな電気音が鳴る派手なサイレン。
エコや省エネの観念が希薄で、とにかくグレードアップを目指す世の中だから
平成の今からすれば、昭和の自転車はゴテゴテした印象だろう。
「橋本サイクル商会」の店内には、新型の自転車が並び、
ショーケースには、本革製のハンドルグリップ、レース用グローブ、7段ギアなど、
少年の心をくすぐるパーツが陳列されていた。
店主のオヤジさんは口数の少ない職人気質といった風情。
いつも店先で工具片手に自転車を触っていたように思う。
そして、パンク修理などは手さばきが鮮やかだった。
タイヤの内側からゴムチューブを引っ張り出し、
水を張った洗面器に漬けて、空気が漏れるポイントを探す。
パンク箇所が見つかると、その周囲に黄色いボンドを塗ってゴムで補強。
再びゴムチューブをタイヤの中に納めて、
手押しポンプで空気を送り込んで作業終了。
…この間、僅か十数分。
僕は、無駄のないプロの仕事に見惚れた。
少し調子の悪さを感じたら、すぐに「橋本サイクル商会」へと急ぐ。
パーツや新型自転車を眺め、オヤジさんの技を見たくて。