デトロイトショーで新型スープラを発表する、豊田章男社長。
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このブログ、高知在住の幸福の科学信者による布教ブログですが、代表管理人の最も得意とする分野は、宗教でもなく、従事している医療関係でもなく、実は歴史と自動車なんですね。(笑)
そこで、代表管理人の趣味性を発露してしまうことがあって(爆笑)、ときおり「自動車から見た日本と社会」というテーマで記事をお届けしているんですが、とてもありがたいことに、これがなぜだかアクセスが多いんですね。
地元の読者の方からも、「ばくちゃんって、健康と自動車記事の言葉には、力があるよね。」と言われます。(笑)
ということは・・・、やはり・・・、宗教記事の言葉には力がない・・・、ということなんでしょうか?(笑)そう言われれば、このブログ、宗教に関する記事が、あはは、本当に少ないですなぁ。(爆笑)
まぁ、「自動車関連ネタと、布教を関連つけるにはどうしたものか。」ということには、実は毎回苦心しているんですが(笑)、今回は、トヨタが17年ぶりに復活させた本格的スポーツカー、スープラについて記して見たいと思います。
「復活させた」というのは現時点では正解ではなくて、「させる予定」ですね。しかし今年年初のデトロイトショーで、豊田章男社長御自ら大アピールしましたので、発売は秒読みなのでしょう。
今回のスープラには、日本の自動車ファンからも、いい意味で、いろいろ注文があるようです。
結構アクの強い車体デザインで、これを市場がどう受け入れるかですが、トヨタのスポーツカーというのは、代表でもあるトヨタ2000GTから先代のスープラまで、結構アクの強いデザインが多いです。
またドイツのBMWとの共同開発で、エンジンがBMW製というのも、自動車ファンからは、「共同開発は仕方ないとしても、せめてエンジンは、トヨタが頑張って作って欲しかった。」という声も聞こえます。
しかし私は、「BMW製エンジンを使ってでも、直6搭載のスープラを復活させたかった。」というトヨタの心意気を感じました。
というのも、今のご時世、スポーツカーというのは売れないので、「とてもじゃないが採算の採れるものではない」からです。
それは、トヨタより企業規模のずっと小さいBMWだって同じことです。
BMWZ4(上)トヨタスープラ(下)
なぜスポーツカーが世界的に売れないかは、私なんぞにはわかりかねるものがありますが、「かっこいい」の定義が変わってきているのかも知れないし、全体的に性能が上がって、SUV車のように車高が低くなくても、十分な性能が出せるようになって、実用性で劣るスポーツカーの必要性がなくなっているかも知れません。
しかしマツダのロードスターのように、ギンギンにスタイルとコンセプトを煮詰めて、スポーツカーとしては大ヒットしておりますので、年々厳しくなる安全基準等の関係上、自由なデザインができないのが影響しているかも知れません。
さて、エンジンがBMW製なのは、企画段階の2012年当時、世界で直列6気筒エンジンを有していたのがBMWだけだったからで、トヨタとしては、どうしてもスープラには、直6エンジンを搭載したかったのでしょうね。
「じゃぁ、自前で直6を復活させればいいじゃんかぁ。」と思うかも知れませんが、エンジンを開発費用は100億円以上かかりますので、大トヨタと言えども、おいそれと手を出せる金額ではありません。
ただでさえ「商売にならない」代物ですけれども、自動車雑誌などで取り上げられやすい商品ですので、「メーカー全体の広告費代わりになれば。」という分野なのですが、自動車というのは案外浮き沈みが激しくて、一歩間違えば破産というリスクの高い業界です。
老舗ブランドのBMWとしても、事実上世界一の自動車企業であるトヨタと共同開発でなければ、兄弟車のZ4の開発をしていたかは???です。
つまり今回の共同開発は、まぁ、途中で様々な両社の軋轢があったのは間違いないでしょうが、結果的には両社Winwinなものであったはずです。
まず、なぜ直6エンジンがなくなってしまったかというと、一言で言えば、直6エンジンは長すぎるからです。
エンジン全長が長くなると、搭載する車種は大型なものに限られてしまって、エンジンの大量生産ができなくなってしまいますし、ましてや、主流の横置きFF車には不向きなことこの上ないわけで、搭載車種の合理化の観点から、6気筒以上のエンジンは、世界的に、全長の短いV型に移行していったわけですね。
ただ直6エンジンには、理論上振動がなく、とてもスムーズに回転が上昇するという特性があって、世界で唯一、BMWだけは「6気筒エンジンは直列であるべし!」と固執していたわけです。
BMW(バイエリッシュ・モトレーン・ヴェルケ=バイエルンのエンジン工場)は言わば、ドイツの頑固なエンジン屋さんなわけですけれども、トヨタはその頑固者に、「一緒に、スポーツカー、開発しませんか?」と声をかけ、市販にまでこぎ着けたわけですね。
それはやはり、稀代の名車トヨタ2000GTや歴代スープラなどの、トヨタの旗印のスポーツカーには、常に直6エンジンが積まれていたからだと思います。
ですからトヨタからすれば、「直6エンジンでなければ、スープラを復活させる意味はない。」という理念が、BMWとの共同開発の精神的基盤にあるはずなんです。
歴代トヨタ スープラ
さていろいろ情報を収集してみると、共同開発、特にメーカーの思想や思い入れの強いスポーツカーのそれはとても難しいことで、実際にトヨタがBMWにこの話を持ちかけた際、トヨタからは「一緒に、ポルシェを打倒しましょうよ。」と言ったらしくって、BMW側からは「そんなにポルシェがいいなら、ポルシェと組めばいいじゃないか。」と言われたらしいですね。
ただ共同開発に当たっては、トヨタもBMW両社から、「こういうのがいい。」というプランを持ち寄って、それから現物を煮詰めていったようで、「まずは共同開発による、部品共有(低コスト化)ありき」ではなかったようです。
つまり、トヨタスープラとBMWZ4は、同じ部品を共有してはいるが、コンセプトが違うので、全く性格の違う作品になっているらしいのです。
まぁ、こんな気難しい業界なんですけれども、トヨタの歴史上、意見も思想も違う他のメーカーとのスポーツカー共同開発には、多くの実績があります。
まずトヨタ2000GTは、オートバイや楽器メーカーであるヤマハとの共同開発でしたし、最近ではトヨタ86・スバルBRZも、トヨタとスバルの共同開発です。
スバルの頑固度も、BMWと同等、否、それ以上かもと言われるほどのレベルですので、「コーナーリングで後輪が滑る後輪駆動車は、製品としては危なくて危険だ。」という理念で、前輪駆動(FF)か4輪駆動車しか作っていなかった堅いポリシーのスバルと共同で、後輪駆動スポーツカーの86&BRZを開発させたトヨタは、私には「トヨタは一体、どうやってあの頑固なスバルを説得し、納得させたのじゃろか?」と興味津々です。
とにもかくにも、頑固者のBMWとスバルとの共同開発の経験をしたトヨタの企業マネジメントはスゴイし、それはものつくりへの情熱がスゴイからだと思います。
BMWやスバルは、「企業ポリシーこそ、顧客に必要性をアピールすること。」という社風ですので、企業的論理、つまり、損得だけでは動かないからです。
さて各メーカーの思想の体現であるスポーツカーの共同開発の成功例は少ないのですが、トヨタの実績からか、マツダとイタリアのフィアットとのコラボで、124スパイダーアバルトというのを世に出ました。
まぁこちらは、共同開発というよりは、「マツダのロードスターに、フィアット製エンジンを積んだもの」というのが正しいでしょうけれども。
とにかくも、トヨタスープラ&BMWZ4の評判から後の未来には、「開発リスクの高いスポーツカーは、共同開発すべし」という流れになるやもです。
さて肝心のスープラの車体寸法の大きな特徴は、車幅は広く、左右両輪の間隔(トレッド)は広いです。
また4.3mの全長は、現代的にはかなり切り詰めたサイズで、実物を見れば「小さい」と思うでしょうね。
また特徴的なのは、前輪と後輪との距離(ホイールベース)は2470mmと、弟分の86&BRZよりも短い寸法です。
そしてこれはおそらく、BMWのこだわりでしょうが、前後重量配分は50:50です。
またこれは日本的な部分ですが、基本骨格において、相当高度な技術を投入している点として、重心高は水平対向エンジンの86よりも、さらに低いということが着目点だと思います。
どうしても重心が高くなりがちな直6エンジンで、低重心な水平対向エンジン搭載の、86&BRZより低いのはどうしてでしょうか?
また、「鉄とアルミのボディで、構造上遥かに強いカーボンファイバーボディのレクサスLFAより、車体強度を上げてきた」とも聞いておりますので、自動車ヲタクの私としては、早く車体透視図を見てみたいものです。
サスペンションは、前:ダブルジョイント・スプリングストラット式で、これは「前輪サスペンションは、ストラットであるべき」という、強い強い持論を持つBMWの意向を感じます。
注目は、市販車世界初の試みで、電子制御多板クラッチによって、後輪左右間のロック率を0〜100の範囲で無段階に制御する「アクティブ・デフ」を搭載すること。
こういう新技術を市販化にまで詰められるのは、ここ40年あまりの日本車ならではですので、皆様よく知っておいてくださいね。
さて総合的にスペックを見ると、「長くて重い直6エンジンを積んでいるのに、コーナーリング重視」という、最新スープラの性格が出ています。
「直6エンジンで、コーナーリングマシン」というは、名車トヨタ2000GTの初期型がそういう作品でして、当時の論評からは、「高級スポーツカーなのに曲がりすぎる」と表されています。
その後マイナーチェンジした2000GT後期型は、直進安定性に重きを置くサスペンションチューニングで、曲がりすぎる性格を修正したようですが、新型スープラは、伝説の名車、トヨタ2000GT(初期型)のDNAを、現代に復活させたかったのかも知れません。
トヨタ2000GT 初期型(左)& レクサスLFA(右)
さて、この「自動車から見える日本と世界」の企画は、毎度ここからが難しいのですが(爆笑)、やはりこの、スポーツカー不遇のご時世に、敢えて本格的なスポーツカーを復活させてきた、トヨタの情熱と企業マネジメントに敬意を表し、経典『感化力』(幸福の科学出版)より、不況や逆風の時に必要な心がけをご紹介いたします。
(ばく)
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INSIDE TOYOTA #2 スープラ復活! 豊田章男、デトロイトからのメッセージ
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=129
国全体や時代の流れにおいて、逆風が吹いているようなときには、個人としては、なかなか努力のしようがないものです。経営者もたいへん苦しいでしょう。自分の考えだけでやれる場合ならよいのですが、大きな流れとして不況が起きたり、あるいはデフレ現象のようになってきたりすると、苦しいのです。
しかし、やらなければいけないことは一つです。いつも一つしかないのです。それは何かというと、結局、「必要なもの以外は残らない」という法則に忠実に生きることです。(中略)
全部が潰れることはありません。必ず、残るところと残らないところが出てくるのです。また、同じ会社のなかでも、残る部門と残らない部門が出てきますし、社員のなかでも、残る人と残らない人が出てきます。これは厳しいことです。
したがって、社内的には、必要な人材であること、必要な仕事ができることが大事であり、対外的に見れば、「会社としての存続が必要かどうか」ということが問われているのです。(中略)
景気のよいときには、誰もが買ってくれたものが、不況になると、なかなか買ってもらえなくなります。このときに、やるべきことは何でしょうか。
一つは、ローコスト化して、ぎりぎりまでコストを下げ、製品の単価を下げることです。
収入、給料が減っているときには、何かを買うにしても、安いものを買うか、品物を選び込むか、このどちらかしかないのです。あるいは、買わないという選択もあります。
そうすると、まずは値段を下げるしかないのです。そのためには、原価を下げなければいけません。
原価を下げるためには、どうすればよいでしょうか。
これまで放漫経営風にやっていたのであれば、必要最低限の人数で最高の仕事をして、無駄な在庫をつくらず、無駄な部品を残さず、不良品を出さず、ぎりぎりに詰めていかなければなりません。(中略)
もう一つは、「なぜその製品が必要なのか」ということを考えることです。
その製品が、なぜ必要なのか。この「なぜ」に答えられるかどうかです。
「お金があるから買える」ということなら、「これは予算の範囲内でしょうから、どうぞ、お買いください」と言っていればよかったわけですが、予算があるかないか分からなくなってきたら、その製品が必要であることを証明しなければいけないのです。その必要性を教えることが付加価値でしょう。
なぜ人がそれを欲しがるかを考え、欲しがるものを提供することです。それ以外に、生き残る方法はないのです。(中略)
結局は、必要とされるものが残ることが大勢の人にとってよいのです。厳しいけれども、そう思って生きなければいけません。
「必要とされる会社になろう。必要とされる人間になろう」と思うしかないのです。努力していれば道は開けるでしょう。
『感化力』(幸福の科学出版)P87~92
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=2114
幸福実現党 釈量子(しゃく りょうこ)党首 https://hr-party.jp/
あたご劇場ホームページ http://neconote.jp/atago/
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